特集 2015年5月19日

何でもラケットにしたい

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中学生の頃、卓球部が教室内で「ラバー」を貼っているのをよく見たが、あれが何なのかわからないまま、大人になった。あれを貼れば何でもラケットになるんじゃないか?

そんな安易な考えでいろんなものにラバーを貼ってみた。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

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卓球のラバーって色々ある

卓球経験者なら知っていることだろうが、卓球のラケットには「ラバー」を貼る。ラケットとの組み合わせでピンポン球に回転をかけやすくしたり、スピードが上がったりするらしいのだが、とりあえず買いに行こう。
爆発している。よくわからないけど、すごそう。
爆発している。よくわからないけど、すごそう。
スポーツ用品店に行くと、デスメタルみたいなCDパッケージみたいなのが並んでいる。これが卓球のラバーだ。
そして、思いのほか高い。
そして、思いのほか高い。
私自身が卓球経験者ではないので、ラバーの価格を知らなかったが、意外と高い。安いのでも2000円以上はする。これを定期的に張り替えるのだから大変だ。

それを5枚買った。最近買った大きな買い物は「卓球のラバー5枚」って言おう。

実際に貼ってみる。

何にラバーを貼ろうか、いろんなお店に行って、5つ購入してきた。貼った結果を紹介しよう。
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最初はフライパン。見た目もラケットだし、普通に打てるだろう。
鍋敷きは「ラバーに似てる!」と思い、嬉しくなって購入した。
鍋敷きは「ラバーに似てる!」と思い、嬉しくなって購入した。
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2番目はサンダルだ。

山口県ではスリッパ卓球の世界大会があると言う。それならば、サンダルだってできるはずだ。これで普通にできるなら、お気に入りの靴で卓球大会を開いてもいいかもしれない。
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3番目はハンガー。

昔、武田鉄矢さんがハンガーをヌンチャク代わりに戦うドラマがあった。それの応用でラケットにしてみる。ラバーを貼るので、きっと打ちやすくなるだろうと思う。
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4番目は旅行などで使われるネックピロー。曲線があるので、勢いよく振れば変化球が期待できそうと思い買った。
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5番目はこちら。何でしょうか?
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殻つきのホタテ。中身はバターしょうゆで食べました。
中身を開けると真珠みたいになるかと思ったら、ラバーを貼るとそうでもない。
中身を開けると真珠みたいになるかと思ったら、ラバーを貼るとそうでもない。
上と下でラバーの色を変えてみました。ちょっとしたおしゃれです。

以上、5点でやってみたいと思います。
ちなみに、ラバーは全部、同行者の人に貼ってもらいました。
ちなみに、ラバーは全部、同行者の人に貼ってもらいました。
同行者は「知り合いの家で野宿する」でお世話になった能登さんだ。卓球経験者だと言うので、手伝ってもらうことに。

ただ、この日、卓球をやらなかったので、結果的には卓球のラバーを貼るためだけに呼んだということになった。

大切な休日を「ラバー貼り」で終わらせてしまいごめんなさい。(申し訳なさ過ぎて、ラーメン屋でごちそうしたし、餃子も1個あげた。)
型を取って、器用に切り抜いていく(能登さんが)。
型を取って、器用に切り抜いていく(能登さんが)。
卓球のラケット以外には貼ったことはないとのことです。
卓球のラケット以外には貼ったことはないとのことです。
能登さんと別れて、地元の卓球場へ実際に打ちに行った。
ちゃんとした卓球場に少しテンションが上がった。
ちゃんとした卓球場に少しテンションが上がった。

基本にして頂点 サンダル

まずはサンダルで打つ。
まずはサンダルで打つ。
飛んでくる球にタイミングを合わせて、
飛んでくる球にタイミングを合わせて、
打ち返せた!
打ち返せた!
サンダルは力を入れないと飛んで行かないが、ラケットと同じ感覚で打つことができる。

5つの中で一番使いやすかった。

ラリーも普通にできたし、ラケットを忘れてしまった人はサンダルでも戦えると思う。
打ちやすさ・・・☆☆☆☆☆
(書いている途中で打ちやすさを評価した方がいいと思い、星を入れた。最高は星5つ。最初から満点が出た。)

トリッキーなスピンで相手を翻弄! ネックピロー

持ち方が定まらず、さわり心地のよい部分をとりあえず握った。
持ち方が定まらず、さわり心地のよい部分をとりあえず握った。
頭の中では、
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スピンがかかり、ネットの横を通り、相手のコートに行く。というマンガのような軌道を描くと想定した。うまく行くのか。
いい感じに振れてる!
いい感じに振れてる!
当たったが壁に行ってしまった。(自分の中では)惜しい!!
当たったが壁に行ってしまった。(自分の中では)惜しい!!
長い分、「ここくらいかな?」と思って振ると、全然当たらず、当たっても想定した軌道を描かない。しかし、ラバーを貼った部分が平らではないので、当たればスピンのかかったボールが打てる。トリッキーな卓球をしたい人にはおすすめ。

