葉っぱで作った僕の子供たち
製作過程とかはあとにするとして、まずは出来上がった虫たちを見ていただこうかと思います。
自分で言うのもなんですが、今にも動き出しそうじゃないですか(親バカ)。
こういうカマキリがいますでしょう。
カマキリや蛾を作ってみました。
僕は子供のころ昆虫が大好きだったのですが、今はごく小さいものや甲虫を除いて、あまり触りたいとは思いません。
今はそのくらい昆虫から距離を置いて生きています。でも、自作の子供たちなら平気で触れます。
枯れ葉とは思えない生命感でしょう。
蛾は2種類作ってみました。
羽根の部分を差し替えただけですけど。
生きてる蛾を手で持つのは無理ですが、葉っぱ虫なら平気です。
新種が出来るたびに妻に「見て見てー」って見せに行ってたのですが、足がいっぱいあるやつを作ったら「それ以上近づくな!」と怒られました。
これは嫌だったらしい。
昆虫が大好きだった松本少年はよく家に虫を持ち込んでいましたが、母親にはあまりいい顔をされなかったのを思い出しました。
女性は虫が嫌いですか?
枯れ葉そっくりです。こんな感じのバッタがアマゾンとかにいるはずです。
最初はお手本をiPhoneに表示して作っていましたが、後半は適当に作りました。
『暇を持て余した神々の遊びによる生命の創造ごっこ』です。
昆虫の定義から外れそうなフォルムですが、昆虫のつもりです。
5種類の虫を作ってみました。
創造ごっこはとても楽しい。5歳で失った全能感が蘇ってきます。
神様の気分です。クリエイターがしばしば傲慢になる、その気持ちがわかります。
次のページでは制作風景、そのあとは外で撮影とシャレ込んでみようと思います。
葉っぱを調達する
作るにあたり、まずはベランダに置いてあるプランターに生えているビワとアボカドの葉を数枚取ってきました。
こういうときプランターで植物を育てていると便利ですね。
シータ(天空の城ラピュタのヒロイン)も「人は土から離れて生きられない」って言ってました。
ビワの葉は昆虫の胴体に向いてる気がします。
アボカドの葉っぱ。20年近く育ててますが観葉植物以上のものにはなりそうにありません。
お手本を見ながら作ってみる
『葉っぱ 擬態 虫』で画像検索してみると、いろんな葉っぱっぽい虫の画像が出てきました。
まずは既存の葉っぱ虫を参考にして作ってみます。
お手本。便利。
ボンドとか使ってみた
葉っぱを貼り合わせて、おなかの部分にはティッシュを詰めてみました。
ところが、これがあまり上手くいきません。
乾くの時間かかるし、うまく着かないし、臭いし、葉っぱの色が変わるし(シンナーのせい?)。
虫のモツとしてのティッシュペーパー。
あと、なぜか猫が寄ってきます。
んなぁ~、工作はいつも猫の邪魔との戦いです。
黒猫のなつめさんは、僕の工作を邪魔するのが大好きです。爪が出てますよ!
針金の足も失敗だった
骨格の部分は緑色の針金を使ってみたのですが、イマイチ人工物感が出てしまい、よくありません(だって人工物だしな)。
はじめはこれを足にしようとしてたが、失敗。無駄な買い物となり果てました。
足は南天の枝を使ってみた
針金の足がイマイチだったので、これまたプランターに生えている南天の枝を使ってみました。
エポパテで繋いでみたら、結構いい感じになりました。
おお、こういうバッタいるわぁ、みたいな感じ。なるほど、足は枝を使うと良いんですね。
アボカドと南天の葉っぱでカマキリっぽいものを作ってみました。
悪くはないが、良くもない仕上がり。
グルーガンを導入
接着剤とかエポパテは硬化までの待ち時間が長いし色々不便なのでグルーガンを買いました。
デイリーポータルZのライターは大体みんな持ってるシリーズの一つです(※)。これを買うと工作が捗ります。
皆さん、持ってないならすぐに買ってください。なんでも簡単に作れるようになります。
※…あとは、干し網とかリューター。
Amazonに頼んだら翌日届きました(締め切りが近いと助かります)。グルースティック(接着剤になる棒)50本付きで1350円。安い。
Amazonから届いたグルーガンを使ってアマゾンっぽい虫を作っていきます。
葉っぱを追加してやり直し
プランターの葉っぱだけでは足らないので、道端に落ちてるのを集めてきました。
街路樹とかいろいろ回ったら結構落ちてた。
葉っぱをたくさん持ち帰ったら、妻に「なに?タヌキに化かされたの?」と言われた。
