特集 2013年9月23日

タイムラプスでSAMになる

ダンスの神様が降りてきた瞬間である。
ダンスの神様が降りてきた瞬間である。
僕らの世代でダンサーといえばSAMさんである。ご存じTRFのダンスの人だ。

正直僕よりもずいぶん年上のはずなのだが、ダンスのキレがなにしろすごい。

なんとかして彼に近づけないものだろうか。
1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。(動画インタビュー)

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> 個人サイト むかない安藤 Twitter

今になってSAMさんの凄さを実感

家にTRFのSAMさんがダンスを教えてくれるDVDがたくさんある。

妻がダイエット目的で買ってきたものだ。
すごい数ある。
すごい数ある。
たまに妻が踊っているのを後ろから眺めていたのだが、なにしろお手本となるSAMさんの体のキレが半端ない。ただスピードがあるだけではない、パワフルでしなやかで、それでいてキレがあるのだ。くぎ付けである。

しらべてみるとSAMさん、おれより一回り以上年上とのこと。信じられるかそんなこと。
ほんと抑えきれない。
ほんと抑えきれない。
どうなっているんだろう。

とはいえ僕もかつて一瞬ダンスを志したことがある(その話については長くなるので割愛します)。もしかしたら頑張ればこのくらいのダンス、いけるんじゃなかろうか。

妻がいない時間を見計らって、DVDを見ながら踊ってみた。
うむひどい。

実はこれでもテイク3くらいである。まず動きを理解していないので手足がまったく伸びていないのだが、それ以前にスピードについていけない。これは2、3日練習したくらいではどうにもならないぞ。

まいった。

と思っていた矢先である。いいものを手に入れたのだ。
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憧れのタイムラプスが僕らの手の中に

タイムラプスという撮影方法をご存じだろうか。

SAMさんの話から急に話題がそれたが、次のページでつながるので我慢してほしい。タイムラプスとは、一定間隔で長時間撮影した静止画をつなぎ合わせて動画にす撮影法である。GIFアニメやパラパラマンガと原理は同じと思ってもらえばいい。

タイムラプスはゆっくりと変化するものを時間軸をギュッと縮めて表現することができるので、よく星の動きとか雲の流れなんかをダイナミックに表現した動画が紹介されていたりする。

このタイムラプス撮影、かつて僕も挑戦しようとしたことがあるのだが、三脚にカメラを固定してリモコンで一定時間おきにシャッターを押す必要があったりして、これはなかなか根性がいる。しかも撮影を終えたら大量の写真をつなぎ合わせなくてはいけない。素人にはハードルが高すぎるのだ。

というわけですっかりあきらめていたタイムラプス撮影だが、なんとこのたび手軽に実現してしまったのだ。こちらを見てほしい。
人がアリのように動き回っているだろう。これがタイムラプスである(ものすごい偉そうに言っていますが、ほぼカメラ任せです)。

タイムラプスは静止画の貼り合わせなので、途中のコマが飛ぶことで忍者みたいな俊敏な動きに見えるのだ。面白い。

もう一つ例を。
ゆっくり上下するそばがタイムラプスの効果でものすごい勢いを持った。丼の部分は静止しているので妙なおかしさがある。たぶん動画を撮って早回しにしても同じような効果は得られると思うが、タイムラプスには特有のパタパタした動きがあると思う。

こんな動画も撮れる。
僕だけ止まって周囲がパタパタと移動している。以前ならばしっかりとした三脚を立ててリモコンで撮影していた場面である。自分が写るためにはシャッターを押してくれる人を探す必要もあった。

でも今はコンパクトカメラ一つで自分撮りさえできるようになったのだ。
簡単にタイムラプス撮影ができるカメラが出たから。
簡単にタイムラプス撮影ができるカメラが出たから。
丁度いいタイミングでカシオがタイムラプス撮影のできるカメラを出したのだ。欲しかったが出たばかりで高かったので指をくわえていたら、いろいろあってメーカーの人が貸してくれた。大丈夫だろうか、僕いま3つの望みをかなえますの1つを安易にかなえてもらってしまったのではないか。
まあいい。ともかくこれでタイムラプスを手に入れたのである。