あと、ラケットの持ち心地が最高。
ちなみに短く持てば、打ちやすくなります。
ちなみに短く持てば、打ちやすくなります。
球にちょっと手が届かないときにも役に立つし、疲れたらこれで寝ることもできる。試合以外でも活躍できる部活動のマネージャータイプのラケット。
球にちょっと手が届かないときにも役に立つし、疲れたらこれで寝ることもできる。試合以外でも活躍できる部活動のマネージャータイプのラケット。
打ちやすさ・・・☆☆
(打ちにくかったが卓球をやっているとき以外での活躍が見られた。関係ないが、部活動でマネージャーっていた経験がないので羨ましい。)

卓球初心者にもおすすめ! フライパン

「フライパンの上にピンポン球を乗せれば、料理っぽくなるかな」と思って撮った写真。
「フライパンの上にピンポン球を乗せれば、料理っぽくなるかな」と思って撮った写真。
打つ面が広く、当てやすいので初心者でも打ちやすい。短所としては、ちょっとでも力を入れすぎてしまうと台の外にボールが行ってしまう。

それぐらいなので、卓球のラケットを忘れて、サンダルがなかったときにはフライパンをお勧めする。
打ちやすさ・・・☆☆☆☆
(普通に打ててしまった。あまりにも打てたので、サンダルとクッションのときには興味を示した友人たちが終わった時に「よし、次行こう」と興味を示してくれなかった。)

出るか必殺「ハンガーショット」 ハンガー

様々なもので打ってきたので、違和感のなさがすごい。さまになっている。
様々なもので打ってきたので、違和感のなさがすごい。さまになっている。
タイミング取るとき、左手上がるのがちょっと恥ずかしい。
タイミング取るとき、左手上がるのがちょっと恥ずかしい。
ハンガーショットが決まった!(必殺技っぽく「ハァァンガーショッット!」と叫ぶと相手がびっくりするので困ったときにはお試し下さい。)
ハンガーショットが決まった!(必殺技っぽく「ハァァンガーショッット!」と叫ぶと相手がびっくりするので困ったときにはお試し下さい。)
ハンガーは長さがあり、力を入れて振ると少しだけしなる。流し打ち気味になるのだが、問題なく打つことができ、ラリーも30回は続けることができた。

友人からも「ハンガーを使った卓球大会があったら、出たほうがいい」と言われたので、機会を開催までに練習しとこう。でも、練習よりもまずは痩せたいと思う。
打ちやすさ・・・☆☆☆
(長さがあるので距離感を取り辛いと思われたが、そんなことなかった。自分の中で新しい才能を見つけたので、伸ばして行きたい。)

海の力が両手に宿る! ホタテの貝殻

どうしていいかわからず、両手に持った。
どうしていいかわからず、両手に持った。
最後に貝殻を試してみた。持ち方がわらからず、両手に持ってみたが、卓球ではラケットを両手に持つのはダメらしいので、公式戦では使用しないで下さい。
思いっきり振ったが、気持ちいいくらい空振りした。
思いっきり振ったが、気持ちいいくらい空振りした。
今までのラケットと違って、長さがない分、「ここだ!」と思っても当たらない。ラリーも10回できれば良い方で続かなかった。
また、当たっても曲線なので、狙った場所に打ち返せず、上に行ってしまったり、台の外に行ってしまったりと難しい。

しばらくの間、練習をしてみたが上達しなかった。上級者向けなのかもしれない。

と、手こずっていたそのとき、友人がホタテのラケットを持ち出した。
私は「どうせ、打てないよ」と諦めるような言葉を吐いたのだが、
めちゃくちゃ上手い。
めちゃくちゃ上手い。
世の中にこんなに打ち返せる人がいるのかと思うくらい、打ち返してくる。こちらから打った球が吸い込まれるかの様に友人の目の前に行き、打ち返す。

天才が生まれた瞬間だった。ちょっと尊敬した。
打ちやすさ・・・☆
(短いのでかなり打ちづらい。余談だが、この撮影の前日、ホタテを買ってきたので、臭いが取れておらず、振るたびに磯臭い。かばんの中も磯臭かった。でもホタテはうまいです。)

卓球、楽し過ぎる問題

場所を借りて3時間ずっと卓球をやっていたが、最初から最後までずっと楽しかった。また、機会があればやりたい。
「ホタテにピンポン球を添えると料理っぽく見えるか?」という実験。誰も見えないとの実験結果が出た。
「ホタテにピンポン球を添えると料理っぽく見えるか?」という実験。誰も見えないとの実験結果が出た。
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