こんにちは! 編集部の古賀です。
まいにち無料の記事を配信しているデイリーポータルZ、その制作料の一部は有料の会「はげます会」の会費でまかなわせてもらっています。
「はげます会」には会員と関係者が集うFacebookグループ「はげましひろば」や、会員限定のコンテンツエリアがあります。
限定公開されたなかから一部を(ほんの一部ではありあますが)無料公開します。
ウェブマスター 林雄司:1984年のデートマニュアル
古本屋やメルカリで中途半端に古い地図を買っている。
今回は1984年に発売されたTOKYO 食べ・遊びデートブック(講談社)を読んでいて発見したことを紹介したい。
1.マナー講座でとにかく下ネタを禁止する
お店紹介のあいだにデートのマナーをまとめたコラムが挟まっている。そのコラムで繰り返し書かれていることが下ネタ禁止なのだ。
ティールームの恋愛講座・彼女の楽しませようと、明るいうちからの下ネタは失格!! p.42
恋愛学的食事マナー・食事前はともかく、食事中は会話のリードをキミが。食べたものを吹き出すようなギャグもダメ。p.50
彼女をシラケ捺せない会話・行動術 彼女を喜ばせようと下ネタもタブー。もっとよくないのは、自分で自分のギャグに酔って吹き出すの。これ、最低。p.63
宴会でのタブー集・皆がカンパイの音頭を終えるか終えないかのうちから、裸になってノリまくっている。これではヒンシュクを買うのはあたり前。p.178
昭和の若者はどれだけ下ネタを言っていたんだろう。バブル前夜、思った以上にあらくれた人と街が見えてくる。
2.カタカナの多さ
今となってはおじさん構文と呼ばれている文章だが、40年前だと若者向けの雑誌がこの文体なのだ。
二十歳頃にこの文章をマスターして、そのまま使っているのだと考えるととても愛おしい。僕がだである体を愛用しているのはこのころの影響に近いんじゃないかと思うと震えてくるノダ。
もう40年すると、くずし字のようなポジションになるに違いない。
・コマヤカな配慮もウレシイね。トワイライトになれば、お好みのカクテルをチョイス。ホンノリ楽しいヨ。彼女も喜ぶことウケアイね。
・飲んで食べて、まさにゼイタク、ゼイタクの天国気分なのであります。
・たこ焼きブランチってのもイイかもネ。
・彼女のご機嫌、上々になるに違いないのであります。
カタカナにする部分をよく観察すると、「ウレシイね」「楽しいヨ」などひらがなとカタカナが連続しないように工夫している。(ウレシイネ、たのしいよ、にはならない)
漢字になっている単語は、オススメ、ウレシイ、イッパイ。漢字のままの単語は、配慮、機嫌、天国気分。使い分けが分からない。この時期の雑誌をもっと買って研究したい。
カタカナが気になって引用したが、ソーセージが大人のデートという点も気になる。
だが、シャウエッセンの発売は1985年。この本が出た翌年である。シャウエッセン前夜、まだ人々はソーセージに慣れていなかったと思うと泣ける。
3.店のインテリアががらんとしている
この時代のインテリアの雰囲気がいまと違う。とにかくテーブルの上に物が少ない。花や照明がないのか、メニューがないのか、注文するタブレットがないからのか。いまのお店はもっと情報量が多い。
後ろにあるのはついたて?フラッシュが反射しているし、心霊写真っぽさがある。
この時代の写真は心霊写真で散々見ているので80年代のカラー写真を見ると自動的に心霊写真と脳が認識してしまう。
ためし読みはここまでです~! 会員の方はこちらからフルバージョンも覧いただけまーす!
編集部 安藤昌教:営業日報
10/XX
先週一人で行ったチャーハン部の記事を公開。
チャーハン部で忘年会をしようという話をしていて年末を感じた。まだ半袖なのだけど。
10/XX
毎日行くローソンに新商品が登場していた。
買ってみたら名前から想像できる味を100%再現していた。逆に言うと名前だけで味のすべてを説明していてすごい。親子丼とかお好み焼きとか、味のこといっさい名前で触れていないだろう。コンビニ商品のわかりやすさは人間の想像力を衰えさせてはいないだろうか。
代理店からの問い合わせが3件。ぜんぶ一気に返事をする。最近、コンビニの商品くらい企画内容のすべてがわかるようなタイトルをつけて提案するようにしている。世の中がどんどんわかりやすくなっていく。
10/XX
Amazonのセール日にあわせて地主くんの記事を公開。おかげで記事で紹介してくれているグレーのスウェットが今頃売り切れているかもしれない。
記事の中で地主くんが
>フリマアプリでは「リバースウィーブ」と検索するより、「リバースウェーブ」と検索した方がより「安ピョン」に出会える気がする。
と言っているのだが、これはかなり核心をついていると思う。わざと間違えて検索することで、その商品の価値を理解せずに捨て出品された商品を見つけることができるのだ。
僕もよく「レイカ(ライカのまちがい)」と打って検索している。その裏をかいてわざわざレイカと書いて出品された偽物をつかまされることすらあって世の中怖いのだけれど。
10/XX
マラソンレースが近いので、雨のやむのを待って嫌なポイント練習(強化ポイントを絞ったキツイ練習)を終える。
帰ってうどんを茹でた。
うどんはそのへんで買ってきた名もなきうどんだが、つゆが秋田の名品「味どうらくの郷」なのである。
美味い。寿司が美味いとかワインが美味いとかとは別の宇宙で美味い。どちらかというとチャーハンの存在する宇宙に近いと思う。居心地のいい、わかりやすい美味しさを共通言語に発展してきた宇宙である。
安藤さんの日記、会員のみなさんは全文をこちらでどうぞ!
以上、公開された一部をかいつまんでお送りしました! 限定コンテンツの全貌はぜひ「はげます会」へ入会のうえご覧ください。