インスタントコーヒーは麦茶をおいしくする
麦茶にインスタントコーヒーをひとつまみ入れると香りが増しておいしくなる。これはいろいろなところで言われていることで、僕も実際にやってみたのだが本当においしくなるのだ。
この程度のワル、日常茶飯事。
ということは、だ。麦茶でインスタントコーヒーを作ってしまえばそれはうまいコーヒーになるんじゃないのか。いまこそ麦茶とコーヒーの親和性を試すときである。
麦茶をこうして飲むことってないだろう。常識を壊す手助けがしたい。
麦茶を温めてインスタントコーヒーを作ってみた。立ちこめる香りは香ばしい普通のコーヒーである。
お茶でコーヒーを煎れる背徳感がおれのコスモを奮い立たせる。
おれが黒を求めたのか、夜がおれを呼んだのか。
注:ちょっと耐えられないので説明すると、今回はいささか地味な実験なのでキャプションを流行のメンズギャル雑誌風にしてみました(
こことか)。こういうことしない方がみんな最後まで読んでくれるだろうなとは思うんですがガイアがおれにそうしろと囁くんだ(これでいきます)。
聞こえるか。美味いという叫びがおれの本心。
ゼロは全ての原点。おれもお前に逢うまではゼロだった。
結論としては、麦茶で作ったインスタントコーヒーは香ばしさが増して美味しかったです。同時にわずかに苦みも増すような気がするので、ガツンと強いコーヒーが飲みたい時にはもってこいだと思う。
他のお茶ではどうか
麦茶で作ったコーヒーは美味しかった。では他のお茶で作ってみたらどうか。
ウーロン茶である。麦茶に比べて香り、味ともに個性が強い。油っこい食事にはこのくらいの個性がちょうどいいのだが、はたしてコーヒーを作るとなるとどうなのか。
アロマが尖って押し寄せてくるんだ。わかるだろ。
純黒の香りが俺を連れ出すアルカディア。
ウーロン茶で煎れたコーヒーは明らかに香りが違った。例えるならば枯れた葉っぱが積もった秋の公園か。飲んでみても香りそのままで、後味どころか口を付けた瞬間に落ち葉にダイブである。苦みも酸味も強調されているように思う。これはちょっと合わない。
どんな木漏れ日もおれの輝きを露わにする常夜灯(味のイメージ)。
爽健美茶
爽健美茶にはたくさんの植物の葉っぱが使われているのだが、コーヒーにすると、それら全てをコーヒーが引き連れているような力関係になってしまった。
緑すら漆黒に変えるメタモルフォーゼ。
カフェインなんて必要ないくらいに覚醒してるんだ。
後味のすごく遠いところにかすかな緑を感じるのだけれど、それも舌に集中しないとわからない程度。特に不味くなるというわけでもなく、普通のコーヒーである。
草度はこのくらい。
伊右衛門 きりっと濃いめ
濃いめ、とうたうだけあってお茶単体で飲んでも確かなパンチ力を感じる。コーヒーにするとどうか。
黒はアロマのメルクマーク。
草だ。しかもものすごく深い草むら。腰くらいまで草に埋まっている。
この香り、何かに似てると思ったら隣にあった葉っぱだ。
緑茶の香りがコーヒーを完全に下してしまった。苦みはさほど感じないのだけれど、とにかく鼻に抜けるのは草原の香り。これはちょっとコーヒーには向かない。
イメージ。このくらい濃い緑を感じました。
ジャスミンティー
涼しげな香りが人気のジャスミンティー。この強い香りはやはりコーヒーとケンカするだろうか。
さんぴん茶って言えば沖縄で煌めく妖精の生き様。
超克の芳香がモラルすら土下座させる。
これが意外とおいしいのだ。花の香りが案の定コーヒーよりも前に出てくるのだけれど、ちゃんと答えがある。口に含むと鼻の奥に丸い香りが抜けていき、そのあとコーヒーの苦みが追いかけていくのだ。ハードなコーヒー通には叱られるかもしれないが、僕は好きですこれ。
南国の花とブラジルの豆、からみあう螺旋の旋律。
麦茶で作るコーヒーが一番うまい
少し濃いめのコーヒーが好きならば、麦茶で作ったコーヒーがオススメです。インスタントじゃなくドリップでもいけました。ぜひお試しあれ!
草がおれをコーヒーだと呟いている(これを書くためにいろんなギャル系雑誌のコピーを調べたんですが、日常に支障があるくらい影響受けました)。