出会いはたまたま
京都でたまたま見つけた民族楽器を扱うお店、コイズミさん。ここで今までの楽器の概念を覆すような「楽器」を見つけたので報告したい。
こういうお店を見つけるとつい入っちゃいますよね。
見たことない楽器がたくさん。音出すとおもしろいからどれもこれも欲しくなるんだこれが。
民族楽器コイズミ(HP)
〒604-8091
京都市中京区寺町御池下がる518
電話075-231-3052
説明書きにHow does it work?(どうやって使うの?)って書いてある。確かにわからない(読んでもわからなかったけど)。
これ、正式名称は「バードホイッスル」という。そのまま訳すと「鳥笛」。
鳥笛っていうと鳥の鳴き声を真似する笛だと思うのだけれど、予想していた形とはずいぶん違う。厚紙の中心に薄いフィルムか油紙みたいなものが金属で止められている。ただそれだけなのだ。
これが、笛?
吹き方も予想外
お店の人に吹き方を教えてもらったので紹介したい。
まずこうやって口の中に入れる。そう、ほぼ食べちゃう楽器なのだ(飲み込みません)。
本当です。
円弧になっている方を奥にして鳥笛を舌の上に乗せ、直線部分を上あごの歯の付け根あたりにセットする。
そして吹く。
吹く。
すごい。これで鳴けたらほぼ鳥である。
楽器自体が口の中に完全に隠れてしまうため、うまく鳴ければ鳥の声で鳴く人間、もしくは人間みたいに見える鳥、である。
ただし、音が出たらの話だが。
まったく鳴けないです。
鳥笛が鳴らなくて
お店で店員さんが鳴らしているのを見て、これはすごいぞ!って興奮して買ってきたのだが、まったく鳴らないのだ。うんともすんとも言わない。
まあ形状からして鳴っている姿が想像できないので、鳴らなくても不思議ではないのだけれどじゃあそもそもこれなんだってことになるだろうが。
意地でも鳴らす!
鳥笛エブリウェア
この鳥笛のいいところはとにかくコンパクトということだ(悪いところは鳴らないところ)。ポケットに入れておいて鳴きたいときにすぐ鳴ける。
こう見えて練習しています。
ここまで書いておいてあれだが、最後まで鳴らなかったらどうしよう、と思って並行して別企画も考えていたほどである。
あとこの記事、写真が全部ひげのおっさんのキス顔なのも気になる。口直しに海を眺めるおっさんの後ろ姿の写真を載せておきます。
しぶい。
出た!
そんな練習のかいあって、一瞬音が出た瞬間をとらえた動画がこちら。
ほんの一瞬だが、確かに鳴った。まだ鳥の鳴き声とはいえないくらいの音だけれど、音が出たということは吹き方は間違っていないということだろう。これで安心して練習にうちこめる。
当初の心配をよそに、このあと僕はあれよあれよという間にうまくなっていった。練習二日目の様子をどうぞ。
しかしひとつ問題というか気になることがあるのだ。
どうも僕のこの吹き方、鳥が絞められているようにしか聞こえなくないか。
お店の人が吹いた時には目の前にチルチルミチルが現れたのだが、僕が吹くとケンタッキーフライドチキンしか出てこない。クリスマスも近いことだし時期的にも不安である。
同じような鳴き声の鳥発見
不安を抱えながら公園でぎょえーぎょえーと鳴いていたところ、なんと同じような鳴き声の鳥が寄ってきた。
なんだかわからないが認めてもらえたようだ。
え?
姿は見えないですが、僕の頭上でぎょえぎょえ言っています。
バードホイッスル、楽しいですよ
バードホイッスルはほとんど鳥の断末魔みたいな音しか出なかったが、それでも確実に鳥を興奮させることはできた。
野生動物を手なずけるっていうのは気持ちいいものである。これからも練習していきたい。
鳥になれる笛です
バードホイッスルは簡単な構造ながらものすごくリアルな鳥の声が出せる楽器だった。いつかもっとうまくなって頭の上で鳥の大群をぐるぐる回すような芸を身につけたいと思っています。