特集 2014年2月17日

パソコンをウェアラブルにする

これらを最新のウェアラブルPCにします。
これらを最新のウェアラブルPCにします。
今年はウェアラブル元年なのだそうな。

どういうことかというと、これまでデスクトップやポータブルだったガジェットが、どんどん身につけて操作できる形(ウェアラブル)に変わっていく年なのだ。

家にあったパソコンを、時代に先んじてウェアラブルにしてみた。
行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

使わなくなったパソコンには思い出がある

先日、家の片付けをしていたらこれまでに使っていた歴代のパソコンが続々出てきた。
これまで使っていたパソコンと周辺機器たち。
これまで使っていたパソコンと周辺機器たち。
すでに今は使わなくなってしまったものたちばかりだが、手に取ると使っていた時のことを鮮やかに思い出す。
10年くらい前に買ったシャープのノートパソコン。
10年くらい前に買ったシャープのノートパソコン。
当時、家では主にマッキントッシュを使っていたのだけれど、ライターを始めて「これからは外取材が増えるぞ」ということでこのノートPCを買ったのだ。本当は同じ時期にシャープが出していたムラマサというものすごく薄いPCが欲しかったのだけれど、高くてあきらめた。
古いデイリーのロゴシールとモリゾー、キッコロも懐かしい。
古いデイリーのロゴシールとモリゾー、キッコロも懐かしい。
その次に買ったのが東芝のダイナブック。これは子どもに牛乳をこぼされて壊れた。
その次に買ったのが東芝のダイナブック。これは子どもに牛乳をこぼされて壊れた。
この頃は大画面ブームだったように思う。このPCもやたらとでかくて重い。このあたりからデータの保存に外付けハードディスクを使うことを覚えるが、ほどなくしてPCもろとも壊れて何も信じられなくなる。
ポメラ。編集部が次々買ったので僕もなんとなく買った。しばらくこれで議事録をとっていたが、スマホが普及してからめっきり使わなくなった。
ポメラ。編集部が次々買ったので僕もなんとなく買った。しばらくこれで議事録をとっていたが、スマホが普及してからめっきり使わなくなった。
エイサーのネットブック。取材先で小野法師丸さんが使ってるのを見て購入。結局動作が遅くてストレスたまって使わなくなってしまった。
エイサーのネットブック。取材先で小野法師丸さんが使ってるのを見て購入。結局動作が遅くてストレスたまって使わなくなってしまった。
つい2年ほど前に買ったレノボ。ある日とつぜん液晶が全体的に緑になったのでサポートに電話したら告げられた修理代金が購入代金とほぼ変わらなかったので同じモデルを買い直して現在も使用中。
つい2年ほど前に買ったレノボ。ある日とつぜん液晶が全体的に緑になったのでサポートに電話したら告げられた修理代金が購入代金とほぼ変わらなかったので同じモデルを買い直して現在も使用中。
キンドルファイア。買って一週間くらいで落としてバリバリに。
キンドルファイア。買って一週間くらいで落としてバリバリに。
歴代使ってきたパソコンの数々。どれも手に取ると使っていた当時の記憶がいきいきとよみがえり、たとえ壊れていても捨てるに捨てられない。こうして物は付喪神(つくもがみ)になっていくのだろうか。

実はこれ以外にも壊れては直してを繰り返して使っているシンクパッドがあるのだけれど、まだ現役なのでここには入れていない。

これら思い出のパソコンたちを今年の潮流に乗ってウェアラブル化していこうと思う。
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1号機は防災用に

使わなくなったパソコンを何に利用しようか、ひっくり返したりしながら考えているうち、まず思いついたのがこれである。
ウェアラブルPC1号機。
ウェアラブルPC1号機。
パソコンみたいにぱかっと開く。
パソコンみたいにぱかっと開く。
!
さらに開いたら
さらに開いたら
これを
ウェアラブル。
ウェアラブル。
文字通りウェアラブルパソコンである。今年流行る形がこれなのかどうかはよくわからないが、たしかに会社で支給されているヘルメットに似ていなくもない。
一瞬で背中までカバーするヘルメットに。
一瞬で背中までカバーするヘルメットに。
参考:タタメット(折り畳み式ヘルメット)
参考:タタメット(折り畳み式ヘルメット)
ウェアラブル1号機は頭に当たるキーボード部分がクッションになって衝撃を吸収してくれそうである。ということで見た目だけでなく機能的にもウェアラブルであるといえよう。あと特徴的なのは背中の部分まですっぽりと守ってくれるキンドルの存在だ。卒倒しても大丈夫である。

