タイの中心に現れた夢想日本
場所はバンコクの中心のビジネス街「アソーク」というところにある、新しくてきらびやかなデパート「Terminal21」だ。
全部のフロアが日本ではなくて、各フロアごとにテーマが違っていて、ひとつのフロアは東京、ひとつのフロアはロンドン、ひとつのフロアはイスタンブールといった感じで、エスカレーターを使うと海外旅行となる。
東京にエスカレーターから降り立つと、入国審査なしでこんな光景が目に入る。すげえ。
柱に稽古のスモーオブジェだ!スモーは日本!でもここ、ノンスモーキング注意ネ!
スモー、フジサン、ワフク、マネキネコ、ヨンジューノトー、これこそ日本だ。 シンカンセンはありません。ハイテクよりデントーね!
カタカナは外国人からみてクールジャパン。
ニホンジンはいかなるときでも礼に始まり礼に終わる。 おはようとこんにちはがハートで交わるハーモニー。アリガトウゴザイマスシタ
東京フロアがこんな感じなので、他の国、他の都市も、外国人がいかにも想像しそうなのを出してるはずなんだけど、僕ら日本人は日本以外では外国人なわけで、違和感なくロンドンだねー、と思っちゃうあたりが、外国人の証なのである。
ただ日本はひらがなとカタカナがある分、他の国と比べてオリジナリティ出せて、ガラパゴスな感じが強くなっている。ひらがな、カタカナにアリガトウゴザイマシタ。
そんなわけで、単に世界旅行をするなら、日本人ならトーキョーフロアをじっくり鑑賞して、外国人の脳内ネオトーキョーを見て体感する。これが一番楽しいのではないか。
そんなわけで引き続き、トーキョーフロアをじっくり見ていったよ。
山手線ゲーム
TAKA DANO BABA、ネオン、うめ、ありがとうございます
トーキョーのアイデンティティは何か。ここの答えはトーキョータワーでもなくスカイツリーでも、コーキョでもなく高田馬場とかの土地名だった。
そりゃあ旅行ガイドみたらショッピングで土地の名前が書いてあるものね。でもなぜ高田馬場?と思っていたらもっといろいろと出てきた。それも山手線の駅名が多かった。
トーキョーのアイデンティティとはヤマテセンかもしれない。ヤマテセンは新車に代わっているけど、外国人が期待するアイデンティティはこれからも壊さないようにと願わずにはいられない。
原宿、六本木、そして池袋。ネオンzoneであり、扇子であり、梅でもある。
原宿と、うぐいすだにのコラボ。年末の異種格闘技戦ドリームマッチの様相。
原宿・代官山以上の輝きをみせる「こまごめ」。 まさにトウキョウドリーム。夢はこれくらいのほうがいい。
畳みかける原宿。日暮里のドレスというのも案外いいんだぞ。生地問屋があるし。
原宿以外では、すがもと銀座のコラボ。どちらも大人の街ですよね。
原宿と、東京ではあまりフォーカスされない山手線の北側が大人気だった。庶民的でいいと思う。
誰が作ったかはわからないけれど、タイ人のよく行く場所で、このミニトーキョーの街を作ったなら、日暮里、駒込、鶯谷の地元商店街は、名前の出なかった新宿や渋谷以上にインバウンド対策強化したほうがいいと思った。
日本に飲まれたら勝ち
まだまだ魅力的なトーキョーを夢想するものはある。クールジャパン対策の皆様におかれましては検討していただければ幸いです。や、むしろその小物を売ってほしいです。譲ってほしいです。
希望と平和。他に比べたらあまりにリアルジャパンにありそうだが、 どちらにしても外国人から見ればクールなことにかわりない。
共存共栄、完全無欠、奇想天外。まさにここを表現するのに適した言葉。初めまして。
嬉嬉として(ほしい)。そして、店と関係なく逆らーめんが踊る。
商いを増やす。とても大事だ。店の前にうちは頑固です、と訴える飲食店のようでいい。これを見るに飲食店以外もメッセージを出すべきだと思う。
そんなこんなで、ネオトーキョー漬けになった上で、次の文字がタイ人にとっても、その他外国人にとっても、これがカタカナにみえたら、してやったり、フロア制作者の本望。
ナロトソロ、ヲカロヤヤエカフ、ヲナアモモナ。 読めない人はナロトソロをじーっとアルファベットにならないか見てみよう。
僕らは常識にとらわれた頑固者
つくづく思った。僕らは頑固だ。鶯谷と原宿のコラボも、銀座と巣鴨のコラボもできない頑固者の僕らにガツンとこや。妄想力が鍛えられる。
これからもこういう夢想ジャパンをなくしてはならない、もっと膨らませて、広げて拡散してほしい。
アリガトウゴザイマシタ