特集 2025年11月6日

丸ごとスタイルでピーマンの肉詰めをもっと自由に

至高のピーマン肉詰め

ちょうどこの記事を書いている期間中、とあるお店で、地場産のピーマンがお手頃価格で売られているのを見つけ、買って帰りました。それがとんでもない大きさで。

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一般的なピーマン(左)と比べるとこんな感じ

このただものじゃないピーマンをどう料理しようと考えた時、よし、いいピーマンにはいい肉を詰め込んでやろう! という結論に至りました(完全に肉詰めモードなので、他の料理を作ろうという発想はない)。

そこでスーパーで買ってきたのが、100gあたり398円の、すき焼き用のお肉。

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茨城県産黒毛和牛切り落とし

今回はこれをもう、なんの下ごしらえもせず、そのままぎゅうぎゅう詰め込んでいってみます。

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変態創作料理

で、基本の作りかたで焼いていきます。

せっかくの特別な一品なので、なにか添えものが欲しいなと思い、冷蔵庫を探してみるも、あいにくちょうどいいものがなかったのですが、ひとつ思い出しました。先日、娘が小学校で育て、持って帰ってきたピーマンの鉢植えがベランダにあるんですが、そのわさわさと茂る葉っぱが食べられると知り、炒めて食べてみたらだいぶ美味しかったんですよね。

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11月に入っても相変わらずわさわさ

そこで数枚ちぎってきて洗い、同じフライパンで加熱。ピーマン料理に添えるのに、これほどぴったりなものはないかもしれません。

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ピーマンの実と葉を同時に炒める

葉っぱはさっと火を通したら取り出し、本体のほうは、途中でスライスにんにくを加え、さらに醤油を加えて煮絡め、完成!

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「巨大ピーマンの黒毛和牛詰め ピーマンの葉のソテー添え」

食べてみてものすごくびっくりしたんですが、あれ? なにか作りかた間違えたっけ? ってくらい、ひと口目が甘いんです。で、よくよく味わってみると、この肉厚なピーマン自体の甘みっぽいんですよね。それはもう、みりんか砂糖でも足したっけ? っていう、ちょっと信じられないレベル。その甘さと、和牛の豊かな風味と、香ばしいにんにく醤油味のハーモニー。ちょっと未知の体験でした。どっかのレストランでこの料理に出会ったら、素直に感動してしまうと思います。

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とんでもなくうまかった
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ピーマンおにぎりピクニック

ところでかつて当サイトに「自分で買ってきたくせに、なにひとつわからないプレートランチ」という記事を書いた際、生まれて初めて食べた料理に「Biber Dolma」があります。

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「Biber Dolma」

「ドルマ」とはトルコ語で「詰めもの」を意味し、このBiber Dolmaはずばり、ピーマンのごはん詰め。

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あれ?

奇しくもこれ、僕が今回の記事で作っている料理たちにそっくりじゃないですか。ドルマには「ロールキャベツの起源」という説もあるらしく、なんだか過去の自分の手の上で踊らされていたような気分(ただ忘れっぽいだけか)。

そこでひとつ、和風ドルマを作ってみましょう。ごはんをピーマンに詰めて、醤油をかけながら網焼きする、焼きおにぎり風なんか良さそうだな。

と、ごはんをピーマンに詰める段になって思いました。いやもっと冒険して、ただ生ピーマンにごはんを詰めただけの、ピーマンおにぎりはどうだろう?

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こういうこと

右が明太ふりかけを混ぜたごはんで、左が強めに塩を利かせたごはん(黒っぽかったりするのは雑穀です)。それを生ピーマンに詰めただけ。お米はひき肉よりも詰めづらそうだったので、上部をカットして入り口を広めにしてみました。

よし、この5分で完成したランチを持って、公園にピクニックに行こう!

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到着

どうでしょう? この、一見ビールの広告風の爽やかさながら、よく見るとぜんぜん意味がわからなくて不安になってくる写真の味わい。

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銀紙を開いてみると

海苔のようにしっとりするわけでもなく、作った時とまったく変わらないピーマンおにぎりが出現。

ではさっそく、いただきま〜す!

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がぶり

写真だとピーマンが嫌いな人の罰ゲームシーンにしか見えませんが、食べているのはちゃんとおにぎりです。

で、気になる味はというと、

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うん、不思議……

生なので当然ピーマンがばりばりで、今回食べたなかで群を抜いて青くさく苦い。そして、決してごはんと調和しているとも言えず、別々な感じでおにぎりの味がする。嫌いじゃないものふたつの味が口のなかで同時にあるだけなので、嫌ってことはまったくないんですが、必然性がゼロです。強いていてば、意外にも塩むすびのほうが、素朴かつそれぞれの素材の味がよく感じられて好きかも。

ただ、それよりも大きく問題なのが、人から見られた際に「屋外で生ピーマンを食べている変な人に見られないか?」と不安になる点。なので近くを人が通るたび、あわててアルミホイルで手元を隠す形になり、

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どう転んでも不審者に
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ピーマンでも詰めてみるか

さてラスト。最後は思いきった実験で、ピーマンのピーマン詰めを作ってみようと思います。なぜ? と聞かれても、おもしろそうだからとしか……。

まずはいつもどおりピーマン1個のヘタをくり抜き、それとは別にピーマン3個ぶんをフードプロセッサーへ。

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目指すはペースト状

粉々にしたピーマンからは、むせかえるような青い香りがしました。

で、そこに塩少々と、まとまりをよくするために、片栗粉も少々。

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これをよく混ぜます

そうしたらピーマンへ詰める。

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純度ほぼ100%

いつもどおりに焼きあげれば、完成!

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「ピーマンのピーマン詰め」

いいですね〜。すでに満足感あります。あのスカスカ野菜の代表格であるピーマンに、ぎっしりとピーマンが詰まっている。かつてこんなにもピーマン密度の高い料理があったでしょうか?

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カットするとこう

味のほうもすごくおもしろかったです。

まず、食感はピーマンの肉詰めなんですよ。じゅわっとした外側を噛み締めると、中身は柔らかい。しかしながら当然、味はずっとピーマン。

ただですね、塩気が少し足りなかったので醤油をかけて食べてみると、これがぜんぜんいける。素材はピーマンだけなのに、いちばん近い知っている料理がピーマンの肉詰めなので、なぜかピーマンの肉詰めを食べている気分になれる。

これ、ダイエット食にいいかも! と思ったけど、わざわざこんな面倒なことをしなくても、他にもっといいダイエット食はありますよね。完全に努力の方向を間違えてるというか。


丸ごとスタイル、おすすめです

以上、いつもどおりだんだん変な方向に脱線していってしまいましたが、ひとまず丸ごとスタイルのピーマン肉詰めは、簡単なのにちょっと手の込んだ料理に感じるし、アレンジの幅も広く、本当におすすめです!

あ、最後にもうひとつ。ピーマンはヘタやワタもぜんぜん美味しく食べられます。捨てずに肉詰めと同じフライパンにほうりこんで焼いてしまうのが手軽ですが、今回は調理の様子を写真撮影する必要もあったので、僕は基本、こう消費していました。

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よく洗ってマヨネーズかけてかじる

 

意外といけますよ。

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
いろんなメニューの出てくる力作です。特に至高のピーマン肉詰めでミンチでなく切り落とし肉を使ったのは革新的でやべーと思いました。 また単にメニュー数が多いだけでなく、ピーマン肉詰めを餃子と解釈してみたりロールキャベツと解釈してみたりと捉え方がいろいろ変わっていくところも「ピーマン肉詰めとは」という哲学にせまる面白さがあります。(石川)

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