特集 2014年6月27日

音痴で楽器ができなくてもライブに出る方法

バンドメンバーとしてライブのステージに立ちます!
バンドメンバーとしてライブのステージに立ちます!
バンドのライブはカッコいい。ギターやベース、ボーカルなどが作り出す音に、ライブ会場は震える。オシャレでカッコいい、それがバンドのライブだ。

では、音痴で楽器ができな人はライブのステージに立てないのだろうか。司会のような立ち位置ではなく、バンドメンバーとしてライブのステージに立ちたい。実はそのような問題を解決する方法があるのだ。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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バンドはカッコいい

夏が近づけばフェスの話を聞くようになる。数万人がその音に熱狂する。みな音楽が好きなのだ。音楽番組もあり、そこには熱唱するバンドが映る。実にカッコいい。音楽は多くの人を感動させるものなのだ。
バンドはカッコいい(aeolashine)
バンドはカッコいい(aeolashine)
バンドを構成するのは例外も多々あるが、基本的には、「ギター」「ベース」「ドラム」「ボーカル」である。楽器とボーカルを兼任することも珍しくない。その他にも「キーボード」やバンドによっては「トランペット」なども存在する。
憧れるカッコよさ!(alt of the society)
憧れるカッコよさ!(alt of the society)
電車に乗っているとギターケースを背負った高校生を見かける。カッコいい。学校では絶対にモテるだろう。これは高校生だけの話ではなく、まだ売れていないバンドだって、音に埋もれて生きるその様はカッコよく、モテること間違いなしだ。
では、音痴で楽器もできない私はどうすればいいの
では、音痴で楽器もできない私はどうすればいいの

音痴で楽器もできない存在は

そのカッコいいはバンドの人だけのものだろうか。世の中には音痴で、楽器もできない人もいるのだ。その存在に光を与えなければならないと思う。というか、光を与えてもらわなければならない。私はバンドをしたいが、音痴で楽譜すら読めないのだ。
そこでパソコンの登場です!
そこでパソコンの登場です!
バンドによっては、ボーカルの後ろ、さらにはギターよりも後ろに、パソコン担当の人がいる。何をしているか知らないけれど、パソコン担当の人がいるのだ。

ヘッドフォンをして、リズムに乗っているが、歌うことはなく、楽器も弾かない。しかしバンドメンバーである。

これなら音痴で、楽器もできない私にもできる気がする。ぜひやってみようと思う。
ということで、ライブのステージに立ちました!
ということで、ライブのステージに立ちました!

誰でもステージに立てる!

歌も歌わず、楽器も持たずにステージにいると変だが、パソコンの前にいれば、バンドメンバーのように見える。持っててよかった、MacBook Airだ。キチンとしたアーティストの横でパソコンをいじっていたら、それはもうバンドメンバーなのだ。
バンドメンバー
バンドメンバー
実際はYahoo!ニュースを見てるだけ!
実際はYahoo!ニュースを見てるだけ!
私の横で歌っているのはタグチハナさんという高校生アーティスト。自分で作詞作曲をして、基本的には弾き語りである。とてもいい曲を歌う。透き通るような歌声。この企画の前から私は彼女のファンだった。
いい歌です!
弾き語りなのでパソコン担当がいるのは変なのだけれど、ぽく見える。本来のパソコン担当の人は何をしているか知らないが、私は基本的にTwitterを見たりと余暇を楽しんでいる。しかし、お客さんは間違いなくバンドメンバーと思っているだろう。だって、ぽいのだ。
歌うタグチハナ
歌うタグチハナ
Twitterをする地主恵亮
Twitterをする地主恵亮
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実は結構難しい

