ポンコツどもよ大阪に集え!
春。ロボットコンテストの季節です。(適当)
不器用な人が作ったまともに動かないロボットを集め、無理やりロボット相撲大会をする本イベント。このたび初の関西大会をおこなうことが決定しました!
前進すらままならないロボット、全速力で土俵外へ駆け抜けていくロボット、そもそも構想だけで完成すらしないロボット。そんなポンコツたちの勇姿(あるいは醜態)が、大阪の地で再び繰り広げられます!
国際ルールもできました
実はこのヘボコン、昨年文化庁メディア芸術祭の審査委員会推薦作品に選ばれたのをきっかけに、一時は世界中で話題に。今年に入ってからは米国各都市をはじめ、北京、台湾、シンガポール、ローマ、ベルリンなど世界じゅうでヘボコンの開催準備が進んでいます。
いまや世界に広がる「ヘボ」の精神。いまだかつてこんなに志の低い世界的ムーブメントがあったでしょうか。(国際展開については
こちらのFacebookページでご紹介しています)
小学生が製作、武器=刃物という直接的なアプローチに逆に子供の純真さを感じた「いろいろ危ないボット」
そんななか、いちおう標準化もすすめておいたほうがよかろうということで、国際ルールを策定。今回の大会も国際ルールに準拠して行います。
ルールはこのページの後半で説明しますが、前回以前をご存知の方のために変更点だけご説明しておきましょう。
・場外に出たかどうかの判定時、ロボットの一部が床についていない場合はセーフとする。
これだけ!毎回なんとなくなあなあでその場の雰囲気で決めていたので、これを機に明文化しました。
初めてヘボコンを知った方は、ぜひこの先のルール説明までお読みください。
ロボット名「安全第一」の一部。基板の穴から木工用ボンドがはみ出てきている!どんなに考えても思いつかない、天然物のヘボならではの味わいに感銘を受けた
ロボット名「募集中」。手作りのラズベリーパイを搭載した意欲作。(無粋を承知で説明しますと、ラズベリーパイっていう小型コンピュータがDIY界で流行ってるんです)。
趣旨:
技術力の低い者で集まり、技術力の低いロボットを戦わせることでお互いの技術力の低さを確認しあい、ぬるま湯の安心感に浸ります。
日時:
2015/3/28(土) 16:00~18:00(出場者は14:00集合予定)
場所:
グランフロント大阪 北館1F・ナレッジプラザ
ナレッジキャピタルフェスティバル会場内
ステージ
こちらは第1回のヘボコンより、「クーちゃん零号機」。完成度が高く見えるが、タミヤのキットに箱をかぶせただけである。(これに限らずすべてのロボットで、うまく動いているように見えるのはたいていタミヤのキットである。いつしかヘボコンにおいてタミヤは「武器商人」の異名で呼ばれるようになった)
競技内容
・ロボット相撲
基本ルール
・100cmx50cmくらいのフィールド(ベニヤ板)を準備
・両端から同時にマシンをスタート
・フィールドから先に出たら負け(接地していなければセーフ)
・転倒したら負け
例外規程
・マシン同士が接触しないうちにどちらかがフィールドから出たら再試合
(競技開始の際に走り出す方向がずれててマシン同士がすれ違ってしまった場合、単にスピードが速いほうが先にフィールド外に出て負ける、という状況になるのでその防止のためのルールです)
・1分以内に勝負がつかない場合は移動距離が短いほうが負け
(相撲のルール上、移動しない重いだけのもの(鉄球とか漬け物石とか)を出すと圧倒的有利になるのでその抑止のためのルールです。ちゃんとロボットで出場してください)
試合形式と賞
・試合はトーナメント形式で進行。
・最終的な賞の決定はポイント制。1勝10ポイント入ります。
・くわえて、後述のハイテクノロジーペナルティによる減点があります。
※トーナメントの決勝で勝っても、減点により優勝できない場合があります。
・優勝
・準優勝
・投票による「最も技術力の低かった人」賞
・審査員賞
テープレコーダーをベースに、相手の能力を録音するという、言った者勝ちの必殺技を持つ「コピーロボット」。電源は搭載せず、坂から滑り降りて相手に突進する「位置エネルギーエンジン」も同じく言った者勝ちである。
マシン規定
・技術的に稚拙であること(ハイテクノロジーペナルティの項参照)
・倒れないように背の低いマシンを制作するのは反則ではありません
・故意に相手のマシンを破壊しに行く装置(自走式電動ドリル等)はおやめください
・サイズは50cm x 50cm以内
・重量1キロ以内
ハイテクノロジーペナルティ
以下の機能を独自実装するとペナルティが課せられます
*遠隔操縦
*自動操縦(各種センサーの情報や時間経過、移動距離等をトリガーとしたコントロール)
*その他、審査員が高度であると認めた機能
※ペナルティはその機能が発動した試合ごとに毎回つきます。発動しなければつきません
※技術的に稚拙な実装方法であればペナルティはつきません。
例:市販のラジコンの上にウサギのぬいぐるみを貼り付けただけのマシンは遠隔操縦の独自実装には当たりません
※「審査員が高度であると認めた機能」については制作前に確認できるように質問用スレッドを用意しています。
・ペナルティの減点数は1試合1機能あたり6点。
ヘボコンを楽しむために
最後に、ヘボコンを楽しむためのコツをいくつか。
・挫折と妥協がロボットの「味」。最初は身の程をかえりみず、凝った機能のロボットを考えてみよう。
・凝ったロボットを構想するもののまず材料に何を買ってきていいかがわからず、いったん何も買わずに家に帰ってからが本番
・うまく動かない場合は必殺技とか設定を考えてカバーしよう
・なにごとも洗練するべからず
・勝ち負けにこだわらない
・自分のヘボを誇り、他人のヘボをたたえよ
以上です。腕に覚えのない方、ぜひご参加ください!!