「10秒チャージ、2時間キープ」はウイダー in ゼリーだけのもの?
「10秒チャージ、2時間キープ」。これは、森永製菓から発売されている『ウイダー in ゼリー』のキャッチコピーだ。
なにせ、10秒あればチャージできるというのだ。これなら、15分しかない僕の朝でも食べられる。
しかし、さっそく買ってこようと思って行った近所のスーパーで気づいた。
10秒でチャージできるもの、他にもたくさんあるんじゃないだろうか。
せっかくなら、10秒以内で食べられて、その中で一番お腹もちがいいものを朝ごはんにしたい。
最高の「10秒チャージ、2時間キープ」を求めて、いろいろ試してみることにした。
12品がエントリー
こうして、我が家の食卓という名の競技場に集められたのはこちらの12品。
それぞれについて、食べるのにかかる時間と、食後2時間の腹もちを調べる。
今までウイダーinゼリーだけのものだと思われていた「10秒チャージ、2時間キープ」の称号を奪えるチャンスとあって、それぞれの商品からやる気と緊張を感じる。
でもなぜこの商品たちが戦わなければいけないのかというと、僕が「朝15分しかないけど朝ごはんは食べたい」とわがままを言っているからだ。
わがまま1つで民衆たちを競わせる。童話に出てくる悪い王様みたいだ。
時間を測ることについては、次のルールを設けた。
1.時間は包みや皮をむくところから測る
商品たちを戦わせる理由は王様っぽかったが、実際は王様ではないので、当然、食べるときの包みや皮は自分でむく。そこも含めて食事なので、時間はむくところから測る。
2.口に全部入れたらOK
今回の目的は、15分しかない朝の時間の中でどうにかして食事をとること。
食べ物を全部口に入れてしまえば、飲みこんでいなくても他の支度などはできる。なので、測るのはそこまでの時間とした。
あとは、この競技を行うにあたり、絶対に無理して口につめこみすぎないことは選手宣誓しておきたい。
そもそも10秒チャージが難しい
それでは実践!
全部で12品。実際に食べてみて、かかった時間がこちら。
なんと、12品のうち10秒以内にチャージできたのは、ちくわ・ブラックサンダー・うまい棒の3つだけ!10秒チャージの壁がこんなにも厚いとは思わなかった。
実際にやってみると、10秒というのは思っていたよりはるかに短かった。スムーズに包みが開けられて、かつ一口で食べられるものでなければ難しい。
そして包みを開けるときは、一瞬のもたつきも許されない。10秒チャージを達成するには、食べる人の側にも集中が求められる。
10秒でチャージできた3品のキープ力を比較
こうして、最高の「10秒チャージ、2時間キープ」をめぐる戦いは前半戦で3品までしぼられた。ここからは、その3つのキープ力を比べたい。
ブラックサンダー(チャージ時間:8秒)
長さ5センチぐらいのチョコレート菓子。そんなに大きなサイズのものではないが、それでも普段ひと口で食べることはない。
ひとかたまりで口に入れると、脳がふるえるぐらいの甘さが広がり、いけないことをしているぞ!という気持ちになる。ある意味、目は覚める。
そしてその腹もちはというと、満腹を10とした場合に、まずは食後すぐ6ぐらいまで満たされる。
しかし、「おっ、これが甘さの力!」と思うのも束の間、30分後ぐらいにはだんだん下がり始めて、1時間後にはまたお腹がすいた状態に。
持ち運びはしやすいので、外出先やオフィスで1時間だけ小腹を満たすにはちょうど良いと思う。
うまい棒(チャージ時間:9秒)
残業をしているときにオフィスにあるとオアシスのような気持ちにさせてくれるので、期待していた「うまい棒」だったが、朝の空腹に対しては空振りだった。食後から2時間後まで全くお腹は満たされず、ずっとゼロ。
スカスカしてるからか、あんまり食べた感じがせず、お腹にも残らない。かすみを食うってこういう感じだろうかと思った。
チクワ(チャージ時間:5秒)
食後すぐに6まで満たされるのはブラックサンダーと変わらないが、その状態が1時間後までキープされる。その後の下がり方もなだらかなので、1時間30分ぐらいまではあまり空腹を感じずに過ごすことができた。
食べた感想としても、チクワをそのまま食べるということが食べ方として普通にあるので、安心感があった。おいしい。
ということで、最高の「10秒チャージ、2時間キープ」の栄冠はチクワに輝いた。
最大の満腹度はチクワとブラックサンダーで変わらなかったが、その後のキープ力で差がついた形だ。
2時間キープ重視なら豆大福
こうして無事に優勝が決まったわけだが、チクワの満腹度は最大でも10のうち6だったし、キープも1時間程度。「2時間キープ」と呼ぶには少し物足りない。
もう少し時間はかかってもいいから、「2時間キープ」を重視したい。そんな方におすすめしたいのは豆大福だ。
スロースターターで、30分後の時点ではチクワやブラックサンダーの方が勝っているが、その後ジワジワお腹が満たされていき、1時間後ついに満腹に。
1時間30分を過ぎたあたりから少し下がり始めるが、それでも2時間後で8をキープしている。これは胸をはって「2時間キープ」と言っていいだろう。
今回試した12品の中で、唯一「2時間キープ」と言って良さそうなのが豆大福だった。
包みをはがすのにまごついて、食べるのには12秒かかってしまったが、総合的に見て一番「10秒チャージ、2時間キープ」に近いのは豆大福だった。ランキングトップの実力者が、本番で力を出しきれず表彰台をのがした感じだ。
タスクという目覚まし
朝起きられないけど朝ごはんは食べたいという気持ちから始まった今回の実験。優勝したチクワはパッと冷蔵庫から取って口に入れるだけで気楽なので、その後もよく食べている。
今回、12品試すためには、「今朝は時間なくて試せなかった」ということがあまり許されないスケジュールだったので、毎晩「明日ちゃんと起きなきゃなぁ」と思いながら寝ていた。そしてその結果、いつもより少し早めに起きられていた。
朝ちゃんと起きるには、自分に何かタスクを与えてプレッシャーをかけるのが効くということも分かった。