特集 2017年6月21日

ブランコに乗って新幹線を体で感じる公園

見える!見えるぞ!
見える!見えるぞ!
年を取ったら好みが自然と大人っぽくなると思っていた。それがどうだ。カレーは大好物のままだし、子供とブランコに乗るとすごい楽しいし、新幹線がホーム入ってくるのだってじっと見てしまう。見た目は大人、好みは子供だ。

そんな折、「ブランコから新幹線が見られる公園」があると聞いた。2大スター奇跡の共演。見届けぬわけにはいかない。
1975年宮城県生まれ。元SEでフリーライターというインドア経歴だが、人前でしゃべる場面で緊張しない生態を持つ。主な賞罰はケータイ大喜利レジェンド。路線図が好き。(動画インタビュー)

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柵の向こうに東海道新幹線

場所は横浜の二俣川二丁目公園。相模鉄道二俣川駅から徒歩5分の住宅街にあり、ブランコや滑り台、鉄棒などを備えた標準スペックの公園である。
開けた園内は自転車の練習にも良さそう
開けた園内は自転車の練習にも良さそう
公園の敷地は半分が道路に面しており、もう半分は高い柵に覆われている。この柵の向こうに東海道新幹線の線路が通っているのだ。
このベンチの向こう側が……
このベンチの向こう側が……
こうなってて……
こうなってて……
新幹線がズバーーーーッ!!っと通過する
新幹線がズバーーーーッ!!っと通過する
新横浜-小田原間を走るのぞみやひかりが、ほぼ5分おきでビュンビュン通過していくのだ。柵と線路の間にいくらか距離はあるが、時速200km/hがもたらす風と音と衝撃波が公園を揺らす。ベンチもビリビリ震えるほど。

で、今回の目当てはブランコなのだけど、一人で撮影に来てしまったので、ブランコ付近で子供を遊ばせているママ友の方々に近づけず困った。

平日の昼間、見知らぬ中年男性がカメラを抱え「やぁやぁブランコから新幹線が見えると聞きました」とブランコを漕ぎ出したらビビるだろう。自分も人の親だからわかる。わかるのだ……。
不審オーラを消しながら30分粘ったけど退散しました
不審オーラを消しながら30分粘ったけど退散しました

我が子を連れてもう一回行った

我が子と再チャレンジ
我が子と再チャレンジ
ならば自分も同じ親であることを示そう。幸せだって態度で示そうと歌われているし。

二日後の週末、うちの子供たちを連れて再訪した。軽く「再訪した」って書いたけど、渋滞に巻き込まれて到着まで1時間近くかかった。道中寝ていた子供たちには「ここどこ!?」と再三聞かれた。

しかし「公園に子供を連れてきたお父さん」のロールプレイの威力は絶大だ。今回は易々とブランコに近づける。メタルギアにこういう謎解きがあった気がする。
これが目的のブランコ。向こうの柵がベンチの裏より開けてる!
これが目的のブランコ。向こうの柵がベンチの裏より開けてる!
柵に貼り付いて待っていると、「キーン……」という音と共に来た来た!
柵に貼り付いて待っていると、「キーン……」という音と共に来た来た!
ズバーーーーッ!!!
ズバーーーーッ!!!
……ァァァ———ッ!!
……ァァァ———ッ!!
めちゃめちゃ近い……! 耳に音圧、顔に風圧、腹の底には振動が来る。新幹線って体で感じるものだったのか。子供たちも柵にしがみついて大興奮。この勢いで次はブランコに……!
どうだ!?
どうだ!?
あ!ちょっと見える!
あ!ちょっと見える!
ブランコを思いっきり漕げば、車体の上半分がかろうじて見える。写真に撮ると「ちょっとしか見えない」って感じだが、現地ではスピードと音をビシビシ感じるので「新幹線だ!」という満足度は高い。見た、というより、もはや体感なのだった。
柵の隙間からiPhoneを出して撮るとこの迫力
柵の隙間からiPhoneを出して撮るとこの迫力

知ってて作ってるでしょ

この公園、新幹線の形をした遊具も置いてあるし、ブランコは線路側を向いて設置してある。もう、公園を作った人から「新幹線が見えるよ!」と言われている気がする。
新幹線型のライドがかわいい。「3~6才用です」とのこと
新幹線型のライドがかわいい。「3~6才用です」とのこと
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