つまりこういうことだ
おなじみカップヌードルに
こちらもおなじみ、焼きそばの…
粉、な
それからカップのおしるこ
この汁たちに…
うどん、そば、中華麺、スパゲッティをあわせてみる
ふむ…!(写真左の人がコック帽を着用していますがコックさんではなく私です)
このように、どの組み合わせがおいしいかお伝えし今後の読者のみなさま方の食卓のご参考に少しでもなればというのが今回の企画だ。
……。うん。急にライティングや技術の完璧な写真でぐいぐいと押してしまった。
今回の記事はおなじみマガジンハウスの「
コロカル」との合同投稿企画のご紹介を兼ねての記事なのだ。
写真もマガジンハウスのカメラマンである千葉さんによる撮影である。
本気の撮影(以下、ビシッとしてない写真は千葉さんじゃなくて私が撮ったもの)
写り具合をチェックされる焼きそばソースの粉
コロカルとは去年アイスの写真の募集企画「
アイスあってるかい!」を実施しこれが大ウケ。大量の投稿をあつめ話題となった。
味をしめて今回取り上げるのがずばり麺、というわけなのである。麺というと地域性が非常に大きい食ジャンル。ぜひともみなさまのリアルな麺事情を見てみたい。
企画ページはこちら!
ちなみに企画タイトルは(ほんとごめんね、先にあやまっとくね、ごめんね)「麺はアイドル」とした。
とくに意味もなく「ママはアイドル」という名作ドラマのタイトルをもじらせていただいたが若い方にはポカーンかもしれず、そこはそっとしておいて欲しい。
ドリタさんがまたちゃちゃっとこういうの作っちゃうんだ
というわけで、企画実施にあたって麺をいろいろなスープで食べ比べて開始ののろしを上げようじゃないかとなったのだった。
食べ比べたのはジャンクな汁だけじゃない!
デイリーポータルZ担当編集として私が用意したのは冒頭でもご紹介したスープ3種。ジャンク方面から攻めたラインナップだ。
これに対し、コロカル編集部のおなじみ滝戸ドリタさん、そして今回はゲストとしてお料理といえばこのサイト、クックパッドのニュースチーム(クックパッドニュース編集部)から小菅祥江さんにも、各々「あたしゃこのスープで麺を食べてみたいんだよ!」というスープ3種を用意してもらっている。
コロカル編集部 ドリタさんが用意してくれたスープは高級方向から。左から天然がごめとろろ昆布汁、ふかひれスープ、いちご煮…!
クックパッド編集部 小菅さんが用意してくれたのは昨年クックパッド上や世間でも流行したスープ。上から時計周りに5分でできるカニカマのスープ、焦がしねぎのスープ、鳥胸肉の茹で汁で作るスープ
結果、どのスープがどの麺に合ったのか。食べていきましょう。
試食、楽しすぎて謎に盛り上がりました
ジャンクの裏切らなさは正義
まずはジャンクの国からやってきたわれわれデイリーポータルZチームの結果をみていこう。
特筆すべきはカップヌードルのアイデンティティの押しの強さだ。
おーい! 俺だー! カップヌードルだー! と、遠くから呼ぶくらいの勢いを持ってしかし彼は耳元でさけぶ。(いい意味で)すごくうるさい味なのだ。
俺だ!(しかしこうして麺だけ先に食べてスープを器に移すとそれなりに雰囲気は出してる)
そばの風味すら、ああこういうカップヌードルが発売されたのねと思わせる。なにを合わせても、文脈がカップヌードルになるのである。
カップヌードルそば
カップヌードルパスタ
ほとんど同じことが焼きそばソースにも起こったが、カップヌードルのスープがすべてをカップヌードル化するようにすべてを焼きそば化するのではなく、すべてを「駄菓子化」する魔法の粉、というイメージだった。
蕎麦も駄菓子に
いうなればハッピーターンの粉的な役割である。
カップヌードルもやきそばソースもジャンクにおいしい。この裏切らなさ、期待通りである。静かに敬礼したい。
餅はどこだ
実は一番個人的趣味をあらわにしてうきうき試したのはおしるこであった。
麺を食べるんだっつってんのに断りなく汁としてスイーツを投入している急さからみてもわたし個人の意向が激しく反映されるのが分かると思う。
だが残念ながらおしるこには落とし穴があったのだ。
どの麺をあわせても食べても「ああ、麺でなく餅であったらどんなに…」と感じてしまった。
お汁粉にはいかんともしがたく餅なのだ。
餅よ!(これはおしるこカップに標準搭載されてた餅)
唯一うどんに郷土料理感を感じることができたが、一瞬で「で、お餅どこ!」という言葉が口に出た(肉声で)。
あくまで個人の感想だが、以下に感想をまとめよう。
注目はうどんに焼きそばソースの粉をかけたときの妙な「しょうゆかけご飯」感。
食べたことないものを口にすると、脳はかなり強引に近似値を探すのだと思った。
続いて、私とはまったく間逆のスープを選んできたコロカルのドリタさん。
私が食べたものの偏差値(美味しさの偏差値ではなく、かしこさ)が40だとしたら、70くらいたたき出すだろう品のいいかしこいおいしさだったのではないか。
頭の良いおいしさは麺とどうからむのか
では、ここからはドリタさんからのコメントとともに見ていこう。
おいしさの偏差値が高いだけに味わいも複雑であろう。表現だって「カップヌードルである」以上。のようなわけにはいかないはずだ。
ぜひじっくり語ってもらいたい。
ここからまた写真がきれいになります。これはふかひれスープ+うどん
上から時計まわりに、ふかひれスープ、いちご煮、とろろ昆布汁
濃いスープで食べがちな麺、薄いスープで食べがちな麺
この味の加久の屋さんの「いちご煮」はかなりの濃い魚介類の味がします。果たして麺と合うのか!という懸念を吹き飛ばす、伝統郷土料理の新たなMIXが生まれました。麺がいちご煮に溺れた日…!(以下囲み内と緑字はドリタさんからのコメント)
2個で5,400 円…!