コンパクトカメラなので取扱いも簡単だ。すべて本体で設定するだけ、リモコンもいらない。
撮影間隔と撮影時間を設定するだけ。
撮影間隔と撮影時間を設定するだけ。
コンパクトカメラなのでしっかりした三脚もいらない。適当に固定してシャッターを押すだけ。あとは撮影が終わると勝手に電源が切れるのだが、その前に撮った数百枚の写真をつなぎ合わせて動画まで生成してくれるのだ。2つめの望みもここでかなえてもらってしまった気がする。

例にも示した通り、タイムラプスの特徴はパタパタと忍者みたいな動きになることである。これ、うまく使えば僕のダンスがSAMさんばりのキレになるんじゃないかと思うのだ。

三つ目の願いはSAMになることである。神よ、ダンスの神よ、降りてきてください。
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ゆっくり撮ってすばやく流す

しかしいくらタイムラプス撮影をするからといって、元のダンスがついていけていないのではどうしようもない。まずはきっちり踊るため、DVDを1/10の速度で流して真似してみた。さすがの僕もこのくらいの速さならばついていける。
TRFを踊っています。
どう見てもコミカルおじさんですが。
どう見てもコミカルおじさんですが。
これをタイムラプス撮影すると僕にキレが備わるはずなのだ。

どうだ!
きた。

SAM降臨である。元のダンスの速度を落としているので通常スピードでは伸びていなかった手足が伸びている(それでもまだまだ物足りないが)。なによりタイムラプス撮影によって動作にキレが出た。ハエくらいなら素手で捕まえられそうな勢いである。

調整が超大変

この撮影、カメラさえあれば簡単と思うだろう。どっこい、DVDの速度とタイムラプスの撮影間隔をかなり試行錯誤で調整してここまでこぎつけた。失敗するたびスローでSAMを踊ることになるのだ。悪夢のようである。今回の記事で写真とサンプル動画が妙に少ないのは調整で予想以上にてこずったからだ(あと踊り疲れた)。

たとえば撮影間隔が広すぎるとコマの抜けが多くなり、動作は速くなるが人間離れした感じになる。
オーバーヒート。
今回の場合、DVDを1/10のスピードで、それに合わせて踊った僕を1秒に10枚の間隔で撮影したものがほぼSAMだった。もとのスピードで、しかもタイムラプスすら使わずにキレのあるダンスをこなすSAMさんのすごさを再確認した結果でもある。

おまけの実験

せっかくのタイムラプスである。もう一つおまけの実験をしてみた。

最近ネットで見た「コーヒーにカルピスを入れるとすごいうまい」の検証である。
本当だろうか。
本当だろうか。
僕が得た情報によると、ブラックコーヒーに2割くらいの割合で原液のカルピスを入れるとものすごくうまい、ということである。

なんでもカルピスは牛乳と砂糖が主成分、ということはコーヒーと合わないわけがない、ということだ。納得である。うまいといわれているものを検証するのはなんと気が楽なことか。このときはそう思っていた。
検証風景。

無音でも伝わる結果がここに

無音の動画でも伝わる不味さであった。
混ぜた瞬間、これはないわ、という香りだった。
混ぜた瞬間、これはないわ、という香りだった。
不味い。

最初に酸味が来る、そのあとコーヒーの苦みがじわじわと追いかけてくる(ここで少し震えた)。我慢してうま味、来い、来い、と待っていてもそのまま終わるのだ(絶望の中、もう一度震える)。やめたほうがいい。
ネットの情報が全部正しいとは限らないと知った。
ネットの情報が全部正しいとは限らないと知った。
わざわざタイムラプスで撮る必要があったかどうか不明だが、動画一つですべて伝わる、そして見る時間もかからない、という利点はあると思う。

うまく使うとおもしろい

タイムラプス撮影を使えば、ある程度どんくさい動きしていてもびしっとキビキビ動いているように見えるから面白い。70才くらいになったらちょこまかと庭を動き回るじいさんを演じて孫を困らせたい。
あれだけゆっくり踊っていたのにものすごい疲れた。
あれだけゆっくり踊っていたのにものすごい疲れた。
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