特集 2016年3月23日

竹林を見上げると漫画の集中線になるのでは

目だけではなく心の目でも見てください。
目だけではなく心の目でも見てください。
あなたは今、林の中にいます。

深い深い林の中、そのまま見上げてみてください。
葉は覆うほど多くはなく、青空はくっきり見えます。

そのまま、そのまま!

その風景、「集中線」に見えませんか?
1984年大阪生まれ、2011年からベトナムなどの東南アジアをうろついています。今はタイ在住。ドリアンの造形が好きで、写真のように被ったり着たりしています。

前の記事:一時帰国あるある~タクシーのドアを自分で開ける民たち~

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一体何を言っているのか

きっかけは、とある森林公園について調べていたときのことでした。
森林森林…っと、ん?
森林森林…っと、ん?
集中線じゃん!

これ、漫画の集中線じゃん!!

物や人が迫るスピード感を増す、漫画の集中線じゃん!!!
林。
林。
集中線。
集中線。
林is 集中線!
林is 集中線!
あんじゃん?似てるとこあんじゃん!?

なので、林を集中線に見立ててその中に飛び込むことにした。今こそ、自然の力を借りて漫画の主人公になりきるのだ!

なにかを持って都内のとある竹林へ

木よりは竹、レンズは広角、というデイリー関係者の助言を得て、ちょうど一時帰国中だったので都内にある竹林公園へ向かうことに。竹林のど真ん中で空を見上げれば、きっと良い絵が撮れるだろう。

経由駅と現地のそれぞれで、お手伝いをお願いした友人と合流。
友達に撮ってもらった一度目と二度目の合流風景、箱の正体は後でまた。
友達に撮ってもらった一度目と二度目の合流風景、箱の正体は後でまた。
向かう場所は、東久留米市にある竹林公園。都内に有名な竹林は4つあったが、ここがイメージにもっとも近かった。都内とはいえ23区から出るとよくある地方の風景といったようで、ベトナムから一時帰国中の身としては妙に胸に沁みるものがある。まぁ、都会育ちなので、そういった思い出は一切ないのだけど。
私にはこうした風景こそがクール・ジャパン!
私にはこうした風景こそがクール・ジャパン!
ここがその竹林公園か…って、
ここがその竹林公園か…って、
あっ!?
あっ!?
ちょちょちょちょちょーい!!
ちょちょちょちょちょーい!!
嫌な予感がする、とてつもなく嫌な予感がする。
まさか通れな…あっ、
まさか通れな…あっ、
と思ったら別ルートから普通に入れた。
少し危なっかしい道も、重いものを持っているからより危なっかしい。
少し危なっかしい道も、重いものを持っているからより危なっかしい。
渡れた!
渡れた!
この写真ではグッ!と親指を立てたかったのだが、両手が塞がっていたため迷った末にお尻を突き出した。人間、両手が塞がっているとお尻で感情を表すらしい。これは貴重な、しかし無意義な発見だった。今気付いたけど、そこは喋れよ。
工事現場につづく道は通行止め。
工事現場につづく道は通行止め。
一方の道は進める、さっきから撮影が綱渡り状態でハラハラする。
一方の道は進める、さっきから撮影が綱渡り状態でハラハラする。
あ、いい感じじゃないか!?
あ、いい感じじゃないか!?

早速竹林の中へ入っ…て、いいのか?

ここでひとつの違和感。
何か、重要なことを見落としているような…。

竹、あるよな。肝心のそこに問題はないよな。







あっ!そうか、柵がある。

柵:一定の区域を仕切ったり、囲ったりするもの。立ち入りを制限するなどのために木や竹などを立て、横木を通して一定区域を囲うものをいう。(goo辞書より)
入口らしいものはあるけれど…
入口らしいものはあるけれど…
入っていいのか?

本当に柵内へ、入っていいのか…?

Sさん「入っていいんじゃないですか?ポカッと入口も空いてるし」
Yさん「いや、待って、最初の看板に立入禁止って書いてたような」
その最初の看板。
その最初の看板。
あっ、本当だわダメだわ。
あっ、本当だわダメだわ。
ザ・立ち往生~。
ザ・立ち往生~。
良い集中線を撮るためには、もちろん竹(木)が密集していればしているほど良い。そこに立ち入らず、たとえば通路で撮るとこのように…。
スッカスカなのよ!
スッカスカなのよ!
どうしよう、どうしようもねぇよ。
途方に暮れながらもとりあえずスマホを充電する現代人。
途方に暮れながらもとりあえずスマホを充電する現代人。
その横で趣味の太極拳をはじめるYさん(予定がある、ということでこのあと帰りました)。
その横で趣味の太極拳をはじめるYさん(予定がある、ということでこのあと帰りました)。
都内のほかの竹林は3つ、慌てて検索して調べるも柵がある点はどれも同じらしい。これは、呪いだな、ベトナム在住の呪い。あっちの竹林は何度か見たことがあるけど柵なんて無かったから、完全にそのイメージになっていた。だったらそもそもベトナムで撮ればよかったでしょ、というコメントはノーセンキューです。折角の一時帰国に水を差さないでください。

Sさん「どうします?」
私「ここまでスカスカだとね…広角レンズで撮っても期待できないけど、一応はやってみるよ」
…あれれ?
…あれれ?
ちょっとちょっとこれ!なってるやないの!!