→うどん △
むむ。合います。オーソドックスに合います。しかし、食べれば食べるほど、なにか物足りないのは「いちご煮」にうどんが埋もれた感が強い。消えたうどん…。
→そば ×
こちらもおいしいですが、それは「いちご煮」の味。そばの味よりも「いちご煮」の味が強いのです(笑)「いちご煮」の濃厚な出汁がそばの味を完全に飲み込んでしまいました。ので、×。
→ラーメン ○
これは合いました!抜群の相性。これはやはりラーメンには濃い味が似合うのか!という私の中での確実な想いとなりました。
→パスタ ○
これもおいしかったです。魚介のパスタいただいているみたいです。やはり濃いスープで食べている麺は濃い味のスープが合うのかもしれません。しかし贅沢ですね~!
渋いが味はゴージャスに。とろろ昆布汁
そうか、麺には「普段から濃いスープで食べがちな麺」と「薄いスープで食べがちな麺」があるんですな。
つづいてセレクトの渋さにおそれいるとろろ昆布汁。
かまだ商店「天然がごめとろろ昆布汁」 は、とろろ昆布の絡みがすべての麺に寄り添い引き立てていました。さすが日本の味。
ちいさいパックにとろろ昆布とだし粉が入っててなんだか萌えのある品
→うどん△
まずまずです。これは想像通り。このままどこかのお店でメニューになっていそうですね。想像の範囲なので△
→そば○
これは合います。こちらはおいしい!むしろそばを引き立ててます!
→ラーメン○
びっくりしましたが、合います。しかし、和風やにぼしラーメンがあるくらいです。「とろろ昆布」だっていけないわけがなかった。しかも意外に上品さが加わり、ゴージャスに感じるくらいです。
→パスタ△
これはさすがにないだろうと思いきや、「とろろ昆布」包容力の前にはパスタもしっとりと絡まる感じがなんともいえない。△ですが、新たな可能性を感じます。
麺と一緒に食べるスープとして「絡みやすさ」が大事なのだと教えてくれたとろろ昆布。これ、私もドリタさんに食べさせてもらったのですが滋味系かと思いきやパンチのある味でした。
サメが立つ!
最後にこれまたすごい高級品。なんとふかひれを投入です。コロカルチームのエンゲル係数の高さハンパないのな!
石渡商店「ふかひれ羅亜麺」は、サメが全部飲み込んだ、かなりパンチの効いた料理が完成しました。サメの圧勝です。
→うどん×
うどんの完敗です…。ふかひれ…それはサメを食するということ。ふかひれの味しかしません。うどんが飲み込まれました。サメ、強い。
→そば×
そばも負けた…。そば粉の優しい味はサメの前では、微塵も感じられずふかひれの味しかしません。こちらも飲み込まれている…。サメ、強い。
→ラーメン◎
おいしい!やっぱりこれくらい濃いスープじゃないとラーメンの麺は生かされないのか。いや、逆にラーメンの麺の幅広さを感じました。さっぱり和風にも濃いサメにも合わせてくる。それはちぢれ麺ならではなせる技なのでしょうか。
→パスタ△
これはこれでイケます。が、ふかひれの中でもはやパスタが踊らされている感じです。料理として、美味しいというか、ふかひれ、おいしい。ふかひれ、おいしい。(大事なことなので二回言いました。)
もはや、ラーメン以外、太刀打ちできないふかひれスープ。ちなみに薄めてはどうだろうと、多少薄めてみましたがやはりサメ味が強い。変わりませんでした。サメ、強い。
こんなにおいしそうなのに、うどんは「×」だった…!
ふかひれに対して「サメ味」という表現が出るのは初めてみましたが、味見させてもらったところ確かに容赦ない魚介の猛威という味わいでした。
全体を見てもラーメンが強いスープに負けないということが完全に明らかになったのがコロカルチームの試食結果でありました。
手ばやく3種類全部手作りしててすごかったぜ
スープ作るついでに茹で鶏までできあがってた…
「すごいですね~!」という写真も撮ってもらった
みんな! 麺が呼んでるよ!
麺料理がすごく好きな人というのがいるだろう。ラーメンマニアとか、うどん食べ歩きとか、そば趣味とか、ご飯やパンに比べ麺料理というのはなにか趣味性の高さを感じないか。
だからこそ、それほど麺ばかりを食べつける人種でない私は麺に対してどこか臆していたのだ。
そこへぶち上がったのが今回の麺の写真集め企画であった。ご飯やパンばかり食べている私を見かねた麺に呼ばれたと言っても過言ではなかろう。
麺マスターのみなさまも、私のような麺とは距離を感じているみなさまも、いまこそ麺が呼んでます!
投稿の詳細はコロカル「
麺はアイドル!」でごらんください。
ご投稿、お待ちしています。