異常なのに人気店!?
古くから小麦粉の産地として知られる群馬県には、焼きまんじゅうやもんじゃ焼きなど、小麦粉を使った名物がいっぱい!
もちろん「うどん」にも様々なバリエーションがあり、以前、当サイトでも
「ひもかわ」という、A4サイズくらいある超・幅広なうどん(?)を紹介したんですが、今回は別の方向性で非常にハードコアな群馬県のうどん屋さんを紹介しようと思います。
冗談のような幅広さの「ひもかわ」
「ヤバイうどん屋がある」という、知人からのタレコミ情報を頼りに向かった群馬県館林市。
それがこちらのお店!
パッと見、趣があるというか何というか……。
看板も何にも出ていないため、うどん屋なのか、民家なのかも判別出来ない感じなんですが、よく見ると……。
ははーん、こっち系ね!
見ようによってはステキな感じといえなくもない庭石に、無数のおもちゃがビッシリと……。何、コレ? ジオラマ的なこと?
アトムは、モズのはやにえ状態になってるし(飛んでる風にしたかったのか?)
リアルに水の中に配置されたジョーズ・ジオラマ
そしてこのカッパ、石像かな? ……と思いきや
あ、ぬいぐるみなんだ。朽ち果ててこんな色になっちゃったの!?
もう、わけが分からないよ……
とはいえ、この手の「とにかくガラクタをいっぱい積み上げちゃいました」系のお店(もしくは一般住宅)というのは、これまでも結構見てきてるので、珍スポット探訪歴も随分長くなってきたボクとしては、そこまでビックリすることでもないんですが、このお店の特筆すべき点は、どうやら人気店らしいところ!
こういうタイプのお店って、店長さんの芸術が大暴発しちゃった結果、お客さんの入りは……というケースが多いんですが、こちらのお店は……。
駐車場に車がいっぱい!
そこまで大きなお店ではないんですが、駐車場にはかなりの数の車が。そして入口前には何人か入店待ちの人も……。
並んでまで入りたい店ってことなんでしょうか!?
こんな感じなのに!
店内はスゴイとしかいいようがない!
おもちゃ(ガラクタ)がグッチャグチャに散乱しているようにしか見えない入口周辺の様子に反して、意外と人気が高そうなこちらのお店。
昼時ということもあり、できていた行列に10分ほど並んで入店すると……。
中もやっぱこんな感じ!
壁一面に、手書きの貼り紙が……。外がガラクタ地獄なら、中は貼り紙地獄だッ!
お店のある館林市にあわせたナゾのあいうえお作文や
日本の将来を憂える(?)メッセージ
上毛(うえのけ)いろはかるた。たぶん、群馬県では有名な「上毛(じょうもう)かるた」をパロッてるんだろうけど……
さらには、唐突に戦争体験を語り継ぐ重要性を訴え出したり……
真面目なメッセージなのか、ギャグなのか、ただの落書きなのか、何ともカテゴリー分けしづらい貼り紙が無数に……。
いや、これだけ過剰に色んなことを書く前に、まず外に店名を書いた看板くらい出しておこうよ!
そしてさらに奥。客席の方に進んでいくと……。
うわー……コレはスゴイとしかいいようがない!
密度が高すぎて何が何だか分からないっす
壁という壁におもちゃ(ガラクタ)&貼り紙がミッチリと……。複合プレイ来た!
ぬいぐるみやら、レコードやら、雑誌の切り抜きやら……
価値のある年代物も混ざってそうだけど、これだけ密集していると何が何やら……
ざっくりと「懐かしのおもちゃ」という方向性は見えるものの……
いきなり「夏休みの宿題課題図書」ということで(嘘)、弓月光先生の漫画が置かれていたり
またも、あいうえお作文があったり(しかも同じネタじゃん!)
天井にはぬいぐるみに混じって、いきなり蜂の巣!
もう、どうかしているとしか……そしてボク的にはサイコーとしかいいようのない店内!
どっちを見ても気になるものであふれかえっているこんなお店。ずーっとキョロキョロキョロキョロしっぱなしなわけですが、衝撃的なのは、ボク以外のすべてのお客さんが、まったくこのガラクタ&貼り紙だらけの壁を気にしていないこと。
どーして気にならないの!?
一心不乱に料理を食べている……とかならまだ分かるんですが、料理が出てくるまでの待ち時間くらい、この気になり過ぎる壁をキョロキョロ見そうなもんじゃないですか!?
しかし、みんな携帯やスマホをいじくってるくらいで、壁の存在は完全スルー。
気になるでしょ……コレは!
うどんは普通……そして美味い!
これだけクレイジーな感じなのに、常連さんらしきお客さんたちがひっきりなしに訪れているこのお店(しかも、そのクレイジー目当てではなさそう)。
……ということは、よっぽど料理が美味しいに違いない!
インパクト高すぎな店内とは違い、ごくごく普通のメニュー
「肉汁うどん」を頼んでみました
これは……美味ッ!
柔らかめのうどんに、てろりと濃厚な汁が絡んで……こりゃあ、多少お店が変だろうが、看板が出ていなかろうが、どんどんお客さんがやって来るわけだわ! という美味しさ。
というかボクとしては、店がどーかしていて料理が美味しいなんてサイコーです。
店内はスゴイとしかいいようがない!
この手のお店を訪れた時、行きたくても行きたくなくても、とりあえずトイレを見に行くことにしています。なぜなら、トイレには隠れキャラ的にすごいネタが潜んでいたりするから。
それでは、こちらのお店のトイレは……。
……うーん
バンザーイ! バンザーイ! 変だ!
雑誌の切り抜きを駆使し、色んな有名人に「とにかくこぼすな!」と訴えさせています
よそ見は「ダメよ~ダメダメ」とはいうけれど……
周り中にこんなのが貼られていたら、気になって見ちゃうよ! 逆効果!
なんだ、この便所エッセイ……
さすが、店内だけではなく、トイレの隅にまで行き届いた細やかなクレイジー!
しかし、この執拗なまでのガラクタ&メッセージは誰が貼り付けているんでしょうか?
あ、やっぱりそういう感じですか
ちなみにレジ周りもこんな感じ。これがなかったら……
ガラクタで入場規制!?
うどんやそばのゆで時間が長くかかるため、お客さんを飽きさせないように……的な発想でこのメチャクチャな壁が作られたようなんですが、結果的に美味しいから常連さんたちは待ち時間なんて気にしておらず、ヒマつぶし用の壁も見ちゃいない……ということになっていました。
まあ、これで入りやすいお店になっちゃったら、もっと行列ができて、逆になかなか入ることができないということにもなりかねないので、ナゾのガラクタたちで多少お客さんを遠ざけているくらいでちょうどいいのかもしれないですけどね!?
お子さんにはコレをあげているそうです。サービス……かな?
●一升や
群馬県館林市当郷町90-2
【電話番号】0276-72-7403
【営業時間】11:00~15:00
【定休日】木曜