特集 2012年12月22日

食べちゃいたいほど好きなものとデートする

デート相手としてのかまぼこ
デート相手としてのかまぼこ
好きな人とするデート。これを好きな物とデート、では成立しないだろうか。両方とも好きであることに変わりはない。食べてしまいたいほど好きだったら成立するのではないだろうか。

食べてしまいたいほど好きというのは究極の愛だ。それくらい好きだったら物でもデートできるのではないだろうか。食べちゃいたいほど好きなのだから。ということで、「かまぼこ」とデートしてみようと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

究極の愛

食べちゃいたいほど好き、というのは究極の愛なのではないだろうか。なかなかその境地にたどり着くことはできない気がする。自分の今までの恋愛を振り返ってもそんなことは一度もなかった。究極の愛を手に入れるのは難しいのだ。
そこで、かまぼこです!
そこで、かまぼこです!
しかし、僕には食べてしまいたいほど好きなものがあった。「かまぼこ」だ。子供の頃から好きでよく親にねだって買ってもらっていた。中学時代はその愛が変な方向に行ってかまぼこの板を集めていた。今はその愛が元に戻り食べるのが好き。よく考えてみれば、僕は究極の愛にたどり着いていたのだ。
食べちゃいたいほど好きなかまぼこ!
食べちゃいたいほど好きなかまぼこ!
ということで、究極の愛にある「かまぼこ」とデートをしてみようと思う。食べてしまいたいほど愛しているのだ。デートをしたっておかしくないはずだ。人間に置き換えると何ら不思議はない。ついに成就したのね、と祝福されるはずだ。唯一の欠点があるとれば彼女はかまぼこという点。しかし食べたいほど好きなので問題ないのではないだろうか。
ということで、京都・八坂神社に来ました!(彼女を撮った写真。矢印が彼女(かまぼこ)です)
ということで、京都・八坂神社に来ました!(彼女を撮った写真。矢印が彼女(かまぼこ)です)

清水寺へ!

京都でどこに行こうか迷った結果、京都といえばということで、清水寺ということになった。なった、と言っても彼女は無口だから僕が勝手に決めたのだけれど、彼女は頬を桃色に染めて喜んでくれていた。外側がピンクのかまぼこだから、そう見えたのだ。今の社会にはこのような柔軟な考えが必要なではないだろうか。
チケットを二人分買った
チケットを二人分買った
紅葉シーズンは終わっていたが清水寺は観光客で賑わっていた。そんな場所でデート。やっぱりかまぼこは照れているようで全体的に桃色に染まっている。奥ゆかしい感じでなかなかいいのではないだろうか。せっかくなのでツーショット写真を撮ってもらったりもした。デートの醍醐味である。
着物姿のカップルに撮ってもらいました
着物姿のカップルに撮ってもらいました
写ってなかったけれど
写ってなかったけれど
その後はカップルならぜひ行きたい「地主神社」に詣でた。僕の名前も地主で、神社の名前も地主。同じ名前だ! とはしゃいだ。僕が。彼女はただ桃色の染まっていた。かまぼこだから。

地主神社では名物である「恋占いの石」を行った。石から石まで目をつぶって歩ければその恋が成就するという人気アトラクションだ。本来は周りからもっと右、などと指示が飛ぶが、飛ばしたところで彼女は前に進まない。怖がっているからか、かまぼこだからかのどちらかが理由だろう。でも、深くは追求しない。そこが彼女の長所「かまぼこ」なのだ。
同じ名前の神社にテンションが上がっていた、僕の!
同じ名前の神社にテンションが上がっていた、僕の!

喫茶店の彼女

少し休憩でもする? とデートの定番であるカフェを訪れた。ひとりでカフェに行くと向かい側は壁であったり、通路であったりするだろう。しかし今回は違う。なぜならデートだから。向かい側には彼女がいるのだ。
お茶うけではない。彼女である
お茶うけではない。彼女である
カフェを出て今度は梅干し屋に入った。かまぼこと梅肉をあえたら美味しいのだ。そんなことを思い出し何となくふらっと入った。1粒500円以上する梅干しもあり、僕の彼女と比べるとずいぶんと高かった。彼女は105円だ。

でも、僕は彼女のそんなお高くとまっていないところが好きなのだ。僕の経済力だと500円もすると手が届かない。しかし彼女は105円。3、4つ続けて食べちゃいたいほど好きだ。愛を再確認できた梅干し屋だったと思う。
彼女と一緒選んだ
彼女と一緒選んだ
一緒に京都を歩いた。風は冷たかったけれど、少しだけ僕の心は暖かかった気がする。ひとりではないのだ。隣には彼女がいる。今までは食べ物でしかなかったかまぼこが彼女になっているのだ。友達から彼女になったような、そんな一面もあるんだというドキドキがあった気がする。こんな京都は初めてだ。
並んで座る
並んで座る
インクラインを一緒に歩いた。「インクラインとドントクライって似てるね」と言ったが彼女の返事はなかった。いま思うと全然似てないからだ。これはたとえ彼女が饒舌な方であっても無言の可能性がある。そのような会話をすれば彼女がかまぼこであっても自然な会話が成り立つようだ。
インクラインを一緒に歩く
インクラインを一緒に歩く
ひとりでは気がつかないことがある。相手の発言等で「あ、本当だ」となるのだ。デートの楽しみのひとつだろう。もちろん彼女(かまぼこ)とのデートでもそれはあった。かまぼこがちょうどレールと同じ幅なのだ。僕は笑ったけれど、彼女は無口だった。怒っているのか、かまぼこだからかのどちらかだろう。その不器用な感じがかわいい。
ちょうど線路の幅と一緒だった
ちょうど線路の幅と一緒だった

食べちゃいたいほど好き

実はかまぼことはこの日だけでなく3日ほど一緒にいた。その間に一緒にカフェに行ったりしていた。ひとりで出かけるよりずっと楽しかった気がする。ひとりではないと思えるのだ。でも、お別れの時はやってくる。それは彼女がシンデレラ的な存在だからだ。賞味期限という決まりがあるのだ。
だから食べる
だから食べる
食べちゃいたいほど好きなものだから食べる。至極当然のことだ。楽しい思い出をありがとうと思いながら食べた。写真を確認したら僕の顔が悲しそうだった。映画になりそうなストーリーではないか。そして、空腹だったことも手伝って、すごく美味しかった。やはり僕は彼女(かまぼこ)が好きだ。それを再確認できた京都だった。
美味しい! 食べたら笑顔になりました!
美味しい! 食べたら笑顔になりました!

僕と彼女の京都旅行

限られた時間内の恋愛とは燃えるもので、かまぼこ相手でも例外ではなかった。一人だけれど、ひとりではないのだ。正直な話、2人かと言われれば違うのだけれど、1.3人くらいにはなれた気がする。好きな食べ物とデートするのも悪くない。どう頑張っても、食べちゃいたいという感情に行き着くのだ。究極の愛が簡単に手に入る。今度は嫌いな食べ物としてみようと思う。好きになるかもしれない。
思い出のキス写真!
思い出のキス写真!
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