モンゴル料理店で羊一頭宴会をもう一度
「メロン生ハム」をやらせてもらう店は東京都港区赤坂にあります。
溜池山王駅から3分。ビルの2階。ここであの宴会が出来る。
以前よりもやや小さめのシンプルな店内。
羊一頭、生ハム原木一本食べつくす宴会は40名以上3時間1人6000円から。メロンはメニューに無いので持ち込み。
およそ半年ほど前に日本に戻り、今度は赤坂に出店。羊一頭を食べつくす宴会も復活。更に生ハム一本も宴会メニューに加わり、肉感が異常に増した宴会が開催できるようになったのです。
スーホさん、今回もお世話になります。相変わらずの素早い包丁さばき。
ということで今回も45名ほど集まり、1頭と生ハム1本食べつくしつつ、飲めや歌えの大宴会でメロン生ハムをやってみました。
肉、食うぜ!以前と同じようにモンゴルの民族衣装やモンゴル相撲の衣装を着ることも出来ます。
生ハムを厚く切るのは難しい
それではメロン生ハムを作ります。羊肉が料理され、生ハムもある程度スライスされたところで着手します。
まずは生ハムを厚切りに。これがなかなか難しい。
油で滑るし、骨が変な所にある。作業は難航。
まず油で滑りやすくなかなか刃が進まない。また、骨が意外な所にあり、それに当たる。生ハム専用のナイフは長くかなりしなります。
薄く均一にスライスする際には、この長さとしなりを利用して大きく引きながら切れるのですが、厚く切るとなるとそれもままならない。やや無理やりに刃を入れてなんとか切り分けた厚切り生ハムがこちら。
もはや生ハムに見えない。
厚さ1~1.5cm程度に切り分けることが出来ました。生ハムというと薄切りのイメージなので、冊に切り分けられたマグロのようにも見えます。
これに薄く切ったメロンを乗せればメロン生ハムは完成。こちらです。
メロン生ハム。これでいいのだろうか。
薄切りのメロンの下に厚切りの生ハム。正にメロン生ハムです。
厚切りの生ハムは切り分けるのも大変です。
薄いメロンに厚切り生ハム。そうです、これがメロン生ハムです!
もう何も考えずに食べてみます。
ムー・・・、ンー・・・。噛み切れない!
メロン生ハムは、味そのものは生ハムメロンと変わりません。決定的に違うのはその歯ごたえ。いや、硬さといいましょうか。
厚切りの生ハムは大変弾力があり、なかなか噛み切れません。しばらく噛んでいてようやく飲み込めます。最初は生ハムメロンの味わいなのですが、最後はもう生ハムを噛み続けている感じです。
どんなに好きでも生ハムの厚切りは避けた方がいい。薄切りの方が美味しいです。生ハムは薄切りに限る。当たり前か。
では沢山重ねたらどうだ?
さて、メロン生ハムはイマイチでしたが、なにしろ1本分の生ハム。好き放題というぐらいに切り分けられます。そして、メロンも残っていたのでこんな物も作ってみました。
メロンと生ハムが層を成す美味しさ。
生ハムメロンミルフィーユです。薄切りの生ハムと薄切りのメロンを交互に重ねてみました。
食べてみると、普通に生ハムメロンです。美味しいです。これはアリでしょう。ただ、ミルフィーユだけに一つ問題点があります。
即崩壊。見た目、食べづらさ向上。
それは、ナイフを入れた時点でバラバラになり、もはやメロンの生ハム和えみたいな状態になってしまうこと。わざわざ重ねる意味が無い。
そもそも生ハムメロンは、生ハムを一度外してメロンを切り、切り分けたメロンに切り分けた生ハムを添えて食べるのが正しい食べ方らしいので、これでも良いかもしれません。ただ、見た目は悪いです。
肉は切り分けて食べるのがいい。モンゴル料理の「チャンスンマハ(羊肉の塩茹で)」。
最初から食べやすい大きさ、厚みにどちらも切り分けて乗せておくのが最適ということでしょう。
ものにはより良い形があるということか。
羊も生ハムもうまかった
羊一頭と生ハム一本食べつくす宴会ということでやってみたメロン生ハムですが、物には限度というものがあることが良くわかりました。生ハムは薄切りに限る。
名前を知っている人は多いものの、その奇抜な組み合わせから賛否が大きく分かれる生ハムメロン。そもそも、日本ではかなり甘いマスクメロンが使われますが、イタリアなどでは野菜に近いようなあまり甘くないメロンが使われるので、かなり違うもののようです。私は甘いメロンでも生ハムメロンは割と好きです。
それはさておき、久々の羊一頭宴会は大変楽しかったです。何かを大勢で食べつくすというのは盛り上がります。また機会があればやりたい。メロン生ハムはやりません。
残った半分に切ったメロンに遊牧民の飲むミルク酒を入れて食べてみたのですが、これが最高にうまかったです。メニューに入れてくれないかな。