特集 2015年8月9日

缶詰まるまる1缶ですごい ~目分量レシピ缶詰まつり~

今週は缶詰どばーレシピを中心に!
今週は缶詰どばーレシピを中心に!
こんにちは! 編集部の古賀です。

常にニュアンス&フィーリング。しかしそれが常にうまい。
どんな家にも必ずあるであろう、もはや計量不要の目分量で作るレシピ。

ざっくりでいいから教えてくださいと募集したところくるわくるわ家庭の味が。投稿発表2回目です。

このコーナー、やっているうちに投稿のレベルがなぜかどんどん上がっております。
料理のうまい人ほど目分量でやっているのだなと思いつつ、そんな猛者たちの伝授するレシピが便利すぎてふるえにふるえ、この猛暑にお布団かぶって寝る始末。

ばかなコーナーになるはずが、とんだお役立ちコーナーになっちまったぜ(涙で枕をぬらして)。
東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

前の記事:むせなくなったら完成するタレ ~今日から使える目分量レシピ~

> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

さて、今回も日本各地の郷土料理や食材を取材する「うまいもんプロデューサー」担当の弊社 関根とともにお送りしてまいりましょう。

関根:ひょんなことから古賀さんと意気投合してスタートした目分量レシピですが、回を重ねるごとに投稿内容がパワーアップしてきてついに僕の手に追えなくなってきました

古賀:醤油どばー、砂糖ばっさーのいい意味で頭のわるいレシピを集めるはずが、集ったのは料理の猛者ばかりという。意識の低みを極めるはずだったんですが…。

関根:それで皆さんの投稿、今回は「缶詰を使うもの」が多かった。

古賀:缶詰っていうのがもはや目分量料理の一ジャンルなんですよね。

関根:そうそう、缶詰をまるまる1個使う系が多く、缶詰に特化したほうが面白いんじゃないかと思ってきました。

古賀:ということで、今回はまずは缶詰まるまる一缶どばー特集です!
缶詰まるまる一缶特集
ツナ缶で「チャンプルー的なもの」

油をひいたフライパンに木綿豆腐を潰しながら投入し火にかけます。
豆腐が細かくなり水分が無くなって来たらマグロの味付けフレーク
(中サイズ)1缶をドバッと入れて炒め続けます。

豆腐の分味が薄くなるので砂糖と醤油を適当に足して味を戻してください。
水分が無くなって来たら卵を一個割落とし混ぜながら少し炒めて完成です。
マグロフレーク1缶がどんぶり1杯分まで増えます。
これをあたたかいご飯に乗っけて食べるのが好きです。

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ツナ缶の頼もしさ!(画像はこちらの記事</a>より)
ツナ缶の頼もしさ!(画像はこちらの記事より)
トマト缶で「鳥のトマト煮」

一口大の鳥もも肉を、鍋で炒めます。
色が変わったら、玉ねぎ(量はお好きに。ただ、少ないと寂しいです。)を加え、炒めます。シャキシャキでもトロトロでも好きなほうに照準を定める。

そこにトマト缶を1缶と水を、具が浸るくらい加える。煮立ったらコンソメキューブを一、二個加えて煮る。トマト色に具が染まったらサワークリーム(無糖のヨーグルトでも)を好みの量加える。
鶏胸肉
トマト缶で「自分流オムライス」

1.まず好きな具材(肉とか野菜とか)をミキサーで細かくします。
2.レンジで火を通します。(あたためポチッと)
3.フライパンに移し、炒めます。
4.足らなくなることがない程度のご飯を加えます。
5.トマト缶(塩入)をぶちこみます。
6.例え余ってしまい冷凍することになったとしても解凍すればそのまま食べれるくらいの味付けをします。(適当にスパイスの類いをいれてください)
7.皿に盛ります。
8.溶き卵に牛乳をこれは黄色だと言い張れる程度に入れます。
9.ひたすらに弱火でスクランブルエッグを作ります。(炒り玉子ではない)
10.皿の上のご飯にかけます。
11.ウスターソースをぶっかけます。

完成です。
コイル
さんま缶(もしくはイワシ缶)で「さんまのかぼちゃ和え」

茹でた(蒸した)かぼちゃを潰しながらさんまの蒲焼き缶を汁ごと1缶ぶち込むだけ。
味付けは缶詰がしてくれます。
潰し具合はお好みで。
かぼちゃは1/4個くらいがちょうどいいと思います。
味の微調整は缶詰の汁で。
多少味が濃くなっても大概旨い。
なのでかぼちゃの煮物が美味しくなかった時の救済メニューにもなります。
イマイチなかぼちゃの煮物も豪快に潰して缶詰混ぜちゃってください。
おかずにも酒のあてにもなりますよー。
さんま缶じゃなくイワシ缶でもOK。
はづき
意外な組み合わせ(写真もはづきさんから)
意外な組み合わせ(写真もはづきさんから)
豆缶とトマト缶で「チリコンカーン」

玉ねぎ2,3個とにんにくひとかけをみじん切りにしてフライパンで炒める。自分ちのフライパンで収まる量でOK。炒め方はお好みで。鍋に移して、次にひき肉を炒めます。スーパーで売ってる1パックをそのまま使います。牛、豚、合い挽きなんでもOK。火が通ったらこれもそのまま鍋に投入。

