その名はPaseo Park
そこはバンコクを走る高架鉄道「BTS」の南線の終点「バンワー」駅からさらに車に揺られて20分ほどいった、Paseo Parkという場所。
バンコクの郊外も郊外で、生活感がある空間も越えた、日本の地方の国道沿いのモールのような、そんな場所だった。
現地日本人すらもほとんど行ったことがないようなスポットと聞いたが、なるほど納得である。こんなところに憧れの妄想日本がひっそりとあるのが素敵だ。
巨大な鳥居が地元民の出入りが激しい
別の入口には鳥居とゾウさんがウェルカム。 さらに別の入口には「富む」がお出迎え。
日本の入口といえば鳥居と提灯なのだろうか。正面からの入口には「開運」の提灯が。「富む」のほうがオーダーメード感があって、オリジナル缶があっていい。
鳥居と提灯があれば、タイ人から見たってどうみても日本である。そうに違いない。
中に入っても日本らしさは続く。外で終わるわけがない。
モールの中に鐘つき堂
中国っぽい提灯だけれど、ともかく夜になると味がでる。
大きいアーケードの下には、川が流れて風情がある。これも日本的だ。
鶴のオブジェもある。
「泳がないでください」 「座らないでください」 「ノースモーキング」
「タイの突き抜ける夢想日本」という記事で紹介したターミナル21が妄想の中の東京ならば、ここは妄想で膨らませた京都だろうか。
古都の雰囲気を重視したショッピングモールPaseo park。モール内に人工でも小川を作っているあたりがいい。蒸し暑いバンコクなのに、どこか涼を感じる。
松本城だろうか。お城の雪景色があるのもいい。
京都吉野。吉野は奈良県だけど南北朝ってことでオッケー。
北海道的な店。「ほっかいどう」「ホッカ」「ホッキ」という会話もよい。
イタチコーヒーで休憩。
タイ全土で展開する「fumiko」もある。ふみこはタイでよく知られる名前なのだ。
こうして一部店舗を紹介するとなんだか日本っぽい店だけを揃えているのではと思いそうだ。
でもダイソーやCanDo、丸亀製麺もある。マクドナルドやケンタッキーもある。MKレストランもある。タイごはんが食べられるところもある。安心して休憩して昼ごはんが食べられるモールなのだ。
ひと休憩。タイご飯で「アロイ!」(タイ語でおいしい)
クールジャパンをぎっしり詰め込んだ
全体地図。桜が咲いてたり、鳥居があったり日本的だ。
2階建てのPaseo parkには、1階2階にわたりあますとこなくクールジャパンがギュッと凝縮されている。紹介していこう。
「お金」「お金」「お金」アンド「お金」、そして「幸運」。 「富む」という巨大提灯を思いだす。
巨大なだるまがモール内に何体かある。どちらも成就されている。
当然日本といえば相撲も外せない。なお顔ハメ写真も撮れます。
一角には「KODOMONO HI」ゾーンがある。子供の日を知っているのか。
巨大な招き猫もある。ついでにMARIO☆LANDなるゲームセンターもある。
小さな招き猫の「あっぱわ」が好き。
そんな日本的なものをこれでもかと詰め込むとこうなる。
日本的なオブジェクトだらけのPaseo park。改めて見てみると、だるま、力士、招き猫、鯉のぼり、提灯あたりは日本が日本であるためのマストアイテムらしい。忍者はないのか。
Paseo Parkの写真はさらにすごい。日本の景色がコラージュされて現代アートのようになっているのだ。これを最後に紹介しよう。
力士、芸者、芸者、アンドひな人形。ありそうでなかった組み合わせ。
大仏を並べ、さらに城を重ねる。発想ができない、すごいなあ。
そして神谷バー提灯をこれでもかと並べた。圧倒されました。
日本とは
Paseo parkに、タイ人が考えた行って見てみたい日本があった。これだけ欲を見せてくれるのだからありがたい。この欲求をもとにタイ人向けツアーやパンフレットや旅行サイトを作れば、タイ人は欲しい情報があり、実物がみられると喜んでくれるだろう。
日本国内の外国のテーマパークも、作ったころは、日本人が想像する外国をイメージしたのだろうか。できた背景を考えながら日本のテーマパークにも行ってみたくなった。