特集 2017年8月23日

気軽にナイトピクニックのすすめ

!
ピクニックって、休みの日にみんなで予定を合わせて、朝早くからあれこれ準備して、いざ! って感じで楽しむレジャーというイメージがありますよね。
だけど、もっと気軽に日常生活に取り入れてもいいと思うんですよ。
そう、思い立ったら今日の仕事帰りにやったっていい。
そんな気軽な「ナイトピクニック」のご提案をさせてください。
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:日本唯一のレバニラ専門店が飲み屋として超進化していた


場所は近所の公園でいいでしょう

毎日夕方くらいになると、仕事中にも関わらず「あ~、そろそろお酒が飲みたいなぁ」と思い始めます。
お気に入りの酒場に寄ったり、家に帰って晩酌をするのもいいんですが、この季節、外で飲むってのもまたオツですよね。

そうだ、今夜はピクニックだ!
となればダメ元で友達にも声をかけて……会場は職場の近所の
「南池袋公園」
「南池袋公園」
がいいか。

ここ、以前は上半身裸の老人たちが集まって、日がな一日将棋をさしているような場所だったんですが、数年前にリニューアルされ、現在はご覧の通り、毎晩楽園みたいな感じに盛り上がってます。

ナイトピクニックはとにかく気軽さが一番。
場所は行きやすい、職場や家の近所の公園とかがいいと思います。

ピクニックの定義

さて、先にピクニックの定義を決めておきましょう。
もちろん、僕が勝手に提唱するだけなので、それが正解というわけではありません。
正解はそれぞれの胸の中にあることを踏まえた上で、僕なりの定義を述べさせてもらいますね。

気軽ながらもピクニックとして成立する条件として、【最低ひとつは、お気に入りのピクニックグッズを持参すること】はどうでしょうか?

仕事の帰り、コンビニで酒とつまみを買って、公園のベンチで飲んで食っていても、それは単なる疲れ気味のサラリーマンであって、ピクニックじゃありませんよね?
そこで重要になるのが「ピクニックグッズ」。

とはいえ、あまり堅苦しく考えることはありません。
自分が「これはピクニックグッズだ」と思えるなら何でもいいんです。

例えば僕が最近気に入ってるのが、百均で見つけたこちら。
「スタンド付焼き網」
「スタンド付焼き網」
コンロの上に置いて食材を焼く時に使うものだそうなんですが、用途なんて使う側の自由。
実はこの焼き網が、「モバイルテーブル」として優秀すぎるんですよ!
スタンドが付いているのがポイント
スタンドが付いているのがポイント
こんな感じで
こんな感じで
適当なケースに入れてカバンに忍ばせておけば、ビジネスバッグの中で浮くこともありません。
公園に付いたらサッと取り出し、パパッと組み立ててそこにお酒とつまみを配置すれば……
ほら! もうピクニック!
ほら! もうピクニック!
誰が何と言おうとピクニック!
誰が何と言おうとピクニック!
ね? つまり、「今夜はピクニックだ~」とワクワクしながら、多少なりとも準備をするという行為。
そこにこそ本質があるんじゃないかと、僕は思うわけです。
極論、かわいいストローを用意するだけでもピクニック
極論、かわいいストローを用意するだけでもピクニック

ナイトピクニック、スタート!

それではここからは、実際に先日やったナイトピクニックの様子を。

都内で働く友人何人かに声をかけてみたところ、ありがたいことに、気軽に「行く~」と返事をくれた方々が数人。
俄然テンションが上がってきました!
お!
お!
第一友達
第一友達
登場!
登場!
この、一切体勢を変えることなく滑るようにスーッと登場してきたのは、ディスク百合おんさん。
何とも形容しがたい特殊なクラブミュージックを作り人気を博しているミュージシャンです。
最近では、人気漫画「岡崎に捧ぐ」の作者であり主人公、山本さほ先生の幼馴染として作中に度々登場し、ラッキー知名度を稼いでいることでも有名。
続いて、ハナイさん
続いて、ハナイさん
名前は怖いが本人たちは全然そんなことないテクノラップグループ「チミドロ」に所属するラッパー。
ちなみにチミドロのリーダーは、デイリーポータルZのライターでもあるスズキナオさん(豆知識)。
最後に、METEOR(メテオ)さん
最後に、METEOR(メテオ)さん
こちらも実力派としてシーンから絶大な支持を得るラッパー。
「秘密結社MMR」などのグループでも活躍中です。


以上、メンバーは僕も含めておじさんのみですが、気軽なナイトピクニックはそれでいい。
暗いので、周りの人から「わ、あの人たち、おじさんだけでピクニックしてる~」と指さされることもないですし。

それにしても全員、見事な軽装ですね。
向こうのカフェでは美味しそうなチキンが焼かれているけど、今日の我々には無関係なので見ないふり
向こうのカフェでは美味しそうなチキンが焼かれているけど、今日の我々には無関係なので見ないふり
さっそく場所を確保してスタート!
さっそく場所を確保してスタート!

