特集 2014年1月10日

猫がカップルよりも多い島に行く

猫だらけの島に行きます!
猫だらけの島に行きます!
瀬戸内海に浮かぶ岡山県・真鍋島。この島は「真鍋」姓の発祥地であり、猫だらけの島でもある。いわゆる「猫島」なのだ。右を見ても猫、左を見ても猫だ。

島の人口は300人弱。そんな島にネコ、猫、ねこ。陸路はなく島に行くには船に乗るしかない。しかし猫だらけ。ぜひ行ってみたいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

岡山県の猫の島

猫島というものがある。島の正式な名称ではなく、そう呼ばれている島が存在するのだ。なぜそう呼ばれるのか、理由は簡単で猫がたくさんいるから。各地に猫島は存在するが、今回は岡山県の真鍋島という猫島に行くことにした。
ということで笠岡にやってきました!
ということで笠岡にやってきました!
真鍋島は人口300人弱の瀬戸内海に浮かぶ小さな島。笠岡諸島のひとつで笠岡港から船で向かうことになる。船の本数は1日10本にも満たない。そんな島に猫はあふれている。さぞ観光客も多いと思ったが乗った船には釣り客と島の人がほとんどだった。
笠岡港から
笠岡港から
船に乗り
船に乗り
真鍋島(猫島)を目指す!
真鍋島(猫島)を目指す!

猫はいるのか

60分弱の船旅。大海原を進む船ではなく、笠岡諸島の島に寄りながら小さな島の間を縫うように進む。同船した真鍋島の隣の島に住むおじいさんに真鍋島について聞く。「……」。三点リーダーが5、6個続いた後に、「何を見に行くの?」と聞き返され、「猫を」と言うと、「真鍋島は猫だね」と言われた。あまり猫は有名ではないのかもしれない。
でも、猫が楽しみ!
でも、猫が楽しみ!
思ったほど猫がいないのはガッカリだなと思っていたら、数少ない観光客から「猫」という単語が聞こえてくる。猫目当ての観光客もいるのだ。なにやら楽しそうに話している。カップルが。猫、猫と。君らは猫がいなくても楽しいだろうと思う。
子猫ちゃんと一緒に猫島に行くらしい
子猫ちゃんと一緒に猫島に行くらしい

猫、ねこ、ネコ

船はゆっくりとただし大きなフェリーと比べればワイルドに港に着岸する。「まなべ島ふるさと村へようこそ」と書かれた小さなゲートをくぐれば古い港町が続く。 古いコールタールの炭焼きの家々が残る街並だ。
ゲートをくぐれば、
ゲートをくぐれば、
古い街並!
古い街並!
そこにいるのは猫!
そこにいるのは猫!
猫がいた。情報通りに猫島である。朝の山手線とは言わないが、終電を待つ駅のホームくらいの猫がいる。あまり人を怖がらず、目が合っても逃げるようなことはない。むしろつまらなそうに目線をずらすだけだ。大御所のような風格を持っている。
堂々としている
堂々としている
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猫だらけ

海岸線を中心に猫が気ままに闊歩し、寝転んでいる。すれ違った犬を連れたおばあさんが「この辺の猫にエサをあげてるの」と教えてくれた。猫にとっても暮らしやすい環境なのだろう。
猫、
猫、
猫だ!
猫だ!
また別の知らないおじさんは「猫を見に来たのか?」と言い、「連れて帰ってくれ」と続けた。猫に迷惑しているのかと思いきや、「あっちにも猫いるぞ」と教えてくれる。猫と同じようにツンデレなのかもしれない。
古い街並に猫!
古い街並に猫!
お供えの水を飲む猫
お供えの水を飲む猫

猫を見る人々

せっかくなので猫の数を数えることにした。人口300人弱の島に猫は何匹いるのだろうか。公式の数ではなく私が見かけた数だ。何回も見かける猫は数に入れない。しかし小さな島なので同じ猫を何度も見かける。人間だとまたすれ違ったと気まずくなるやつだ。
猫を数える
猫を数える
寝転ぶ猫、海を見る猫、水の飲む猫とのほほんとしている猫を見るのはなかなかのどかでいいものである。何かに怯える様子もなく、気持ちよさそうに過ごしている。それを見ているとコチラも心地よく感じるから不思議だ。猫の力かもしれない。猫パワー。素晴らしい島だ。
素晴らしくないな
素晴らしくないな
忘れていた。猫を愛する人は多い。数少ない船に乗ってカップルがやって来るのだ。不思議なもので男一人や女一人は見かけず、猫を見に来ているのはカップル。もれなくカップル。もっとも厳密に言えば猫を男一人で見に来ている人もいる。私だ。
僕です!
僕です!