このステージに立つまでの道のりが実は長かった。みんなマジメにアーティスト活動をしているのだ。なんの努力もしないで、美味しいところだけを持って行こうとする私に協力してくれる人はいないのだ。
ミュージシャンの上西さんに手伝っていただきました!
ミュージシャンの上西さんに手伝っていただきました!
そもそも私に音楽をやっている知り合いがいないという問題もあった。そこで、唯一の知り合いであるミュージシャンの上西さんに泣きつき、タグチハナさんを紹介していただいた。音楽プロデューサーでもあり、タグチハナさんのCD制作にも関わっている方だ。
快く引き受けてくれたはずのタグチハナさん
快く引き受けてくれたはずのタグチハナさん
最初はパソコン担当がいそうなバンドを紹介してください、とお願いしていたのだけれど、女子高生アーティストがいるとのことで、「むしろそちらで」と自分に正直すぎる答えを出した。

この企画の以前からタグチハナさんの音源をもらっていたので、コラボりたいというのもあった(カッコよく言ってみました)。
そして結成された音楽ユニット
そして結成された音楽ユニット

やることない

本来バンドにいるパソコンの人を「マニピュレーター」というそうだ。上西さんに教えていただいた。その場で音をミックスしたり、打ち込みをしたりする。その人たちがもれなくMacなのが疑問だったが、カッコいいからじゃない、とのことだった。いま近いものを感じた。
ヘッドフォンは当日に買った
ヘッドフォンは当日に買った
ヘッドフォンがあるとそれっぽいんじゃない、と教えてもらったので当日に買った。バンドメンバーになるためには、Macとヘッドフォンが大切なのだ。あとなんとなくパーカーな気がしたので、パーカーを着た。自慢のグレーのパーカーだ。
リハの所在のなさがすごい!
リハの所在のなさがすごい!
本番前にはリハーサルが行われる。タグチハナさんはもっとリバーブ(?)ください、みたいなことを言っているが、私は特にすることがない。だってパソコンいじるだけだもの。唯一のリクエストは「パソコンを置く台ありますか?」だった。
でも、ぽい!
でも、ぽい!

無駄に緊張する

本番は無駄に緊張した。ただパソコンをいじるだけの私がなぜ緊張するか分からない。しかしなぜか緊張した。ステージの上でやることがないというのも実は緊張するのだ。本当のマニピュレーターは忙しいと思うが、私はもう雨の日の休日よりも暇なのだ。
でも、それっぽい!
でも、それっぽい!
Facebookを見てるだけだけど
Facebookを見てるだけだけど
タグチハナさんの歌は本当に素晴らしい。高校生というから今後、さらに成長していくだろう。彼女の曲が好きなので隣で聞けるというのは嬉しいことだ。ただ、ヘッドフォンのせいでよく聞こえない。ヘッドフォンが邪魔なのだ。
よく聞こえるような気がするが、
よく聞こえるような気がするが、
ヘッドフォンはどこにもつながっていない
ヘッドフォンはどこにもつながっていない
MCでタグチハナさんがマニピュレーターの地主さんです、と紹介してくれた。照れながら手をあげる。快感である。私はバンドメンバーなのだ。タグチハナさんと一緒に、このライブハウスに感動の渦を作っているのだ。
Twitterをしてるだけだけど
Twitterをしてるだけだけど
最初こそ、周りのお客さんを騙せたようだが、やがて「あいつなにもしてないぞ」、とバレたようだった。タグチハナさんの出番は30分で、私もフルに参加した。どこにもつながっていないパソコンの前に立って。そりゃ、気がつく。でも、快感だった。
ライブ後はなんか偉そうに握手しちゃった!
ライブ後はなんか偉そうに握手しちゃった!

夢がかなった!

ライブに参加するという長年の夢が叶い、この日は興奮気味だった。Facebookのカバー写真もライブの写真にしてしまった。本当に嬉しかったのだ。そしてタグチハナさんの曲は素晴らしい。ぜひ聞いていただきたい。特に「ロング・グッドバイ」という曲が好きだ。

タグチハナWebサイト
http://taguchihana.strikingly.com

Soundcloud
https://soundcloud.com/hana_taguchi_asleep

Twitter
https://twitter.com/haaanatag
ミニアルバム「夜へ」発売中です!
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