ハンドスピナーと言い張る何かを作ってみる
ハンドスピナーは長く回るほどいいものらしい。
じゃあ、ボールベアリングじゃなくて磁気浮上式にすればよく回るんじゃないの?
なにせ回転を妨げるのは空気抵抗だけだから。
というわけで、磁石で何かを浮かせて、それを回す、というものを作ってみることにした。
できたのがこちら。
磁石で鉛筆を浮かせている。
なんだかよくわからない器具みたいですが、ちゃんと回ります。
セットする
セットするとちゃんと浮く。いよいよ回してみましょう。
回す
おお、回ってる!
でも全然ハンドスピナーじゃないぞ、と思うかもしれない。その感想は正しい。
でも、一応手に乗る大きさなんですよ。
手に乗る
手の上で回転してるんだから、ハンドスピナーってことでいいじゃないですか。それに鉛筆が宙に浮いてるなんてロマンじゃない?
もう一つ、レゴバージョンもあります。
磁石でレゴの歯車を浮かせている。
回す
こっちのほうが精度が高いので、長く回る。いい感じだ。ぼくはこれをハンドスピナーと言い張るぞ。
磁石だけでは実は安定して浮かない
磁石を安定して浮かせるのはむずかしい。
たとえば、単純に二つの磁石を重ねて反発させるだけだと、どこかへ跳ねていってしまう。
だから、安定させるためには軸に通したりする必要がある。
安定してびよんびよん
これ、2個だから軸が必要なんで、3つ以上を上手に配置すればうまく浮くんじゃないのと思っていた。
でも、普通の永久磁石を使ってるかぎり、それは絶対に無理なんだそうだ。いまから175年も前にアーンショーというおじさんが数学的に証明してしまいました。がびーん。
でも大丈夫、うまいこと支えてやれば、見た目には浮いてるように見えるのです。
鉛筆、メラミンスポンジ、磁石6個(うち2個はリング型)、カード
ほとんどは100均で手に入るんだけど、リング型の磁石だけはホームセンターで買う必要がある。
まず掃除用のメラミンスポンジに定規で線を引きます。
こんな間隔で。
ザクザク
隣り合う二つは反発するように
距離はこんなふう
このとき、磁石の向きが大事。鉛筆の前のほうの磁石はスポンジの前の磁石と引き合うように、後ろの磁石は3つが反発するように向きをセットします。
そしてカードを前の切り込みに差し込んで鉛筆をセットすると、こう。
浮いたー
調整さえ正しければ、安定して浮きます。鉛筆の前の磁石はスポンジの磁石より後ろに、鉛筆の後ろの磁石はスポンジの磁石の真上にするのが大事。
でもこれ、実際に回してみると10秒くらいで鉛筆の先がふらふらと動いて、安定領域から外れちゃう。どうも、磁石を配置する場所の精度が大事らしいのだ。
よく回るハンドスピナーを作ろう、という建前でやってるので(浮いたのはうれしいけど)、もうちょっと回るようにしたい。磁石の高さや位置を正確に固定できるよう、レゴを使ってもやってみることにした。
レゴで組んでみた
というわけで組んでみたのがこちら。
レゴスピナー
歯車とか軸は、ふつうのレゴブロックには含まれてない。当サイトで石川さんが「
ギアとか滑車が満載のレゴセットが超いい」という記事で紹介している「Lego Crazy Action Contraptions」にいっぱい入ってるのでオススメです。
回転軸のほうには銀色のネオジム磁石が、土台のほうには黒いリング型磁石が止めてあって、それぞれがぜんぶ反発するようになってる。回すとこんな感じ。
よく回る
なんかよく分かんない仕掛けだけど、とにかく浮いて回ってるというのは面白いし、なんだか不思議だ。
これは1分ほどは回り、最後はフラフラとして落下してしまう。よくまわるハンドスピナーは5分も回るらしいから、磁石で浮かせればふつうのより回るんじゃない?という当初のもくろみは達成できてない。
でも、もはや浮いてるだけで嬉しい。やってみるとわかるけど、なかなか安定しないでどっかに飛んでいっちゃうんです。安定して浮いてるだけで嬉しい。
ちょっとした鉛筆立てみたいじゃない?
持ちにくいけど
浮いたよ!
磁石で浮かせて無限に回そう!と思って調べてたんだけど、ふつうにやると全然安定して浮かない。
だから浮いただけでも嬉しいし、本家のハンドスピナーより回らなくてもまあいいや。
これはこれで絶対面白いよ。ぜひ作ってみてください。