はじめに言っておくべきだったが、今回はとにかくウェアラブルの可能性を追及することに専念したいので、パソコンとしての機能はまた別の機会に考えることにする。
この後もPCが次々とウェアラブル化されていくわけですが。
この後もPCが次々とウェアラブル化されていくわけですが。
ウェアラブル。
ウェアラブル。
すでに「そいういうことか」と思われた方がほぼ大半だと思うので、ここで少し気分を変えて、先日親知らずを抜いた際のエピソードをはさみたい。体から歯を抜く抜歯はまさにウェアラブル(身に付ける)の対極と言えよう。

年末にフランスへ取材に行ったあたりからどうも奥歯が痛かったので、近所の歯科に行ったら「うちでは無理なので」と総合病院を紹介されたところから悪夢は始まる。
抜歯当日。これから起こることを予想してか、悲しい目をしている。
抜歯当日。これから起こることを予想してか、悲しい目をしている。
僕が抜歯している間も時代は進んでいるわけですよ。
僕が抜歯している間も時代は進んでいるわけですよ。
この歯が横向いているのが元凶。
この歯が横向いているのが元凶。
今回の痛みの原因は親知らずの隣の歯の虫歯だった。しかし単にそこを治せば済むというわけではなく、隣に寝た状態で生えている親知らずが邪魔をしていて、そのままでは治療ができないのだという。
そんなこと言われたって困るよ!
そんなこと言われたって困るよ!
最初は抵抗も試みたが、結局他に方法がないということで、僕の親知らずは抜かれることになった。
3つに分割して抜いてもらった。
3つに分割して抜いてもらった。
直後。
直後。
僕の親知らずはなぜか横向きに生えていて、しかもそのほとんどが歯茎に埋まっていた。そこで麻酔をして歯茎を切開し、中で歯を分割してから取り出すという手術を受けた。いま書いていても恐ろしい話である。歯を分割、のところで先生が体重をかけてくるのを顎で感じた。

非ウェアラブル(抜歯)をやるとしばらく固形物が食べられない。
肉なんてもってのほか。
肉なんてもってのほか。
柔らかさ基準で選ぶ日々が続いた。
柔らかさ基準で選ぶ日々が続いた。
親知らずを切開して抜歯するとしばらくひどいことになる。その話は体験者から聞いて知っていた。しかしいざ自分がその立場におかれるまで、それは他人事の域を出ないものなのだ。

そして訪れる現実。

本当にひどかった。顎の骨が折れたのかと思うほどに腫れた。そして少しでも患部に物が当たると仰天するのだ。物を噛むのは逆側でも無理。寝返りをうったはずみで頬に枕があたり、泣きながら飛び起きたこともある。

しかし痛みがひくまで一週間くらいかかると聞いた。それまで何も食べないわけにはいかない。
そこでたどり着いたのがこれ。
そこでたどり着いたのがこれ。
抜歯から2日くらいは液体しか口に入れられなかった。6時間おきに飲んでいいと言われた痛み止めは、毎回4時間くらいで効き目が切れた。
これでも痛い。
これでも痛い。
バナナは。
バナナは。
逆側の歯でちょっとずつ削るようにして食べた。
逆側の歯でちょっとずつ削るようにして食べた。
ほとんどウィダーとバナナだけで2日間を乗りきった。おかげで2キロ痩せた。

ウェアラブルパソコンの話に戻ろう

どこまで話したか忘れたが、歴代のパソコンたちをすべて身に着けることに成功した。
完成である。
完成である。
総重量10キロ以上あるがウェアラブルであることに間違いはない。

画面は割れているがキンドルは電源が入るので電子書籍が表示できる。そして
ポメラでメモを取ることも。
ポメラでメモを取ることも。
!

まとめ

今年以降、ウェアラブルデバイスはきっともっと軽量、コンパクトになっていくのだろう。楽しみである。
ゴミ出しに行くゴミみたいな人。
ゴミ出しに行くゴミみたいな人。
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