特集 2015年7月17日

宮城県が「ずんだ」すぎる

右向けばずんだ、左向けばずんだ!
右向けばずんだ、左向けばずんだ!
全国にはいろいろな名物がある。その地域で昔から食べられてきたものだ。香川ならうどん、三重なら赤福など。そして宮城では「ずんだ」である。

ずんだとは枝豆をすりつぶしてペースト状にしたもの。現在の宮城ではこれがかなりの幅を利かせていた。ずんだ餅だけでなく、いろいろなものが「ずんだ」になっているのだ。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

ずんだ、ずんだ

どこかに旅行にでかければ、その地域の名物と言われているものを食べる。香川のうどんや、広島のもみじ饅頭、ハワイのマカダミアナッツなどは有名だろう。皆そこに行くと同じようなお土産を買ってくる。
宮城ではどうでしょうか
宮城ではどうでしょうか
宮城県ではそれが牛タンやずんだ餅になる。どちらも全国区で有名な食べ物だ。牛タンにずんだ、リズムを刻みやすそうな語感だけれど、それはおいといて、ずんだ好きとしては嬉しい土地と言える。
これがずんだ餅です
これがずんだ餅です
一般に餅の味付けは、あんこや甘辛い醤油だったりすると思う。しかし、ずんだ餅はその名の通り、枝豆をすりつぶしたペースト状のものを身にまとっている。緑色が鮮やかな食べ物だ。
これが美味いんです!
これが美味いんです!

ずんだの侵食

お土産屋を見るとその地域の名物がよくわからる。浜名湖のうなぎパイ然り、名物はお土産になるのだ。宮城でもお土産屋さんを見ると、5月の新緑と間違えるほどに緑色が並ぶ。
ずんだ!
ずんだ!
ずんだだらけなのだ。宮城でなければ、緑色と言えば「抹茶味」を思い浮かべるが、宮城では特にお土産屋や駅のコンビニでは、緑色はもれなく「ずんだ味」なのだ。種類も豊富で、目の疲れが異常に取れた気がした。緑は目にいいのだ。
なんでもずんだ
なんでもずんだ
ずんだ味の「LOOK」があったり、「ずんだミルクオレ」という飲み物が売られていたり、ずんだがすぎる。ずんだにする必要あった? と思うほどにずんだ。当たり前だけれど、宮城以外でこんなにずんだを見たことはなかった。
ずんだがすぎる!
ずんだがすぎる!

すぎるずんだを食べる

どんな料理にもポン酢やマヨネーズをかける人がいる。それと同じ現象が宮城の商品開発者にもあるのではないだろうか。とりあえず「ずんだ」を入れるのだ。私は「ずんだ脳」と呼んでいる。
ずんだシェイク
ずんだシェイク
美味しいからいいんだけどね!
美味しいからいいんだけどね!
バニラシェイクやいちごシェイクがシェイク界のトップに鎮座している。しかし、宮城ではずんだシェイクである。

飲んでみるとシェイクの甘み以外に、ずんだの甘みもする。つぶつぶオレンジ並みに、ずんだのつぶつぶも入っている。
ずんだどら焼き
ずんだどら焼き
こちらもつぶつぶ!
こちらもつぶつぶ!
きっとドラえもんなら、これをどら焼きとは認めないだろう。好きなどら焼きとは違うと思う。しかし、普通のどら焼き好きとしては、美味しい。ずんだのつぶつぶが入っているので、ずんだの味がしないはずがない。
ずんだクッキーシュー
ずんだクッキーシュー
つぶつぶイン
つぶつぶイン
シュークリームにずんだが入っているのはまだ分かる。スタンダードに変化球。しかし、クッキーシューという、シュー界の変化球にもずんだが入っている。

曲がるし落ちるしで、バッターが打てないような魔球だ。ただそのピッチャーを有するチームとしては嬉しいことだ。
ずんだソフトクリーム
ずんだソフトクリーム
こちらはつぶつぶこそないが、うっすら緑のずんだソフトクリーム。ソフトクリームの選択肢とえいば、バニラかチョコが鉄板。しかし、宮城ではずんだである。多くの選択肢の1つとしてずんだがあるのではなく、バニラかずんだなのだ。
選択肢は2つ!
選択肢は2つ!