猫と小学生

猫の数とカップルの数を調べる。やはり猫が多くて順調にカウンターが回る。東京などでは考えられない傾向だ。また猫に「こっち向いて」とか「かわいいにゃ」と話しかける人も多い。カップルはもちろんだけど、私もそうしている。怖い。でも、なっちゃうのだ。
かわいいにゃ
かわいいにゃ
カップルを見ても猫を見れば心が晴れた日の空のように爽やかになる。猫島にはやはり一人で来るべきなのではないだろうか。誰かのことを気にかける必要はなく、好きなだけ猫を見ることができるのだ。猫がいれば一人でいいのだ。
違うな
違うな
まさかである。小学生カップルがいた。小学生が男女二人で出かける。そんなことが許されるのだろうか。小学生の頃の自分を思い出すとそんなことは一度も無かった。正確には二十歳を過ぎるまでそんなことはなかった。それなのに小学生カップルが釣りをしている。猫島はいつからそんな無法地帯になったのだ。
猫を見てこの気持ちを落ち着ける
猫を見てこの気持ちを落ち着ける
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小学生は6人

そんな小学生カップルと仲良くなった。学校を案内してくれるという。いい子たちだ。その道すがら島のことを話してくれた。小学生は6人しかいないこと、先生の方が数が多いかもしれないこと、その6人は男2で女4であること。その比率がうらやまし。ハーレムと呼べると思う。
小学生と歩く
小学生と歩く
小学校がいい感じ
小学校がいい感じ
猫に目がいきがちだけれど、小学校の木造校舎は立ち止まって見とれてしまうレベルだった。しかし小学生からすれば通いなれた場所で、どんどんと次の場所に進んで行く。ちなみにこの島には信号は無いそうだ。事故も少なそうでいい。
本当に雰囲気がいい
本当に雰囲気がいい
男の子はこの島が好きだそうだ。自然の中で駆け回るのが楽しいと言う。こっそりと秘密基地にも連れて行ってくれた。女の子の方はそうでもなかった。やはり女の子の方は成長が早いようだ。しかし島の楽しみ方を知っている。この柿が美味しいと道にはえている柿をモギって一つ私に差し出してくれる。
全然だった!
全然だった!
ビックリするぐらいしぶかった。女の子も齧って「本当だ」と驚き、それを見て男の子が笑う。いい子たちだ。まず私に話しかけてくれた時点で日本を代表するいい子だ。
別件でこんな格好もしてたのに(詳しくはコチラ</a>)
別件でこんな格好もしてたのに(詳しくはコチラ

猫一匹

数匹の猫が固まっているのもいいが、一匹でポツンといる猫もまた絵になる。貫禄のようなものがあり、どこか悟ったような顔をしている。カッコよさがあるのだ。猫だけれど一匹狼。仲間だ。
一匹狼の猫
一匹狼の猫
悟っている
悟っている
暗い過去があり、それを時たま思い出すような表情。猫も表情豊かだ。近づいても逃げない。しかし手を伸ばすと逃げる。人間の心をつかむ方法を熟知している。私は特別に猫が好きというわけではなかったが特別に猫が好きになった。女性の方が好きだけど。
過去に何人かやっている顔
過去に何人かやっている顔
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猫のかわいさとは

ふと誰かを抱きしめたくなる。猫にはそれがある。なんだろう、抱きしめたくなるのだ。そのような素質を猫は持っている。それを分かってやっているようにも見えるが、たまらない。計算高さもいいのだ。
かわいい!
かわいい!
この目、素晴らしい!
この目、素晴らしい!
女性を「子猫ちゃん」と言ったりするが言い得て妙だ。その通り。男性はやはりそのような女性が好きなのだ。猫を見ているとつくづくそう思う。かわいいのだ。抱きしめたいのだ。でも、手を伸ばせば逃げる。なんだ、このもどかしさは。もろ好みだ。
これは本当の子猫ちゃん!
これは本当の子猫ちゃん!
無防備
無防備

猫よけもいろいろ

人間が生活して行くにはやはり猫のいない場所も必要である。そのためか、島を歩いていればいくつかの猫よけを目にする。と言ってもペットボトルに水が入りそれが並んでいるだけだ。
普通の猫よけ
普通の猫よけ
侵入を防ぐ猫よけ
侵入を防ぐ猫よけ
猫よけの設置のしかたにもいろいろあって面白い。道に並べられたオーソドックスな猫よけもあれば、ドアの上に置かれた本気で侵入を防ぐ猫よけもある。また手すりに吊るされた猫よけもあった。猫にもいろいろあれば、猫よけにもいろいろあるのだ。
吊るされた猫よけ
吊るされた猫よけ
撃たれた(?)軽トラ
撃たれた(?)軽トラ

猫の数は

朝一の船で真鍋島にやって来て夕方の船で帰る。その間ずっと猫である。でも、飽きないのがすごい。むしろ猫を好きになっている。ここにもいた、あそこにもいた、と見つける度に嬉しいのだ。なんだろう、恋だろうか。
カウンターを押すのが嬉しい
カウンターを押すのが嬉しい
コッチはそんなに嬉しくない
コッチはそんなに嬉しくない
普通の街で猫とカップルを比べれば考えるまでもなくカップルが多い。それが普通だ。しかし、この島は違う。猫が多いのだ。断然である。ラグビーの地方予選みたいな結果だった。カップル9組にたいして猫は52匹。小学生は6人、信号機は0台。もうはやこの島は猫なのだ。
この結果!
この結果!
猫の勝ちにゃ!
猫の勝ちにゃ!

猫に弱い自分

やはり猫島として知られるだけあって真鍋島は猫だらけだった。その数にも驚くが、自分が猫にたいして「かわいいにゃ」とか「こっち向いて」とそれこそ猫なで声で話しかけることに一番驚いた。猫にはそのような魔力があるのだ。完全にその魔力に負けている。スマホの壁紙にするくらいだ。もはや恋だ。猫、すごい。
かわいいにゃ
かわいいにゃ
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