買えるぞ、フラワーアーチ
国道沿いなんかには中古車屋がたくさんある。そして、そこに並んでいる中古車の中にひときわ目立つ装飾がされているものがあったりする。
それが、フラワーアーチだ。
こういうアーチだ。見たことがあるのではないだろうか。
最近あまり見なくなった気がするが、近所の中古車屋では採用していた。
車の前方に花のアーチを掛けることで、華やかになっている気がする。中古車屋界隈くらいでしか見かけない独特なモノのように思う。
しかし、実はネット通販を使うことで、個人でも買うことが出来るのだ。インターネットの力である。
大きさや花の色の種類にも依るが、だいたい1万円前後で買うことが出来る。思ったよりも安い。
買えることを知った僕は居ても立ってもいられなくなった。これはもう買うしかないのだ。
ということで早速注文して、家の車に付けた。
アパートの駐車場が急に中古車屋に!
日常の中に突然はしゃいだ車が現れた。存在感がすごい。
ボンネットにも花が反射していてきれいだ。
遠目からだとさらに目立つこともわかった。より一層どうしたのと聞きたくなる。
派手な私服で面接に来た就活生みたいになった。
そんなはずはないのに、うちの車は売りに出されちゃうのかなと心配になる。
衝動的に買った割にいい買い物をしたな…という気分になった。
花のジャバラが楽しい
同じ衝動を抱えてしまった人のために、注意点などを記しておきたい。
こんなセットで届く。
注文の翌々日にすぐ届いた。こんな大きいものを買ってどうするんだという迷いが出て来る前に届くのは助かった。
各パーツを見ていこう。
メインの要素といってもいい花は、
こんな風にジャバラになっている。
花、とてもコンパクトだったのだが伸ばしてみると思った以上に長い。
中古車屋にあるのを遠目から見ていた分には気が付かなかったが、車の幅をカバーしているのだからそれなりのサイズが必要なのだな。
どれだけ伸びるかな、と思って伸ばしてみたら収拾がつかなくなった図。
思わず首周りに巻いた。暖かかった。
花だけで結構楽しんでしまった。組み立て方を見てみよう。
シンプルな組立図がついている。
ポール立てにパイプを挿せばいいらしい。簡単だ。
ポール立てのところに車の前輪を置くことで、重しとするようだ。そしてその間に長いパイプを曲げて渡してあげるようになっている。
手順としてはとても簡単に見える。しかし、個人用として買ってしまったことで問題が1つ起きた。
長いパイプが思いのほか長いのだ。
先ほどの組み立て方の紙にあった通り、2300mmもある。2.3メートルだ。
正直に書くと、既に部屋の中で持て余している。
曲げればいいのかな、と思ったが結構硬い。曲がらない。
さらに、思いのほか長いパイプは、思いのほか硬かった。仕方がないのでバーナーで炙って曲げる。
表面をさささっと炙る。ちょっとでもぼんやりすると焦げるので気を付けないといけない。
やわらかくなったら手で成形して、少しキープしたら固まってくれる。そのあとに濡れ雑巾で冷やしておくのが安全だ。
と、そんなこんなでパイプが曲がったら、花を取り付けてアーチの完成となる。
部屋に突然フラワーアーチが現れる異質さ。
ドアを開けたらフラワーアーチがお出迎えする状況になった。
日常に紛れ込む非日常の面白さだ。中古車屋にとっては日常ではあるのだが。
これはもっと他の日常の風景に活かした方がいいのではないか。
花見に紛れ込むフラワーアーチ
世間はちょうど花見真っ盛りだった。同じフラワーだしちょうどいいかもしれない。
一緒にいた編集部・林さん、ライター・北村ヂンさんに手伝ってもらった。
長パイプを曲げたおかげでかなり持ち運びやすくなった。炙り甲斐があったというものだ。
それにしても目立つ。アーチの花が赤・黄・緑と原色ばかりなので、自然のものの中に放り込むとより異質さが増している。
ドンキで売っている、「本日の主役」と書かれたタスキをかけた人のような目立ち方ではと思う。
元々が如何にして目立たせるかという商品なので、その下で多少はしゃいでもしっくり来るというか、どちらかというとハイテンションの方が合うように感じる。
編集部・橋田さんもこの笑顔!
林さんのハイテンションポーズがすごい。DPZの歴史を見た。
北村さんのようにアーチをくぐってきた!というポーズも動きがあっていい。
注意書きとともに記念撮影。
ただの注意書きの看板も、彩りが加わったことで映えるようになった。
街中によくあるものも、フラワーアーチをかぶせることでだいぶ見栄えが変わってくる。
自動販売機は当たり付きのものでなくても当たりそうな気がしてくる。
消火器は場所が目立ちやすくなっていいのではないか。それにしても元の消火器がかわいい。
街中で色々と撮ってみたが、一番しっくり来たのは地下への階段の入り口だった。
どこにつながっているんだ、と好評だった。
原色の装飾のおかげで、どこか全くわからないところへ行ってしまうゲートに見えてしまう。
色んな入り口に置くと良いと思うので、是非フラワーアーチを買った際には試してみてほしい。
出て来るときにはしゃいだポーズを決めたら、田舎の風俗店から出てきた人みたいと言われてしまった。はしゃぎっぷりが裏目に出た。
モバイルフラワーアーチも便利
勢いで買ったフラワーアーチだったが、満足感が高かった。なんというか、何でもめでたくなってしまうのだ。
アーチ自体はかなり大きいが、外して花の部分だけにすることでモバイルバージョンにも出来る。
手軽にめでたさを演出できるので、春のこの時期にとにかくめでたくなりたい人にはおすすめだ。
モバイル版の利用例。めでたさだけは伝わってくる。