刈払機の資格
河川敷などで草刈り機を使って草を刈っている人を見かける。この仕事をするためには、「刈払機取扱作業者」という資格がいるらしい。刈払機とは、ほぼ草刈り機のこと。いびきを10倍くらいにした音と共に草を刈って行くマシンだ。
これが刈払機(草刈り機)です!
資格がなくても別に草刈り機を使って草を刈ることはできるのだけれど、河川敷の草を刈るとか、業務として草刈り機を使う時は資格が必要だ。
一週間のほぼ全てを家で過ごす私には必要ない資格だけれど、思い切って取ることにした。世の中、資格社会と聞くからだ。
ということで資格を取ります。これがそのテキスト!
資格は学科と実技の講習を受けると取得できる。つまりテストはないのだ。大学も美大に行ってしまった私にとっては「テスト」が絶望的にダメなので、これは嬉しい事実。もはやこの資格は私の手の中にあるのだ。
学科を受けると、もれなくやってくる睡魔!
資格を取るぞ!
今回の講習は、東京農業大学のプロジェクト「
多摩川源流大学」の実習のひとつとして行われているもの。ほかにも「コマツ教習所」や「日立建機教習センター」などで取得することができる。
バラして掃除する練習とかもある
見たこともないマシンを、バラして直すはハードルが高い!
学科は刈払機の使い方や、効率的な草刈りの仕方など、基本的なものが多い。しかし、シティーボーイな私は今まで触れたことがないので基本が何かを初めて知った。
また完成形もそんなに見たことがないものを、バラして戻す作業もあり、草を刈ることの大変さを草を刈る前から知ることになった。
いよいよ実習です!
眠気脱出
学科の部分が特に詳しく書かれていないのは、決して眠気と戦っていたからではない。理由は詳しくは書かないけれど、私の胸に深く刻まれている。そんな学科を生かして、いよいよ実習である。
学生たちも元気になった!
この実習は農大の学生と受けているが、先ほどまではみんな風邪かな、と思うほど元気がなかったが、実習となるとみな元気になる。ちなみに草刈りでは防振手袋や防塵メガネなどを付けることが望ましいそうだ。
いよいよです!
草刈り機の音は知っていたけれど、自分の腰元ではその音が何倍も大きく聞こえた。先端の歯を草に当てると、俺はどこまで刈って行くんだ! と思うほどに刈れる。俺の後に道ができるんだ、と勘違いするほどに気持ちよく草がなくなる。
草刈り!
振動は強く、制御しようと変なところに力が入るのか1分もしないうちに疲れる。
ただ、隣を見ると女子大生が普通に草刈り機を操っているので、単に私に力がないだけなのだろう。
私はクワを3回振り下ろしただけで疲れる軟弱なスタミナを持ち合わせている。それがここでも発揮されている。
いいね!
へっぴりごし
周りに話を聞けば「楽しい」と言う。私もそうで非常に楽しいのだ。雑草を抜くことは退屈とキツいの作業であったが、草刈り機を使えばそれを微塵も感じない。
確かにスタミナ的にキツいのだけれど、草がなくなって行く様が楽しいのだ。もはや娯楽だ。
ということでゲッチュ!
草を刈る
見事に「刈払機取扱作業者」という資格を取得した。取る前と後では景色が違う気がする。雑草を見れば、刈りたい、と思うのだ。雑草が茂っていればいるほど、刈りたと思うのだ。青い空に緑の雑草、刈りたいのだ。
ということで、ここを、
刈ります!
資格を取った翌日にいよいよ畑の雑草を刈る。ちなみに畑は雑草だらけだけれど、ここは4月に開墾した場所だ。しばらく経てばあっという間に雑草の楽園。そんな時は私の出番だ。「刈払機取扱作業者」なのだ。
刈る!
刈っているよ!
オーケストラの指揮者のように、草刈り機を操り草を刈って行く。深夜の通販番組の商品紹介のように草が刈れる。隣で外国人がオーバーに驚いていても不思議がないほどだ。
講習を受けたので、みな上手に、
草刈り機を操っている!
他の人と私の一番の違いは体力だ。やっぱり私は5分ほどで疲れるのだ。学科で30分に一回5分以上の休みを取りましょう、と習ったが、逆だ。軟弱なスタミナに驚く。結局、雑草の多くは一緒に資格を取った学生に刈ってもらった。
なのにこの満足げな表情!
いま草刈りが面白い!
自分には関係ないだろうと思っていた刈払機を扱い、資格まで取った。刈払機を使った直後は振動が残っているのか、しばらく手が震える。その震えに達成感を感じる。草が刈りたくてたまらないのだ。
問題はいま私が住んでいるのがアパートで、自由に草を刈れないことと、刈払機の値段が高いことだ。置くとこもないけれど。