河口湖スタート
まずは河口湖駅に電車で。最近はSuicaで行けるので便利になりました。
目的地は本栖湖。
河口湖駅からバスが出ていて、しかも平日でも結構な本数があります。
路線図と時刻表
乗ろう思っていたバスが季節運行で走ってなかったが、30分ほど待ったら本栖湖方面のバスが来た。
昼間なのに気温3℃。さすがに2月は寒い。(雪国の皆さんへ:南房総育ちの僕にとっては十分寒いのです)
河口湖から本栖湖まではバスで50分くらいでした。料金は1380円。行きはSuicaで払えましたが、帰りに乗った周遊バスはSuica不可でした。
路線バスは精進湖を一周したり、いろいろ周りながら走る。
バス停の横にある、長さ558mの中之倉トンネル。
富士山は…よく見えない
本当は湖畔から富士山が見えるはずですが、今日は雲でよく見えません。
残念。明日に掛けよう。そのための一泊なのだ。
千円札の撮影地に一番近いのが『浩庵荘』のキャンプ場なので、とりあえず受付をします。
浩庵荘に行く途中にある公衆トイレ。
ベンチとかあってキレイです。
こちらが浩庵荘。民宿、売店、昼間は食事もできます。
民宿もやっていて、キャンプではなくこちらに泊まることも可能。今回は経費節約のためにキャンプをする。
料金は、大人一人600円と幕営料1,000円の合計1,600円。懐に優しいですね。
売店では色々なグッズが売られてました。
ちょっと話を聞いてみたら、この冬はキャンプをする人がかなり多いそうです。冬キャンプが流行ってるんですね。
なにやらCDも売られてた。
『おらが丼』と書いてありますが、コレ、僕の故郷である鴨川市にもあるんですよね。身延町と鴨川市は姉妹都市なので、その関係なんでしょうか。
旧道のトンネル跡
浩庵荘の横にはなぜかトンネルの入り口があります。これは旧道で使われてたトンネルなのだそうな。
トンネルと、高さ制限のバー。
入り口はコンクリートで塞がれていて入れません。反対側には同様の出口があるそうな。
では、キャンプ場へ
富士山が見えないので撮影は翌日にするとして、今日はキャンプをしましょう。
湖畔のキャンプ場に降ります。
左の坂を下りる。
坂道の下は駐車場。
広い駐車場。キャンプシーズンは車で混み合うのだろうけど、今はシーズンオフでガラガラ。
キレイな炊事場とトイレ。おじいちゃんが炊事場の掃除をしてました。
下の売店。シャワーや自販機があるみたいだけど、冬は使えません。
人気のキャンプ場らしいけど、冬はさすがにあまり人がいません。
森エリアは平らな場所が多く、テントを張りやすい。
森の中もいいけど、解放感がある湖畔でキャンプすることにしました。
湖畔はやや斜めなので、平らなところを探してテントを張りましょう。
上から見るとこんな感じ。湖畔一帯でキャンプ出来ます。
ちゃちゃっとテントを張った
地面が結構固いのでペグ(杭)が入りにくかったけど、普通に張れました。
天気がいい日のテント設営は楽ですね。
今日のおうち。
よし、借り切り状態。
テント内。Amazonで買った安いエアマットを持ってきた。2~3人用のテントに1人なので広々です。整理整頓に気を遣わなくてもいいので楽。
利用票。これをテントの外に出して、重石でも置いておけばいいらしい。
時間はある。たき火をしよう
このキャンプ場は直火での焚き火が出来るのでさっそく薪集めをします。
なぜか草むらに薪が捨ててあったりして、10分ほどで結構集まりました。
キャンパーが捨てていった薪などをゲット。けっこう落ちてます。
松ぼっくりなんかも落ちてます。着火剤として使えますが、薪が乾いてればなに使っても着きます。
これくらい傘が開いてれば火が付きやすいようですが、使うまでもなかった。
長い枝はそのままだと燃やしにくいので手ごろな長さに折ります。
バキバキに折っていきます。
焚き火の準備をしている間に本栖湖でビールを冷やしました。流れていかないように石で囲いを作りましょう。
で、火を起こして焚き火開始。
新聞紙などで小枝から火を着けて太い枝が燃えたらだいたい勝利です。
冬の焚き火はかなりイージーモードなので、焚き火をするなら冬がオススメです。
ガンガン燃えます。さすが冬の乾いた薪。最高かよ。
宴開始
テントと焚き火の準備が出来ました。時間が余ってるので宴をおっぱじめます。
うたげー!!
