広告企画♪ 2015年9月17日

用はないけど行ってみる

用事のない場所に行ってみたら何があったのか?
用事のない場所に行ってみたら何があったのか?
用があるところに行く、というのは普通だが、用がないところにわざわざ行くことはそうない。

しかし、用がないところに用がないまま行くといったいどうなるのか?

別に用はないけれど、用のない場所に行ってみたい。
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。(動画インタビュー)

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動物病院はペットいなくても行っていい

デイリーポータルZ編集部の安藤さんが「西村さん、動物病院って用がなくても行ってもいいらしいですよ」と言い出した。

なんなんだ藪から棒に。話を聞いてみると、動物病院は、飼ってるペットが病気やケガをしてなくても行っていいし、なんならペットを飼ってなくても行っていいらしい。ほんとうだろうか?

「ホントです。プロミクロスというペット向けのサービスや用品なんかを販売している会社の人が言ってました」
「ぼく、カニしか飼ってませんけど、フラッと行っても大丈夫なんですか?」
「それはどうかわかりませんけれど、動物病院でさえ用がなくても行っていいなら、他にもいろいろ用がない場所に行ってみませんか?」
※この記事はプロミクロスとのコラボ記事です。

住んでもない区の区役所に行っていいのか?

というわけで、目黒区役所にやってきた。
用のない区役所、目黒区役所
用のない区役所、目黒区役所
ぼくも安藤さんも、目黒区に住んでないし、住んだこともない。住む予定も今のところ無いので、ふたりにとって目黒区役所はまったく用のないところだ。

区役所に用もなくフラッときただけだなんていったら警備員さんにつまみ出されたりしないだろうか?
美術館みたいなエントランスホールにビビる
美術館みたいなエントランスホールにビビる
区役所らしからぬ、真っ白な大理石でできた美術館みたいなエントランスホールを進むと、その先に「案内所」がある。用がないけれど中に入ってもいいか聞いてみた。
用がないけど来たんですけど
用がないけど来たんですけど
「あの……なんの用もなくきたんですが、中を見せて頂くことは可能ですか……」

「はい、大丈夫ですよ。写真も来客の迷惑にならないように撮るのであれば、撮ってもらっても大丈夫です」

おぉ、なんて慈悲深い区役所だろう。

こういった「お固いところ」の取材でで今までどれほど悲しい思いをしてきたことか。それを思うと、目黒区役所のなんと寛容なことか。
撮影許可もおりてほっとする
撮影許可もおりてほっとする

意外とかっこいい目黒区役所

しかし、目黒区役所のゴージャスさはどうだ。エントランスもさることながら、外観もモダンでかっこいい。

もらったパンフレットによると、この建物はもともと千代田生命保険の本社ビルだったらしい。千代田生命保険が2000年に経営破綻した後、目黒区が買い取り、改装して区役所として使っているらしい。設計はモダニズム建築の大家、村野藤吾。どおりで、かっこいいわけだ。
かっこいい目黒区役所
かっこいい目黒区役所
さて、先ほど案内所で、しきりに和室の鑑賞を勧められた。たしかに区役所に和室があるなんてちょっと珍しい。
区役所になぜか和室
区役所になぜか和室
しかも、和室は一つだけではなく複数あるのだが、その中のひとつ「しじゅうからの間」は平日の昼間は開放されており、自由に入ることができる。
モダニズム建築の中に和室
モダニズム建築の中に和室
もちろん、これらの和室はこの建物が生命保険会社の本社ビルとして建てられたときに作られたものだ。

何のために和室をこんなにたくさん作ったのかはよくわからない。
ビルの中の和室に来るとなんだか半笑いになってしまう
ビルの中の和室に来るとなんだか半笑いになってしまう
ただ「区役所だ」と思ってきた場所に和室がある。というのは、ハスキーボイスなおじさんかと思っていたひとがじつはおばちゃんだった。みたいな意外性があって面白い。

だからかどうかわからないけど、あとで和室の写真を見てみると、写っているぼくはずっと半笑いだった。

優しさにふれる

区役所でブラブラしていると、レストランが開いていた。目黒区役所のレストランは区役所の職員でなくても食事してもよい。
うどん・そば・ラーメン、カレー、定食、定番のメニュー
うどん・そば・ラーメン、カレー、定食、定番のメニュー
Aランチ、Bランチ って久々に見たな
Aランチ、Bランチ って久々に見たな
「Aランチ」みたいなネーミングのメニューひさしぶりに見た気がする。それとも、全国の学食や社食ではいまだに普通なのだろうか?