これらをグルーガンでくっつけていくと虫になります。
枯れ葉に命を吹き込む。
大きさが同じくらいの2枚の枯れ葉をグルーガンでくっつけました。
細い枝を折って関節部分をグルーガンで固めて、葉っぱの前の方(昆虫でいう胸のあたり)に接着します。
バラバラ虫。
葉っぱに足を付けただけで結構虫っぽい。
虫とは、足と触角である
さっきまでただの葉っぱだったのに、足を6本と触角を付けたら完全に『虫』になりました。
つまり、虫とは『足と触角』だったのです。
葉っぱが虫になった。
カマキリを作ります。
キュベレイっぽさがあります。最近の言葉で言うと『キュベレみ』でしょうか。
可愛い。
一つ一つは結構大きくて、15㎝くらいあります。
リアルの虫なら絶対に触れない大きさですが(気持ち悪いじゃん)、自分で創造したこの子達なら平気です。
創造主は被創造物を愛します。
もしかして、これが神の気持ちかもしれません(しかし僕は無神論者です)。
ここからは手本なしの『ノリ』で作っていきます。
適当な枝を適当にくっつけました。
はい、大きめのカメムシっぽいものになりました。
死んだ巨大カメムシっぽい。
足の関節は、先っちょだけ反対側に曲げるのが虫っぽさのコツです。
足先は逆に曲げてください。
足をたくさん付けてみた
神になってみると、虫の足が6本というのは窮屈に感じます。
いっぱい付けてみましょう。
わーい、神様ごっこたのしー!
足は枯れた松葉です。
これを作って妻に見せていったら、以下略。
大変に不評で、神様ガッカリです。
慣れれば可愛いと思うのだけど。
飛ぶやつもいっとく
蛾もやっていきましょう。
本物の蛾とか、本当に気持ち悪いので絶対に触れません。
蛾の土台。足は松葉です。松葉、ちょう便利。
ビックリするほど蛾ですねぇ。
いる気がするわー、いるいる。
蛾は触角の先を太めにして、羽根を広く、多少模様がある葉っぱを選ぶとそれっぽくなります。
違う葉っぱでも作ってみましょう。
こういう感じになりました。蛾です。このページの最初の方と比べて大分クォリティーが上がりました。人間なにごとも慣れです。
外に放ってみる
神は創造物を世に放ちたくなるものです。
お外に行って撮影してきました。
擬態ぶりを確かめる
僕の可愛い葉っぱ虫を野に放ってみました。
やはり虫は自然の中こそふさわしい。
かなり馴染んでおります。
いた。
素晴らしい擬態ぶりです。
擬態っていうか、葉っぱそのものなんですけど。
巨大カメムシちゃんもいい感じに擬態しています。
そこそこ目立ちますね。
ゲジゲジちゃんの目立ちっぷりと比べたら相当マシですが。
森へお帰り。
皆さん、これはナウシカです。
ラン、ランララ、ランランラン、ラン、ランラララン~
ランラン、ランララ、ランランルーララララランランラン~
ユパ様!この子私にくださいな!
ホラ、怖くない、怖くない。
もしかして!枯れ葉と!入れ替わってる?!(みんな葉っぱなので分かりにくい)
追いつめられるカマキリン(名前覚えてた?)。
なんといういたわりと友愛じゃ!(葉っぱで分かりにくいので矢印を入れました)
ババ様の出番なし(というかババ様だったのか)。
ナウシカってる場合じゃなかった
うっかりナウシカごっこに興じてしまいました。
楽しいなぁ、この遊び。
葉っぱ虫遊びはともて楽しいのですが、撮影中だれかに声を掛けられることはありませんでした。
ゲジゲジちゃんは芝生に置くと、とても目立つ。
蛾っちゃんを石の上に置くと、とても良い。
この写真に5匹の子供たちがいます。わっかるかなー?
台風一過、材料がたくさん落ちてた
そんな撮影を終えての帰り、台風21号(2017年10月22、23日に日本を縦断したとても大きな台風)の影響で落ちた枝や葉っぱをたくさん拾いました。
宝の山やで。
どっさり。
これでまた葉っぱ虫をたくさん作れる!と思って帰ったら、妻に、
「なに、またタヌキのバイトしてきたの?」と言われました。
「ち、ちがうタヌ!」
「あははは、やっぱタヌキじゃん!」
だってさ。
もっと作りたい
とりあえず5匹作ってみたけど、もっとたくさん、色んな虫を作ってみたいと思いました。こりゃ楽しいわい。
一人で作ってるのもなんかもったいないので、大勢で葉っぱ虫を作ってみたいなーとか思いました。
みんなもやってみるといいですよ。グルーガンと葉っぱがあれば簡単にできるタヌよ?