焼いてきましょう。
モツは生のものを買って、一度湯通ししておきました。
良いサシが入った牛肉。すき焼き用です。
はい、優勝。マシュマロを焼くのもキャンプっぽいですが、僕はモツがいい。
焼けたモツをつまみにビール。
ちなみに月曜日の真昼間です。
肉や野菜を焼いていきます
モツは前菜。
野菜や牛肉もいっておきましょう。
すき焼き用の肉ですが普通に焼いてもうまい。
どうして肉を炭火で焼くだけでこんなにおいしいのでしょうか。
思うに、肉を焼くときは煙が大事なのです。
たまらんでしょう。みんなも焚き火で肉を焼きましょう。
ビールと肉が終わったら、また焚き火。
楽しい。楽しすぎる。
結構燃えましたね。なお、焚き火はテントから距離を取って行いましょう。近すぎると火の粉で穴が開きます。
おじいちゃんに薪をもらうの巻
たき火を続けてたら車がやってきて、運転してたおじいちゃんが
「あっちに薪が置いてあるから使っていいよ」
と教えてくれました。キャンプしてた人が残していったものだそうです。
このキャンプ場の管理を手伝ってるそうで年は89歳。超元気。
良い薪もらった
ぶっとい薪を手に入れました。これがまた、よく乾いていてよく燃えます。
とにかく薪に困らない。
さらに3mの薪をもらった
延々と続くたき火。ちょうどいい風が吹いていて空気を送る必要なく燃えていきます。
静かな湖畔で満腹、たき火。あたたかい火と、ゆるやかなひと時。
おじいちゃんにもらった薪を燃やしてると、更に「これも使ったらいい」と、3mくらいある薪(というか木)を引きずって持ってきてくれました。
いやあの、結構重いですけど、、、元気ですね。
こういう木を2本もらった。
こういう感じは想定してなかったのでノコギリもナタも持ってきてません。
仕方ないので焼き切ることにしました。
木の途中を焼けばそこで折れるというたき火の知恵。
3回くらい焼き切れば使いやすい長さになるだろう。
三脚で撮った写真を見たら自分の後ろに富士山が。いつの間にか雲がなくなってました。
そういえばいつの間にか富士山が顔を出してました。デカい。
日が暮れてきましたがたき火は続きます。
夜の宴、開幕
まぁまぁ風があって寒いけどたき火の近くにいるとけっこう平気です。
でも、たき火はなかなか疲れるのでお腹も減ってきました。夕食にしましょう。
すき焼きです。
フライパンを使うのでたき火ではなくガスを使います。焚き火でやると裏が真っ黒になるので。
肉、シメジ、春菊、豆腐、ネギ、人参。
焼いてタレを入れて少し煮たら完成。
どうですか、おいしいのです。激ウマです。ありがとう、牛…。
キャンプにおけるすき焼きの最高さ
登山のテント泊ですき焼きをするのは結構大変ですが、キャンプの場合は荷物とかあんまり気にしなくていいので、こういうめんどくさい料理もアリです。
肉と野菜のおいしさが最高です。これが強いお酒によく合うのでウイスキーがどんどん消費されました。
日本酒があったらもっとよかったかもしれないけど。
最後はうどんを投入。神の味です。
夜は更け、焚き火終了
焚き火開始から8時間。
食べて燃やして食べて燃やしてを繰り返し、焚き火との果てしない戦いにも終止符が打たれようとしていました。
なにせ疲れました。腰とかお尻が限界です。
20時を回るころはもう意地で燃やしてた。
Amazonプライムで動画を見ながら焚き火してました。なぜかJackson 5のABCを歌いたくなります。
見てよ奥さん、夜の富士山どうですか。
ほとんど灰になりました。もう復活できません。
おやすみなさい。
灰に水をかけて埋まってる炭も消火して就寝。翌日は晴れるといいな。
次のページで千円札の撮影地点に行きます。
朝日が登る。空気が澄んでおり、よい冬日和です。
寒いけど眠れました
いつも通りスリーシーズン寝袋+シュラフカバーなのでまぁまぁ寒かったけど、
雪中キャンプよりはマシなので眠れました。
テントには霜が降りていたので氷点下ではあったらしいです。
テントの外側に付いてた霜。
朝食はカレーヌードル。この地でよく食べられているらしい。
キャンプで食べるカップヌードルのおいしさは異常。特売で買ったので118円でした。1500円はしまりん、じゃなかかった、しません。
山に登る
朝食が終わったらテントなどなどの装備を片付けて、いよいよ千円札の聖地巡礼です。
公衆トイレの横が登り口。30分ほど登っていきます。
普通に登山道。
まぁまぁ登り甲斐があります。登山ではなくキャンプのつもりで荷物を詰めてきてしまったので余計な荷物(椅子とか色々)が重い。あとで計ってみたら18kgくらいありました。
普通に登山道で、左側に落ちたら死ぬかもって感じです。
到着。立派な展望台がありました。
キャンプ場のおじいちゃんによると、最近出来たばかりだそうです。
思った以上に立派な展望台でした。
ここが千円札の聖地だ!!