せっかくなので、ぼくはAランチ、安藤さんがBランチを注文。
商品受け取りの並び方でまごつく
商品受け取りの並び方でまごつく
こういう学食みたいなレストランは、並び方や受け取り方に明示されてないルールがあったりして、部外者がまごつくことが多い。

じっさい、並ぶ場所がわからなくてあたふたしていると、区役所の職員と思しきお姉さんが「こちらですよ」と、並ぶ場所を教えてくれた。

なんなんだ目黒区役所、親切すぎるだろ。
Bランチ(タンドリーチキン定食)
Bランチ(タンドリーチキン定食)
Aランチ(牛肉炒め定食)
Aランチ(牛肉炒め定食)
食堂の料理は、普通においしい。むしろ、用もないのにノコノコやってきて、職員の貴重な昼ごはんを食べて良いのかすこし後ろめたさも感じるぶん、よけいうまかった。


区役所は用がなくても大丈夫でした。


次はいよいよ動物病院へ。

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お腹もいっぱいだし、傍聴でもするか

食事をしているさなか、館内放送で目黒区議会の開会を知らせる放送があった。

そうか、そういえばここは区役所だった。平日の昼間であれば区議会もやるよな、傍聴でもするかー。

というわけで、傍聴の手続きをして会議中の目黒区議会を傍聴してみた。
名前と住所を書くだけ
名前と住所を書くだけ
国会の傍聴は、厳重なセキュリティチェックの上、カメラでの撮影がNGなのだが、目黒区議会は申請書に記入すれば撮影がOKらしい。

目黒区役所、なんでこんなに優しいのかよ。よのなかぜんぶ目黒区役所になればいいのに。
迷惑にならないように、そーっと入る
迷惑にならないように、そーっと入る
おぉー
おぉー
テレビでよく見る感じの議会やってる。ほんとにやってるんだな、こういうの。
テレビでよく見る感じの議会やってる。ほんとにやってるんだな、こういうの。
全く縁のない区の区議会を傍聴するふたり
全く縁のない区の区議会を傍聴するふたり
区議会は、区議会議員の質問に順次区長が答えていく、というかたちで進んでいく。

区長の答弁を受けて、議員が再質問するときがいちばんの見どころなのかもしれないが、いかんせん、ふたりとも目黒区とは全く縁がない。20分ほど傍聴したところで、もういいかな。という気分が醸成されはじめたので迷惑にならないよう、そっと出た。

屋上庭園で次どこに行くか考える

目黒区役所の屋上は、緑化されており、小さな芝生や家庭菜園が行われている。
きぶんはいい
きぶんはいい
スイカも作られている
スイカも作られている

ここで安藤さんが、次は動物病院に行きましょうと言い出した。

たしかに、区役所は用がなくてもけっこう楽しめた。 しかし、動物病院はどうだろう? いきなり行って怒られることはないだろうか?

不安な気もちはぬぐえないまま、いちおうコラボ記事だし……ということで行ってみることにした。

果たして動物病院は用もないのに行っていいのか?

用はないのに動物病院にやってきた。
芝浦ペットクリニックさんにご協力頂きました
芝浦ペットクリニックさんにご協力頂きました
事情説明し「用もなく行きますので」ということで了解は得ている。
なぜ緊張するのか
なぜ緊張するのか
しかし、カニしか飼っていないぼくが、動物病院の待合室で呼ばれるのを待つ。何を話せばいいのかわからない。
うちで飼ってるカニのちゅう丸(はずかしがりや)
うちで飼ってるカニのちゅう丸(はずかしがりや)
「安藤さん、カニしか飼ってないようなひとが用もないのに動物病院に行くのは、たとえ病院がウェルカムとはいえちょっと変ですよね」
「カニを長生きさせる方法とか聞けばいいんじゃないですか?」
「動物病院ってカニも見てくれるんですか?」
「どうですかね、ほとんどは犬猫専門だと思いますけどね(@niftyペットで調べる)」
(じゃあ、なんで動物病院に行こうなんて言い出したのかな……)
しばらくすると診察室の戸が開き、院長の高木先生に呼ばれた。わー、なんだこの緊張感。
用もないのにきてすみません
用もないのにきてすみません