私「なってるね!」
Sさん「なってますね!」
私「早速やろう!」
Sさん「やりましょう!」

もっと早くに試せば良かった!竹林で太極拳だけやって帰ったYさんに申し訳ないという気持ちを抱えながら、撮影の準備をはじめる。
取り出しましたるは~!
取り出しましたるは~!
トランポリン!
トランポリン!
Sさん「トランポリン!?」
私「竹林の集中線の中に、トランポリンで跳んで飛び込むんだよ!」
すぐに出したように見えますが、組み立てはそこそこ大変でした。
すぐに出したように見えますが、組み立てはそこそこ大変でした。
そう、人間の跳躍力なんてたかが知れている。NBA(アメリカのプロバスケットボール)の選手でも平均70cmちょっとだそうだ。それで集中線に飛び込もうなんておこがましい(?)にもほどがある。そこでこの小型トランポリンだ。まぁ、編集・古賀さんに聞かされるまで、この存在すら知らなかったけどな。

現代ではおおよそ想像のつく、いやつかないものまで、しかもネットで買えるとは便利になったもんです。トランポリンの性能については、以前に小野法師丸さんが書かれた記事を参考にしてください。

なかなかスタンバイできないトランポリンと私

Sさん「あっ、待ってください!」
私「えっ?」
Sさん「後ろから人が!」
Sさん「後ろから人が!」
慌ててトランポリンを端に寄せる。
慌ててトランポリンを端に寄せる。
おじいさん「はぁー、何ねそれ!?」
私「あ、トランポリンです」
おじいさん「トランポリン!?」
私「漫画のほら、集中線ってあるじゃな…」
おじいさん「はぇ~(スタスタ)」
シッカリ返事してる割に聞く気はないのね。
シッカリ返事してる割に聞く気はないのね。
まぁ、この世代の方に漫画の集中線と言ってもきっと伝わらないよね。
日本で撮影するのって大変なんだな…。
日本で撮影するのって大変なんだな…。
おばあさん「あら何それ?」
私「あ、トランポリンです」
おばあさん「へぇ~、どうして?」
私「竹林で跳んだら…おもしろいと思いまして(伝わる気がしないので説明を省く)」
そのまま、人の流れが終わるまで待った。
そのまま、人の流れが終わるまで待った。
都内有数の竹林だし、定番のピクニックコースなんだろう。
都内有数の竹林だし、定番のピクニックコースなんだろう。
さて!再開…というか、開始!
トランポリンを跳ぶ自分を、下から広角レンズカメラ(GoPro)で撮る!
トランポリンを跳ぶ自分を、下から広角レンズカメラ(GoPro)で撮る!
この仕掛けで、竹林を私を引き立てる集中線と化すことが出来るはずだ。

いよいよ挑戦!が、跳べているのか?

あとはもう、トランポリンで跳ねるだけだ。ただ、カメラの向きと同じ真上に跳んでもしょうがない。それだと広角とはいえあまり映らないので、斜め前方に跳んでカメラに見切れていかないと意味がないのだ。

だからと言って、やりすぎるとそのまま柵を越えて竹林へ突っ込むことになる。ここまで来てそんなルールの破り方(立入禁止)は犯したくない、というより絶対に痛いので回避したい。一時帰国中にケガしたらシャレならん。そのバランスが難しかった。
よいしょー!
よいしょー!
ほらしょー!
ほらしょー!
そらそらー!
そらそらー!
でも、NBA選手の半分以下も跳べていないのではないか。
でも、NBA選手の半分以下も跳べていないのではないか。

広角レンズでの撮影の結果は…!

さて、撮影は終えた。
果たして私は集中線に飛び込み、漫画の主人公になることは出来たのか!
…
あっ!
あっ!
ぽいんじゃないかい!?
ぽいんじゃないかい!?
完璧と言わないまでも…それっぽいんじゃないかい!?
竹林でトランポリンを下から撮る、人類史上初の絵面だろう。
竹林でトランポリンを下から撮る、人類史上初の絵面だろう。

トランポリンのほかに布団があったらもっといけた。

ぽいとは言え、完璧でないことは分かってる。カメラの真上を通過しない限りそれは無理だっただろう、目の前に布団を敷けば躊躇せず飛び込めたかもしれないが、小型トランポリンと布団の違う点は持ち運びの是非だ。まぁ、それはそうと、ぶっちゃけよ。思ったより葉が多かったよね。次回の一時帰国はあえて真冬に調整して、立入OKの枯れ木の林で最高の集中線を生み出したいと思う。
トランポリンをたたむときにバンッ!となって驚いた直後の顔。
トランポリンをたたむときにバンッ!となって驚いた直後の顔。
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