ここからはナイトピクニックに役立つ情報を交えてお届けします

夜の屋外でお酒を飲むことが好きで長年続けてきたこともあり、少しは便利なノウハウや豆知識みたいなものがあるので、ピクニックの様子と合わせてご紹介していきますね。
【ランタンがあると雰囲気出る】
【ランタンがあると雰囲気出る】
百均で買えます。
【虫除け対策にはハッカ油スプレー】
【虫除け対策にはハッカ油スプレー】
市販のハッカ油を水に数滴垂らすだけで完成。
虫除け効果はもちろん、体に吹き付けるとスーッと涼しくなって爽快です。
【フォークさえあれば割となんとかなる】
【フォークさえあれば割となんとかなる】
【百均には便利なグッズがたくさん】
【百均には便利なグッズがたくさん】
上は、5つのコップがコンパクトに重ねて収納できるピクニックグッズ。
最近見つけて「こういうのが欲しかった!」と感動した「BBQ ディッシュ」
最近見つけて「こういうのが欲しかった!」と感動した「BBQ ディッシュ」
どちらも百均で購入。
ナイトピクニック活動を始めると、百均や雑貨屋に行くのが楽しくなります。
【スタイルにとらわれず、自由に飲み食いしよう】
【スタイルにとらわれず、自由に飲み食いしよう】
百合おんさんはすだち酎ロックですか。
お、メテオさんは優雅に白ワイン
お、メテオさんは優雅に白ワイン
それをロックアイスに直接全部注ぐストロングスタイル!
それをロックアイスに直接全部注ぐストロングスタイル!
一見超やばい酒に見えますが、
ちょっと味見させてもらったら、
ちょっと味見させてもらったら、
氷で薄まるぶん、見た目に反して飲みやすい!
【街なかの公園の利点=あったかいものが食べられる】
【街なかの公園の利点=あったかいものが食べられる】
近所のお店からテイクアウトしてきたばかりなので、
ピクニックなのに熱々の餃子!
ピクニックなのに熱々の餃子!
【生ものもいける】
【生ものもいける】
近くのデパ地下やスーパーで買ってくれば、痛むこともないので、お刺身だって食べられるのがナイトピクニックの良いところ。
普通に醤油で食べるのもいいんですが、もっとつまみやすく、かつ美味しい食べ方としては、
【お刺身は塩こんぶで和えてしまう】
【お刺身は塩こんぶで和えてしまう】
という方法もあります。
これなら醤油がポトッとズボンにたれたりすることもないし、簡易的昆布締めって感じで味も抜群!
【物産館に寄ってつまみを調達してくるのも盛り上がる】
【物産館に寄ってつまみを調達してくるのも盛り上がる】
何をやらせても絵になる男
何をやらせても絵になる男
あ~楽しい!
あ~楽しい!
なんだ、青春って続いてるんじゃん
なんだ、青春って続いてるんじゃん

最後にリーサルウェポンをご紹介

実は僕が個人的に、ピクニックに最強だと思っているグッズが、「フードマン」というお弁当箱。
浅く広い作りでカバンに入れやすく、密閉性が高いので縦にしてもこぼれないという理由から、最近巷で大人気のアイテムなんですが、僕はこのフードマン、「ピクニック用プレートにこそ最適」という持論を持っています。

つまり、家からお弁当を詰めてくるのではなく、
このように、
このように、
食器類などを入れて持ってきて、現地調達地したおつまみ用のプレートして使うという方法。
茶色いつまみを盛り合わせてみました
茶色いつまみを盛り合わせてみました
ほら、買ってきたままの、簡易的なプラケースに入っているだけよりずっと美味しそうじゃないですか?
しかも器が汁が残ったり、食材が余ってしまっても、そのまま蓋をすればカバンを汚さずに持ち帰ることができます。
何より、この3つの四角いスペースの配置が、どこに何を盛り付けるか? という創造性を刺激されて楽しいんですよね。

何なら本当は、このフードマンだけで一記事書きたいくらいなんですが、フードマンの回し者、子分と思われて、影で「フードマンJr.」とか呼ばれても嫌なので、このくらいにしておきます。
が、とにかくおすすめ。
南池袋公園にはなぜかフリー卓球台がある
南池袋公園にはなぜかフリー卓球台がある
はしゃぐおじさんたち
はしゃぐおじさんたち
ただただ楽しい
ただただ楽しい
最後の豆知識【ランタンのまわりにペットボトルを置くとおしゃれな照明に】
最後の豆知識【ランタンのまわりにペットボトルを置くとおしゃれな照明に】

仕事帰りにふらっと実行できることから「ナイトピクニック」として紹介してきましたが、別にお酒を飲まなくていいなら、「早朝ピクニック」でも「ランチピクニック」でも何でもいいんです。

日常生活にちょっとした非日常を取り入れる手段として、気軽なピクニック、いかがでしょう?
もちろんひとりでやってもいいし、それもまた楽しい
もちろんひとりでやってもいいし、それもまた楽しい
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