「用もないのにきた」ということは、なぜこんなに後ろめたいのか? 「用がないけど行ってみる」という企画趣旨を事前に説明しておいて、了解をとっていてもなお感じるこの罪悪感。

「用がないけど、きてみました」と、この一言を切りだすのが、なかなかできないのだ。

 

「えーと……、とくに用はないんですが、きてみました……という、企画でお伺いしました……が、よろしかったでしょうか」
「はい、かまいませんよ!」

なんなんだこのやり取り。 しかし、高木先生はそんな我々の挙動不審な様子を察し、笑顔で対応してくださった。さすが獣医である。いきものの様子で気もちを察するプロである。

まずは疑問に思っていることをちゃんときかなくてはならない。

 

「そもそも、動物病院って用がなくてもフラッと行っても大丈夫なんですか?」
「そうですね、ダメではないんですが、病院によっては予約制のところもあるので、事前に連絡はした方が良いとは思いますね」
「用がないのに動物病院に来るひとっています?」
「用がないというか、たまになんですが、ペット購入の相談に来られる方はいらっしゃいますね。あとはペットの健康診断でペットの具合が悪くなくても来られる方、世間話で来る方やおみやげをもっていらっしゃる方もいますよ」
「なるほど、地域に溶け込んでる病院だとそういう方もいるんですね」
「逆に、こまめに動物病院にペットを連れて来てもらうのは、むしろいいこともあるんですよ」
「え? いいんですか?」
「病気になって初めて病院にきても、なれない場所だと興奮して暴れる子もいて、ひどい場合は鎮静剤を打たないとダメなこともありますから、慣らすという意味で、連れて来ていただくのは歓迎ですね」


たしかに動物病院は、用がなくても行ってもいい。むしろペットを慣らすために、健康診断ぐらいのきもちで来るのは歓迎らしいし、ペットの購入相談も喜んでしてくれるらしい。

ただし、事前に電話で確認してから行くのがいい、ということはハッキリした。

ここで、同行してくれていた安藤さんが先生に質問を投げかけた。

「ぼく、シャンプーがないとき、ペット用のシャンプーで髪洗うことあるんですけど……大丈夫ですよね?」
「んー、どうかな?動物用と人間用とでは基準が違うので、使い続けると動物には大丈夫でも人にはそうでないこともありますね。使って問題なければいいですけど、大丈夫とは言い切れないですね」


「大丈夫だとおもいますよー」と言われると信じていた安藤さんがじんわりとショックを受けている。

さっきまで「(ペット用シャンプーは)においもそんなにしなくて、けっこういいんだよー」なんて言っていたのだが、気の毒である。
ペット用シャンプー、ひとが使うのはおすすめしません
ペット用シャンプー、ひとが使うのはおすすめしません
なにはともあれ、用がないひとでも動物病院に行っていいことはわかった。しかし、さすがに本当になんの用事もないと迷惑なので、健康診断やペットの飼い方相談をするつもりで行ったほうがいいと思われます。


ペットを飼う前に相談しに行くのはアリらしいです。


次は用もなく家を買いに。

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気を取り直して住宅展示場に行ってみる

さて、用のないところめぐりはまだまだつづく。続いては住宅展示場だ。

安藤さんはすでに自宅を購入しているので、住宅展示場に用はない。ぼくも、家は買えればうれしいけれど、このような稼業なので、半ば諦めているところはある。

したがって、ふたりとも住宅展示場に用がないし、今まで行ったこともない。
ウェルカムののぼり旗が心強い
ウェルカムののぼり旗が心強い
Welcomeと書いてある。これは心強い。

しかし、家を買う予定もないようなおっさんが二人で訪れて、歓迎されるのか?
若干心配ではあるものの、とにかくモデルハウスを見てみたい。怒られたら謝って出ればいい。こちらは別に悪くない。
モデルルームっぽいな
モデルルームっぽいな
ここからスタート……この自信
ここからスタート……この自信

いろんなひとが見に来るので用がなくても全然OK

入口近くにあったモデルハウスにでっかく「ここからスタート」と書いてある。モデルハウスは順路があるのだろうか? 中に入ってみる。
ラ、ラグジュアリー
ラ、ラグジュアリー
ゆったりとしてソファ、デカイ窓、でかいテレビ。ホントに入って良いのかためらってしまうレベルですごい。これがモデルハウスか……。