バーン。
見たことないけど見たことがある風景が!
初めて来たけど見たことあるわー。
『初めて来たのに見たことある風景を見る』というのはちょっと感動的です。
「知ってる!ここ知ってる!初めて来たけど!」という感動を求めて、みんなアニメや漫画の聖地巡礼をするのでしょう。
ここは千円札の聖地だけど。
本物と並べてみました。そのまんまですね。
案内板。元の写真を撮ったのは写真家の岡田紅陽さんで、1935年の『湖畔の春』という作品です。すばらしい。
たまたま居合わせた男性に聞いたら、ここまできれいに逆さ富士が見られるのは珍しいそうです。その方は4回目でようやく見られたと言ってました。
初めて来て見られた僕は相当にラッキーなのでしょう。
雲と風が無い日だけ見られる、見事な逆さ富士でした。
ちょっと山歩きしてみることにした
バスでそのまま河口湖駅に帰るのもなんなので、ちょっと稜線伝いに山を歩いて、ついでなので樹海も歩いてみることにしました。
普通に雪山でしたが。
さいしょ雪は無かったんですが、稜線の北側には残っていました。軽アイゼンを装着。
ゆるくても冬山歩きなので、登山経験と装備は必須です。
6本爪の軽アイゼン。簡単な雪山はこれで歩けます。
本栖湖から2時間くらい歩いて『パノラマ台』という場所につきました。名前の通り富士山と樹海を一望できます。
すげぇ良いな。
見晴らし良すぎるだろう。
どうですか、これが日本一の山です。
視界の左下に四角く区切られた町が見えました。あれはなんでしょう?
あとで行きますが、それは次のページで。
樹海に謎の集落があります。勝手にエリア445と名付けました。
お昼ごはんは米とお麩という雑さ。
山城を通って下界へ
パノラマ台でお昼ごはんを食べて下山。途中で『城山』という場所を通りました。
尾根が細くて両側が切れ落ちてたり岩場があったり、なかなかスリリングなルートでした。
写真では伝わりにくいけど、細い尾根の両側が崖。落ちたら死ねる。
城跡には案内板がありました。
明らかに人が積んだ、溶岩の石垣。
何段も積まれていました。
樹海にin
山を降りたらそこは樹海の入り口。東海自然歩道という、整備された歩道があります。
車道の下を通るトンネル。この先が樹海です。
まず階段がスケートリンク。
道は平ら。凍ってるけど。
本当にスケートリンクみたいに凍っていたので、アイゼンが無ければ歩くのはほとんど無理です。
ここまで見事に凍るのだなぁ。
道は氷と雪の繰り返し。この辺ってやっぱり寒いんですね。
雪エリア。ちなみにGPSもコンパスも普通に使えます。GPS端末(スマホでOK)を持ってれば迷うことはないでしょう。
樹海の中の民宿街
で、ここがパノラマ台から見えたエリア445です。
エリア445の角。見事に長方形の町です。
正式名称は『精進湖民宿村』だそうで、普通に民宿がたくさんあります。
なんて言いますか、普通の町です。
民宿村を通って、反対側からまた樹海へ。
日が傾いてきました。
樹海って言ってもまぁ、普通の森です。なだらかで歩きやすいのでトレッキングしに来ても楽しいんじゃないでしょうか。
ただ、たまに嫌な雰囲気の場所があります。
朽ち気味な『立入禁止』と、関係なく樹海の奥へつづく足跡。こえぇ。
なんやかんやで16時半くらいに風穴の駐車場に到着。ここからバスで駅まで帰りました。
30分ほど待ったらバスが来たので帰りました。富士五湖周辺は冬の平日でもバスの本数が多くて便利ですね。
バスでもそうでしたが、駅でも外国人観光客がたくさんいました。彼らのお陰でバスの本数が維持されているのでしょう。日本に来てくれてありがとう!!
はい、ということで、聖地巡礼は楽しいぞってお話でした。
聖地巡礼は楽しい
初めて行くのに見たことある場所、聖地。憧れの地に行く聖地巡礼は楽しいのです。
実際やってみるととても愉快なのでみんなもやってみると良いと思います。どんどん良い旅をしましょう。
旅は良いぞ。家も良いけど。
家での夕飯は焼きちくわ(ちょっと焦げた)が出ました。