豆缶(ひよこ豆、レンズ豆、ギドニービーンズなんでもOK)投入。トマト缶(ホールでもピューレでもなんでもOK)投入。

煮込みながら、クミンを一瓶分投入、オレガノは瓶の半分を投入。
塩コショウは味を見ながら適当に。煮立ったら、火を止めるようにすると、鍋を見張っておかなくてもいいので、ラクです。煮詰まったら完成。
チリが入ってない!と言われそうですが、これで充分うまいので、辛いのが苦手な人も大丈夫。辛いのが好きな人は各自チリペッパーかタバスコを好きなだけかければOK。
アントンサービス
チリといえばウェインディーズとばかり思っていましたすみません(写真はこちらの記事</a>より)
チリといえばウェインディーズとばかり思っていましたすみません(写真はこちらの記事より)
みかんの缶詰で「アイスキャンディ」

みかんの缶詰をシロップごと凍らせる。
甘みが足りないので何か足さなければいけないのですが、結構しっかり甘くしないといけません。凍らせる前に味を見て、「甘!なんじゃこりゃ!」くらいになっていれば大変美味しいアイスキャンディになります。

お好みでリキュールなど足せば更に美味しゅうございます。お砂糖だと完全に解けきるのに時間がかかるため、ガムシロップがらくちんです。気になる方はダイエット甘味料でいいと思います。

そして白桃の缶詰をあらくつぶし、同じようにアイスキャンディにするのもおいしいです。これ食べながら猫をなでていたら、3連休が終わりました。
ゆざまし
これはもしやガツンとみかん的なものができるのかな!(画像はこちらの記事</a>より)
これはもしやガツンとみかん的なものができるのかな!(画像はこちらの記事より)
あずき缶で「おしるこ」

簡単おしるこ。
市販の缶詰あんこの中身を鍋に入れて、空いた缶に同量の水入れてそれも鍋に入れてあとは沸騰するまで適当に混ぜる。おしまい。甘くしたけりゃ、味みながら適当に砂糖入れればよし。大匙3くらいまでどばっと入れても、まあ食べられる味になる。
おのでら
古賀:レシピって長くなるとちょっと「おっ」って身構えるんですけど、ちゃんと読むとどれも「どばー」で作るのですごく楽そうなんですよ。
かぼちゃとさんまの蒲焼缶まぜるのは聞いたことなかったので衝撃でした。これは今日やるぞ。


関根:缶詰を使うことで経済的になったり、時短できるんですよね。

古賀:1回覚えると楽っていうのが料理だと思うんですが、これ全部その手のレシピですよね。人生変りますよ。缶詰で。

さて、缶詰に続き今回まちにまった、おばあちゃんの目分量レシピが届きました! 待ってました! フゥーっ!
今週のおばあちゃんレシピ
祖母の「鳥レバーの炊いたの」

祖母の「鳥レバーの炊いたの(祖母の中では正式名称です)」の作り方が雑です。
鶏レバーを一口大にカットし、ザッと湯通しして固まった血液を全部爪楊枝でほじくりかえします。
その醤油ふた回し、酒ひと回し、塩・砂糖そこそこを入れて煮込めば完成です。
あまりにも雑なんですが、今まで食べた鳥レバーの中で一番美味しいです。

古賀:これ最高のやつですね。心におばあちゃんがいるとしたらこういう料理作ってますよ。「ほじくりかえす」という表現もふつうのレシピになくていい。
今週のガチ
古賀:なんですか「今週のガチ」って
関根:目分量なのに本気のレシピが来てるんですよ。ガチ感すごい! このコーナー、もっと適当な料理を想定していたのでまさかこんなレシピが来るとはビックリしています。
古賀:うお、コンフィだ!
砂肝のコンフィ

私のおつまみ常備菜です。
砂肝をジップロックとかビニール袋に入れニンニクひとかけの薄切りと家で余ってるスパイスをちょっと多めに入れます。

組み合わせは想像で。
オススメは山椒と唐辛子。
クミンでもオレガノでもオールスパイスでもなんでも大丈夫。
ベイリーフもちぎっていれてもよし。
しょうがが余ってたら薄切りにしていれてもよし。
おつまみなので塩をちょっとしょっぱいかなーくらい入れます。

そのまま2時間くらいおいて、(忙しければ次の日でも大丈夫)袋からだして出ている水分をちょちょっとふいて小さめのお鍋へ。小さめにするのは油の量を減らすためです。

お好みの油をたらたらーっと適当にかけてふたをして超弱火でこりこりではなくぐにゃぐにゃとなるまで加熱します。

さめたら清潔な空き瓶に油ごと入れてぎゅっとふたしてできあがり。

瓶に入れるのは少ない油でもちゃんと浸るためです。
スパイスって一度買うとなかなか減らなくて困りますよね。
そんなときおすすめです。

ちなみに砂肝じゃなくて鶏レバーでもレバーペーストみたいな
おいしいものが出来上がります。

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写真は当サイトのほこる鶏肉のコンフィの写真です(こちらの記事</a>より)
写真は当サイトのほこる鶏肉のコンフィの写真です(こちらの記事より)
古賀:おお、なんかできそうな気がする。コンフィなんて自分で作れると思ったことなかったのに。

関根:このコーナーをやってみて今更ですが、すべての料理って実は目分量なんじゃないかということに気がつきました。
自分のことを考えても、毎日の料理するとき厳密に量とか計ったこともなければ、手順も適当でした。

あれ、なんでしょう、なんか悟りを開いた気持ちになっています。


古賀:なんだか人生にゆさぶりかけてきますね、目分量レシピ。私たちをどうしようというのだ。

というわけで、まだまだ目分量のレシピ、募集しております。関根と古賀の人生をゆっさゆっさとゆすってください。

地域の、おばあちゃんの、お母さんの、俺独自の、目分量レシピ、おまちしています!

缶詰レシピは引き続きプッシュしていく所存ですぞ。
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