すると、中から案内の人が出てきた。
すみません、用もないのにきました
すみません、用もないのにきました
「すみません、特に用はないんですが、住宅展示場にきたことがなかったんで、ふらっと入ってみたんですが……よろしいですか?」

「ぜんぜん、構わないですよ! いろんな目的でたずねて来られる方いらっしゃいますんで」

「いろんな目的?」

「そうですね、家を建てるという目的だけでなくて、内装の参考にするためとか、ただ家具を参考にするために来るとか、そういう方も多いですよ」

「家具の参考ですか?」

「そうですね、モデルハウスの家具はいいものを気合を入れて揃えますから、意外と参考にされておられる方、いらっしゃいますよ」
ガラリと窓をあけると、中庭と居間がつながった
ガラリと窓をあけると、中庭と居間がつながった
ラ、ラグジュアリー(2回め)
ラ、ラグジュアリー(2回め)
「『ここからスタート』って書いてあったので、順路がここからかと思ったんです」

「あぁ、あれはただそう言ってるだけです、ここから見てくれたらうれしいな! という希望なんです」

希望か!

ローンについて複雑な気持ちに

案内の方の話をきいていると、やはり話は家の購入の話になってくる。

安藤さんは、すでに家を購入しているとはいえ、外装や内装の修繕を考えなければいけない時期にきているという。

案内のお姉さんはいう。
「よく『(家を買うのは)お金を貯めてから……』とおっしゃる方が居ますけども、いまは金利が安いので、お金をためて利子をもらうより、安い金利でお金を借りるほうが、長期的にみてお得になることもあるんです」

確かにいまは銀行にお金をいくら預けていても、利子が5円10円のレベルなので、いっかいATMでお金を引き出すとそれだけで赤字になってしまう。

それならローンを組んでお金を借りて家を買うというのも一つの手としてありかもしれない。

なんせ、いままで銀行でお金を借りるなんて1ミリも考えたことがなかったので複雑な気持ちになってきた。

「これから長期のローンを組む場合、いま30代、40代の人は最後のチャンスだからと検討されるかたが多いですね」

現実、である。あえて避けて考えないでいた現実をつきつけられた形になった。モデルハウス、怖い。
ローン最後のチャンスか……
ローン最後のチャンスか……

真っ白い家でまじめな話に

若干重めの気もちになったところで、案内のお姉さんにお礼をいい、別のモデルハウスに入ってみることにした。
うわー、白っ!
うわー、白っ!
次に訪れたモデルハウスは、内装が真っ白でエレベーターつきの家である。
案内してくださった男性に階段の値段をきく
案内してくださった男性に階段の値段をきく
さっきの家とは違い、こちらの家は居間の真ん中に白い階段のついた豪華な作りになっている。

案内してくださった係の方によると、階段は通常20万から30万程度で作れるらしい。

数十年使うものだと考えると、あら、意外と安いのね、と思ったものの、蹴りこみ板や手すりなどいろいろとオーダーメイドすると120万や130万と値段が上がるそうだ。
ちなみにエレベーターは200万円だそうです
ちなみにエレベーターは200万円だそうです
このモデルハウスは、二世帯住宅を想定した作りになっている。

ハウスメーカーのひとが「二世帯住宅」をすすめるのは、相続税が安くなるという理由もあるそうだ。

ただ、ここを案内してくださった方は「家を買わないのであれば、それはそれでいいと思うんです」という。

「とにかく、お金の稼ぎ方や生き方は人それぞれだから、その人に合ったモノの買い方をしないと、あとで売った方も困りますからね」

そうなのだ、買えないものを無理して買うとアメリカのサブプライムローンみたいな事になって、お互い困るわけだから……。

ハウスメーカーのひとは、家を売るだけでなく、その人のライフプランについて相談することも多いという。

うわー、なんだこのまじめな内容。

動物病院にカニの相談に行こうとしてたんじゃないのか?


