冬山は寒い
冬山は寒い。当たり前である。真夏だって富士山の山頂となると気温は氷点下。風が吹けばウッカリすると簡単に凍死してしまう。そんなところで食べるカップ麺やスープの美味しさは無類である。
しかし、冬山において温かい食事を用意するというのはなかなか骨が折れるし時間が掛かる大変な作業だ。
なので、普通は行動中には行動食(チョコとかビスケットとかドライフルーツなど)しか食べない。が、温かいものを食べたいときだってあるだろう?
最近、標高が高い雪山に行き始めたが本当に寒くて死ねる。
ストーブだけじゃダメなんです
山には必ずストーブ(と、山の世界では言うが簡単に言えばガスコンロです)を持って行くようにしている。それでお湯を沸かしてカップ麺とかアルファ米のご飯を作って食べたりする。
だが、お湯を沸かすまで結構時間が掛かっている事に最近気づいた。山登りを始めて7年目の気づきである。本当に寒い山に登るようになったから気付いたと思われる。
富士山でお湯を沸かしてカップ麺を食べようとしてるとこ。なかなか沸かないとツライ。
寒いのだ。高山の山頂でお湯を沸かすと体が冷え切るのだ。テントや雪洞、山小屋の中でならいざ知らず、強風の稜線でお湯を沸かすなんてあり得ない。無理すぎる。
暖まるためにお湯を沸かしてるのに、待ち時間で体が冷えてしまう。本末転倒甚だしい事態ではないだろうか。
そこで、真空断熱フードコンテナの登場である。
これがサーモスの真空断熱フードコンテナ。
まずはサーモスのすごさを知って欲しい
サーモス(THERMOSと書くので昔の人はテルモス(ギリシャ語の「暑熱・夏」)って読んだりするけど英語読みではサーモス)といえば真空断熱魔法瓶の元祖である。最初はドイツのメーカーで、世界初の真空断熱魔法瓶を開発し商品化した。その頃は魔法瓶と言えばガラス製だった。そういえば、僕が子供の頃もガラス製の魔法瓶だった。
左は旧モデルの500mlタイプ。右は新型の350mlタイプ。右側は軽量化され、飲み口も改良されて飲みやすい。
その後、ステンレス製の魔法瓶を開発した日本酸素がサーモスを買収して今に至る。と、山雑誌のPEAKS1月号に書かれていた。日本のメーカーなのか海外のメーカーなのかよくわからんと思っていたらこういう歴史だったのだ。
そのサーモスの魔法瓶であるが、その保温力がすごい。
熱湯を入れて実験してみた。
冷凍庫の庫内温度も計ったが、ちゃんとマイナス18℃あった。
冷凍庫に入れて3時間
魔法瓶にそれぞれ350mlと500mlのお湯を入れた。スタート時の温度は94℃である。そのまま3時間、マイナス18℃の世界で凍っていただいた。
魔法瓶の外側は冷え冷えで超冷たいのに82℃。
350mlの方は72℃。容量が少ない分冷えやすいのか。
500mlの方が82℃で、350mlの方は72℃だった。保温能力に差が出たが、どっちも飲もうとすれば火傷しかねない熱湯である。
普通に使う場合、朝に熱湯を入れたら夕方くらいまで熱いし、次の日でもぬるま湯くらいの温度を保ってくれる。サーモスの魔法瓶ハンパない。
なお、ペットボトル熱湯を入れた場合も試したが、冷凍庫に入れて3時間後に1℃まで下がった。もう少し待てば凍ってたはずだ。
飲みやすくて軽量の新型も登場
かように素晴らしいというか、むしろ保温力が高すぎるとも言えるサーモスだが、この冬のモデルは更に良くなった。軽いし、飲み口が改良されて飲みやすくなったのだ。製品にあぐらをかかず日々改良する姿を見習いたい。
しかも、500mlのも350mlのも
実売で2000円しない。激安である。一人1本買うべき魔法瓶だ。