引き続きずんだです!

緑色のものを見るとずんだ! と思うようになってきた。さらに、ずんだ、ずんだ、と声を出しているうちに、ずんだという語感がビートを刻み出す。これがずんだパワーだ。
ずんだ! ずんだ! ずんだ!
ずんだ! ずんだ! ずんだ!
1つひとつ紹介できる量ではなかったので、まとめて撮影した。ずんだホイップ大福なんて、やっぱり変化球がすぎる。なぜホイップ大福で満足しないのか。これがずんだパワーなのだろう。
ずんだホイップ大福
ずんだホイップ大福
ジャム界にもずんだは進出していた。イチゴジャム? ブルーベリージャム? 違うの? ママレード? これも違う、じゃ何? え、ずんだジャム? ずんだジャム? そう、朝は優雅にトーストにずんだなのだ。
ずんだジャム
ずんだジャム
世の中にある食べ物の一部をずんだに置き換えることで、我々はずんだという美味しい食べ物をより堪能することができるのだ。あんこをずんだに、イチゴをずんだに、これがずんだ脳である。
ずんだサイダー
ずんだサイダー
ずんだのサイダーもあった。飲んでみると「ルールが変わった」と感じる。今までのずんだ商品とは味が異なった。ずんだより、もっと枝豆に近い味がした。味にも幅を出し始めている。
美味しいけどね!
美味しいけどね!

甘くないずんだ!

今までのずんだには一応法則があって、どれも甘い食べ物だった。ずんだを代表するずんだ餅が甘いのだから、それは不思議ではない。しかし、甘くないずんだもあるのだ。ずんだのサードウェーブだ、きっと。
牛タン屋さんで、
牛タン屋さんで、
ずんだ冷麺
ずんだ冷麺
宮城の甘い業界を牛耳ったずんだが、甘くない業界にも進出していた。しかも、この冷麺は牛タン屋さんで出されているメニューだ。

宮城の名物はひとつでいい、牛タン? そんなのは認めない、ずんだだけで十分、という勢いを感じる。
こちらがずんだ冷麺!
こちらがずんだ冷麺!
写真は光の影響で分かりにくいが、麺はうっすら緑色。ずんだが練りこんであるそうだ。もちろんスープにもずんだ。ずんだとずんだ、ずんだずんだ、だ。
緑色が爽やか!
緑色が爽やか!
盛岡冷麺に近いのか、麺のコシがすごい。今までのずんだ商品は柔らかいものが多かったので、新鮮だ。

またずんだの甘みというか、豆感を力強く感じる。ずんだは本来夏が季節なので、冷麺にずんだは季節の逸品と言える。
最後はこちらです!
最後はこちらです!
冷麺だけではない。カレー業界にもずんだはやってきた。豆カレーというものはあるが、その先を行くずんだカレーである。ルーがずんだなのだ。ずんだの引き出しの多さに驚く。
ずんだマサラ
ずんだマサラ
ほうれん草のキーマカレーをベースにずんだ。あまり辛くはない。ずんだの持つ自然の甘さを感じる。

女子アナの食レポでは、何を食べても必ず「甘い」と言うけれど、その感想を理解できる逸品だ。
めちゃくちゃ美味しいの!
めちゃくちゃ美味しいの!
このお店がオープンした時からあるというこのメニュー。ずんだが美味しすぎて驚く。豆感がいいのだ。でも豆カレーほど主張してこない。ほどよいずんだ。ずんだが何にでも合いすぎる。ずるい気がする。
これもずんだに見えた!
これもずんだに見えた!

ずんだずんだずんだ

村上春樹が「ダンスダンスダンス」という小説を書いていた。たぶん村上春樹が宮城出身だったら、「ずんだずんだずんだ」になると思う。あらゆるものをずんだに変換するくらいにずんだなのだ。それがもれなく美味しいのもずるい。東京に戻りずんだ禁断症状が出ている。
餅のバリエーションもすごい!
餅のバリエーションもすごい!
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