用がなくても人生について考える。


次は用もなく人んちに行きます。

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人の実家に行く

住宅展示場でじゃっかん重い気分に陥ってしまった。
ふざけて行ったら将来のことについて考えてるのか。と諭された気分になった。

ここは気分を変えて、人の実家とかに用もないのに行って、ほっこりしたい。

とはいえ、突然行くわけにもいかないので、事前に当サイトライターの江ノ島くんに、用はないけど実家におじゃましたいとお願いした。
駅で江ノ島くんと待ち合わせて実家に向かう
駅で江ノ島くんと待ち合わせて実家に向かう
江ノ島くんは、現在実家でお母さんと二人暮らしをしている。

はっきりいって江ノ島くんとは4回ぐらいしか会ったことがないから、まったく用はない。そんな人の実家に行く、というのはちょっと緊張する。
手土産はフルーツ盛り合わせ
手土産はフルーツ盛り合わせ
江ノ島くんの実家についた
江ノ島くんの実家についた
こんばんはー失礼しますー
こんばんはー失礼しますー
江ノ島くんのお母さんにまず自己紹介とご挨拶。フルーツを渡すと、恐縮されてしまった。
ご仏前にフルーツを供える
ご仏前にフルーツを供える
仏様にもご挨拶したのち、いよいよ江ノ島くんの部屋に行く。
お、これが……
お、これが……
うっわー
うっわー
申し訳ないけど、きたねー
申し訳ないけど、きたねー
江ノ島くんには本当に申し訳ないけど、うっわーだ。

とはいえ、25や26の青年の部屋ならこれぐらい普通かな。という気もしないでもない。けど、やっぱりきたねえな。
江ノ島くん、普段原稿はこうやって書いてるらしいです
江ノ島くん、普段原稿はこうやって書いてるらしいです
机の上が本置き場になっている
机の上が本置き場になっている
まあ、でもぼくも人のことは言えないのだ。あふれる本(というか国語辞典なんだけど)がすでにひと部屋占領している状態なので、あまり笑えない。

つぎつぎと発掘される江ノ島くんの過去

江ノ島くんの部屋を見せてもらうと、ノートがそこかしこに落ちている。江ノ島くんに了解をとって、中身を読ませてもらった。
このノート、中身は……
このノート、中身は……
就活用のノートだったらしい
就活用のノートだったらしい
江ノ島くんも、まじめに就活してたんだな、と感慨深いものがあるのだが「自己PR」が「自己RR」になってるのが江ノ島くんらしい。

中途半端な日記

さらに2週間ほどしか書いてない日記のノートが発掘された。これも江ノ島くんに了解をとったので、こちらに掲載したい。
行ってない仙台の旅行記
行ってない仙台の旅行記
「行ってないけど仙台」という旅行記。江ノ島くんにきいた所、仙台は一度も行ったことが無いけれど、行ったつもりになって書いたらしい。

せっかく仙台と言っているのに、具体的な観光地や仙台のテレビ局が出てこず、牛タンとずんだ餅だけは食べた事になってるあたり、若者の書いた妄想日記っぽくて微笑ましい。

そもそも、なぜこんな日記を書く気になったのか、きいてみたけれど、覚えてないという。
性欲に勝つ方法
性欲に勝つ方法
「まずは二週間、レッツトライ」

これは、いまだに勝てているのか、気になったけれど、きかないでおいた。

突然笑い転げる安藤さん

江ノ島くんの昔の日記を発掘しているそばで、突然安藤さんが膝から崩れ落ちるように笑い始めた。気でもふれたのか?
これで我慢できなくなった!
これで我慢できなくなった!
「あまり、笑うと悪いなと思って我慢してたんだけど、これ見つけて、もう我慢できなくなった」という。
打ち出の小槌……
打ち出の小槌……
実家にあるよね……こういうの……。

なぜ、江ノ島くんの部屋にあるのか? 大きくなりたかったのだろうか。
枕元になぜか外国のビールの空き缶が散乱
枕元になぜか外国のビールの空き缶が散乱

用がない場所に行くといろいろ発見するのである

区役所、動物病院、住宅展示場、ひとんちの実家。用がなければ行かない場所に、わざわざ行ってみた。

しかし、そこには何もないというわけではなく、様々な発見や気づきがあった。

用がないということは、自分の世界の外側のことになるかもしれない。

しかし、そういう場所にもさまざまな物や事があふれているのである。

ただ、将来のことについて、かなり重い気分になったりすることもあるので要注意ではある。


気軽に行くといいことあるかも。


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