旧型は飲み口の穴が丸くてピューっと出てくる。火傷しそうで怖い。っていうか実際に火傷した。
新型は穴が縦長になっており、飲み口のカーブに沿って緩やかに出てくる。非常に飲みやすい。しかも軽い。
…なんか宣伝みたいな内容になっている気もするが、これは僕がサーモスの魔法瓶を自慢する記事である。自慢とはこういうものだ。
この記事は純粋な自慢でありステマでもなんでもないんだけど(マジで)、良い物を買ったら自慢したくなる。それが人間の性である。みんなももっと自慢した方が良いと思う。
次のページではフードコンテナを使います。
熱々の湯豆腐を外で食べたい
さて、サーモスのフードコンテナである。容量は380mlで値段は大体2500円くらい。ホームセンターなんかでも売ってるし、ネット通販でも買える。
iPhone5と並べるとこれくらいの大きさ。大きからず小さからず。
シチューとかご飯とか、フードコンテナに入れるべき食べ物は色々あると思うが、ここは当サイトでなぜか人気の湯豆腐を入れていきたい。
まずは豆腐を適当な大きさに切って電子レンジでチン。フードコンテナには熱湯を入れて予熱しておく。そのお湯を一旦捨てて、乾燥したままの昆布と温めた豆腐、熱湯を入れて蓋をする。あとは待ってれば美味しい湯豆腐が出来上がる。
大体半丁くらいがちょうどよく入ります。
電子レンジで温めてから投入します。
おかゆもフードコンテナで作れる
フードコンテナは内部の温度が下がらないので、おかゆ作りにも向いている。予熱したフードコンテナにお湯、ご飯(炊いてあるやつ)、鶏ガラスープの素、干し海老を入れて熱湯を注いだ。
具は干し海老とか干し貝柱とか、乾物が良いです。
熱湯を注ぎます。蓋するときに溢れるので入れすぎに注意。
そうそう、こっちのフードコンテナはサーモスのじゃなくてベストコというメーカーのものだ。ホームズというホームセンターで買った。容量はサーモスのより少なめで300ml。1480円だった。
これは布のカバーが付いている。取り外しも可能。このカバーはサーモスのフードコンテナもギリギリ入る。
葛西臨海公園にやってきました
どうせ食べるなら外だろう、と葛西臨海公園にやってきた。海辺に行けば東京ゲートブリッジが格好良く見える素敵な公園だ。
撮影やジョギングでよく来るが、いつ来てもいい眺めだ。
魔法瓶には負けるが、さすがの保温力だ。
湯豆腐美味い、フードコンテナ買って良かった
さて、なんやかんややってたら、湯豆腐を仕込んでから1時間以上経っていた。そろそろ美味しく出来てますかね、って蓋を開けたら良い感じに昆布が膨らんでいた。昆布だしの香りがたまらん。
湯豆腐の温度を計ってみたら75℃あった。まだまだ熱々である。
あいやー、美味そうだわい。
どれどれ、湯豆腐ちゃんをいただきます。
フーッ、フーッって、熱そう。
ウホ、熱い。こりゃたまらん。
良い物ですよ、フードコンテナ。
次はお粥である
湯豆腐は美味い。1時間じゃまだまだ熱々であり、このままここで一杯、ってな気分になる。
次はお粥の方を開けてみよう。
なんかすごくお洒落な事をしてる風な写真が撮れたが、海っぺりでお粥を食べるだけだ。
干し海老が良い感じに戻って味もしみ出ていた。が、背わたがジャリジャリして気持ち悪いので、お粥に入れるなら干し貝柱の方が良いかもしんない。
中華っぽい香りがしてお腹が鳴る。
いただきまーす。
フォー、こりゃ美味い。
待ち時間なしでこれ食べられるなら良いでしょう!山にも持っていきたい。
次のページではフードコンテナを使って更なる挑戦をしてみたいと思います。
フードコンテナで米は炊けるのか?
