一部屋一泊6000円
自宅から歩いてすぐのところに52階建ての高層マンションがある。
52階。
15階建ての米子ユニバーサルホテルが県で一番高い建物である鳥取県出身のぼくにとっては、文字どおり雲の上のような話である。
ちょっとした山ぐらいの存在感はある
高層マンションからの眺めなんて、我々のような年収の芳しくない一般庶民にはそうそう味わえるものではないのだが、そのマンションに住む知り合いにお願いしたところ、ゲストルームに一泊させてもらえることになった。
ゲストルームは、一部屋6000円。もちろんこちらからお願いするので自腹である。
いいもん食ったと思って……
金額に関しては一般的なホテルとそんなに変わらない値段だ。一部屋でこの金額なので、泊まる人数で割れば割安かもしれない。
ゲストルームは38階
でかいエントランスホール、クリスマスソングのBGMが……
一階のエントランスホールにはBGMが流れており、ゆったりとした椅子と机もあり、ホテルのようである。
高層階行き用のエレベーター
ゲストルームは38階。こんなに高い場所に宿泊するのは生まれてはじめてかもしれない。今日だけぼくは雲上人になれるのだ。……なんだかマンションポエムっぽくなってきた。
やっぱり眺めは素晴らしい
中は吹き抜けなのか……
高級そうなドア
まぶしっ!
部屋の中が真っ白いくてまぶしい。 昔の人が考えた天国ってこんな感じかもしれない。
けっこうでかいベッドが二つ
ベッドは二つ。けっこう幅があったので、親子三人なら問題なく寝られる。
ただ、マンションのゲストルームだからなのかわからないけれど、普通のビジネスホテルに比べると、洗面所とバスルームがでかい。
大理石製のやたら広い洗面所
ガラス張りのバスルーム
その他、電気ポットなど、ホテルっぽい備品はひと通りある。
ティファールのポットだ!
気になったのは、なぜかウォークィンクローゼットがあるということだ。
うちの収納よりでかいウォークィンクローゼットがあった。
おそらく、分譲用のワンルームの部屋を1つゲストルームとして転用しているのではないだろうか? そう考えると、立派すぎる浴室もなっとくがいく。
肝心の眺望を確認しておきたい。
東京タワーが牛丼の紅しょうがみたいな彩りできれい
築地方面を眺めると、できたばかりの新しい橋や、浜離宮、築地市場、汐留シオサイト、そして東京タワーが一望できる。これは素晴らしい。
豊海方面をみると、トウキョウタワーズが目立つ
部屋の窓越しに眺めてみるとかっこよさがひきたつ
窓越しに、東京タワーを眺めるのも、額装した絵画のようで、なかなかぐあいがよい。
景色はだんだんと本格的な夜景へ
夜景は夕方から夜にかけてがいちばんきれいに見える。
きれいだなー
ほんときれい
夜景は、この刻々と明るさが変わる、薄暗くなり始めのこの時間帯がいちばんキレイに見えるのだ。
子供といっしょに泊まる
子供が塾から帰ってきたとの連絡が入った。今晩はここで家族三人で一泊する予定なので、いったん荷物をとりに家に帰り、子供を連れてまたやってきた。
荷物を持ってもらった
部屋に入るなり「うぁー」と叫びベッドに飛び乗りやがった。
やっぱりベッドであそんだ
子供がベッドでボヨンボヨンするのはデフォルトなのだろうか? 案の定やった。
服を着替えてもやめない
注意してもやめないので飽きるまでやらせてみたら5分ぐらいで飽きた。子育ては辛抱が肝心である。
セレブ風の写真でも撮るか
さて、せっかくのこの景色。セレブ風にキメて記念写真をとっておきたい。
ほら、こっちだよ
あ、あれ?
夜景と手前の人物を撮影したいのだが、カメラの設定がなかなかうまくいかず、ちゃんと撮れない。
しまった、フラッシュ焚いちゃった
いかん、夜景でフラッシュなんかたいたから詐欺師みたいになった。
シャッタースピードが遅すぎた!
今度はシャッタースピードいじったから心霊写真みたいになった。この写真、カッコつけてるのがぼんやりわかるからなんだかイラッとしてくる。
せっかくスーツでビシッときめてるのに写真がうまく取れない。なんだこれ天罰か?
やっとまともなの撮れた
結局、カメラの設定や、部屋の明かりをつけたり消したりして、なんとか見られる写真が何枚か撮れた。
ほら! こっち来いよ!
君の瞳に乾杯。
OK、やりたいことはやった。あとは、家で作ってきた弁当を食べて寝るだけだ。
全部作るのに1時間ぐらいかかった……
残すなよー
朝焼けの景色もいい
というわけで、一泊6000円で高層マンションのゲストルームに泊まってみた。
普通のホテルに比べると、片付けを自分たちでしなければいけなかったり、備品が必要最低限しかなかったりするけれども、あくまでホテルではなく、マンションのゲストルームだということを考えれば、十分な施設だと思う。
なにより、地上38階からの眺めを一晩だけでも独り占めできるのは実に楽しい。
また、気が向いたら泊めてもらおう。