東京のそばの浦安であさり
「ポイ捨て禁市」うまいことをいう
浦安の郷土博物館で、あさりをプッシュしてるらしい。地下鉄東西線の浦安駅から、東京ベイシティバスに乗り(歩いても20分程度)、あさりよりも東京の匂いを感じながら、郷土博物館へ向かった。
浦安名物「あさりめし」!
浦安郷土博物館の入場料は無料。しかも無料なのに、浦安で生きる魚の水槽あり、船の展示があり、昭和初期の家々があり、あさりがあり、浦安弁があり、充実しているのだ!
イワシ!クロダイ!ボラ!青ギス!
昔の浦安の街並みも!スタッフが相手してくれる!
ところで本題のあさりは、干潟の紹介と貝の収穫方法の紹介にとどまっている。
以前大山さんが調べた
浦安の防波堤の先は こんなんだったのだろうなあと
干潟で養殖(養貝)して貝を砂ごとすくい取るのだ
そして浦安=あさりを知ってもらうべく、あさりをベースにしたマスコットキャラのグッズ販売ほか、あさり料理が食べれる喫茶店兼食堂「すてんばれ」もある。
食事時でなかった場合も、おみやげであさり弁当食べられる。ここはチェーン店で食べず、ぜひすてんばれで食べてみよう!
マスコットキャラクター。その名もあっさり君。
あっさりとして欲しい人にはあっさり君グッズを。ほかにもあるぞ!
あっさり君の前にネズミの置物が立つ。 ネズミはあっさり君に「これからの浦安は僕に任せて!」と言っているのだろうか(考えすぎ)
漬物と和菓子がついた、あさりめしセット! 味もあさりはあっさりでした(本当)
島根の松江でしじみ
一方しじみをプッシュするのが島根県の中心「松江」。なんでも松江にかかる湖「宍道湖」のしじみ(ヤマトシジミ)が松江の自慢らしい。
あっさりVSしみじみの戦いになるのか
結論からいえば、松江のしじみ愛は、浦安のあさり愛どころでなかった!
ワンフロアをまるごとしじみの展示だけにし、百科事典なんて目ではないほどの、マニアックな情報を含めたたくさんの情報を詰め込んだ様は、大人の自由研究の見本だ。
おみやげや食堂だけでなく、しじみ館、しじみ研究所、しじみを紹介する水族館まであった!しじみ料理もしじみのお土産もしじみの展示物も、みんなすごかったのだ。
そのほんの一部を紹介しよう。
しじみしか紹介していない宍道湖しじみ館。 松江の郷土のことなど一切なく一貫してしじみである。
今日から使えるしじみ話から、しじみの豆知識まで豊富。
環境保全まで考えたしじみ百科。もうしじみが虫に見で、蜆という字だってのも頭に叩き込んだよ
しじみにオスメスがあるのだ!
しじみの料理をこれでもかと!
うんちく抜きにビジュアルでもしじみに圧倒される!
おみやげ屋もしじみが充実! 鳥取の鬼太郎を「山陰の鬼太郎」として自軍から出す小技!
「俺のしじみ」や「しじみちゃん」など老若男女にあわせたしじみキーホルダーが充実!おまけにしじみ柄シャツも充実!
おみやげ屋なのにしじみの貝殻プライスレス!
肉にしじみエキスを塗りこんだ、しじみバーガー食べた。 ちょい苦(にが)だけど健康的!このあと食べたしじみご飯もやはりちょい苦!
最後にキーホルダーを浦安と松江で買った。あさりのあっさり君は身なのだろうか、またしじみのキーホルダーは、松江名物のどじょうすくいとのコラボで、しじみどじょうすくいという、複雑なものを買ってしまった。
結局僕みたいな2枚貝の初心者は、貝にカラーリングや装飾をすると判別がつかなくなってよくわからない、ということはわかった。
よくわからないことがわかったので、わかるように精進したいと思う。
あっさりしたい日やしみじみしたい日に握りしめたい。
マニアックであれ
浦安の郷土博物館も悪くない。こどもには好評だろう。だが、徹底的に我道を行く博物館というのは、DPZの書き手であり、読み手でもある僕からしても、見ていて気持ちがいい。僕は浦安にも、あさりをテーマにした特別展示ルームを作って松江に対抗してほしいと思う。
ところで松江で、地元のおじさんと話す機会があって「しじみ食べます?」と聞いてみた。
「いや、ヤマトシジミなんて高くてあんまり食べんとよ。食べるのはスーパーで売っている安い舶来モンよ」と笑い飛ばした。
その回答が全てじゃないけれど、それもまたしじみやあさりのリアル。担当者はぜひ種の存続と広告を頑張って欲しい。