湯豆腐や、ご飯からのお粥は出来たのだが、じゃあ生米を炊くことは出来るのだろうか?十分に保温できるならあるいは?と思って試してみた。
米を研いで水加減して、沸騰するまではガスを使います。
煮立ったら、まだ米が生の状態で予熱したフードコンテナに投入。
これで、蓋をしてしばらく待ちます。
一見炊けたように見えますが。
富士山の山頂で炊いたご飯っぽい
上の写真だとご飯が炊けたように見えるが、食べてみるとボソボソしていてあまり美味しくない。やはり温度が足らないようだ。
感じとしては、富士山の山頂で炊いたご飯に似ている。富士山の山頂では水の沸点が下がるのでご飯を美味しく炊けない。サーモスの中は大体それと同じくらいの温度だったのだろう。
[参考記事]富士山の山頂でご飯は炊けるのか?
じゃあ生米からお粥は?
ご飯を炊くのはちょっと無理だった。じゃあ、お粥だったらどうだろう?ご飯の場合より熱湯の割合が多いので、より冷めにくいはずである。
予熱したフードコンテナに、大さじ1杯の米を投入。
熱湯を注いで待ちます。
ご飯ほどじゃないけどやっぱボソボソした感じがする。
ご飯を炊こうとした場合と比べるとマシなものが出来たが、しょせん90℃程度で調理された米である。美味しい!というレベルには達していなかった。
フードコンテナでお粥を作る場合はやっぱり炊いたご飯を使った方が良さそうである。
例えば、貝柱を使った中華粥とか。個人的には干し海老よりこっちがお勧め。ご飯、干し貝柱、鶏ガラスープの素、熱湯を入れて放置するだけ。
カップスープの素を使えばリゾット風にもなる。
では最後にもうひとつ、玉子料理を作ってみたいと思います。
温泉玉子を作れるらしい
フードコンテナについて調べていたら、これで温泉玉子を作れるという情報があった。温泉玉子は70℃のお湯に玉子を浸けておくと出来る。サーモスの保温力をもってすればその程度の温度を保つのなんて楽勝なはずである。
玉子を2個。冷蔵庫から出してそのままフードコンテナに投入。そこに熱湯を注いだ。
お湯を注いで蓋をして30分待った。結果はどうなったか?
ゆで玉子になってしまった。
まさかのゆで玉子。高すぎる保温性能と、高すぎるお湯の温度のせいですっかり茹で上げられてしまったのでした。温泉玉子にする加減は今後研究していきます。
寒い日のお供はサーモスで決まり
寒風吹きすさぶ山頂でお湯を沸かすのは大変であり、待ち時間なしで温かいご飯を食べられるサーモスのフードコンテナや魔法瓶は本当に有り難い。これからも山とかおでかけに使っていこうと思いました。
この記事を読んで欲しくなった人はすぐ買った方が良い。じゃないと春になっちゃうから(夏は冷たい物を入れれば良いんだけどね)。
実際に山でも使ってます。山頂で食べる温かいシチューは格別。
サーモスの真空フードコンテナ現行モデル、容量400mlです。
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あたらしいブログ作りました
最近、趣味の山登りが半ば仕事のようになりつつあり(
DIY GPSのテストとかで)、本格的な雪山に登るようになった事もあって山道具が増えてきました。そこで、溜まりに溜まった各種山道具のレビューを書くブログを始めました。
やまガジェット研究所
一応使ってから書いてますので、それなりに信憑性が高いんじゃないかと思います。山道具が好きな人は読んでみてください。
今のところ毎日更新ですが、いつネタ切れするかハラハラしてます。
おもわず買いたくなる商品紹介記事をまとめたページを作りました。
無性に散財したいときはこちらへ!→商品紹介まとめページ