ちょっと速すぎたかもしれないが、犬おおはしゃぎである。
そもそも動き回るヨーヨーで、というのが難しい一因だったと思う。他にも何か回るものを思いついたら、やってみたいと思う。
ゾートロープで犬の散歩と銘打っているが、本当は「プラキシノスコープ」でアニメーションを作ってみたかった(「プラキシノスコープ」で動画検索すると、魅力的な作品が数々見られる)。いきなり後ろ向き発言。
最近、戦隊モノ(シンケンジャー)の武器に採用されたそのスコープをおもちゃで体験して以来、気になっていたのだ。当サイトのライター、T・斎藤氏も、過去にその原理を織り込んだ記事を書いていらっしゃる(「スクロールさせると動く動画」)。
でも「ヨーヨー」にプラキシなんとかを織り込むのがどうにも難しいと感じた私は、その代わりにゾートロープを採用してみたのだった。ゾートロープが何なのかは、すぐ説明するので以下をどうぞ。
※2010年12月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
いつかはプラキシノ!との思いを秘めつつ、今回はゾートロープだ。
ゾートロープとは、ゾッとするロープではなく、ロート製薬の出している石鹸とかでもなく、こういうものだ。
筒を回すと、スリットを通して赤いボールがボンボン弾むのがわかる(このサンプルは、「Make:」ブログ内のリンクより拝借しました)。単に連続した絵を回すだけではダメで、その絵を1コマ1コマ隔てるスリットなり鏡なりを通して見ることで、アニメーションになる。なぜそう見えるのか、頭では分かる気もするが体ではいまひとつ飲み込めない。この未消化な部分が不安材料だ。
さて、私はヨーヨーといえば、単に上下の往復運動だけしかできない。「ブランコ」「大車輪」、その上「犬の散歩」もよくわからない(幼い頃、アレは単に地面を引きずるだけの技だと思っていた)。でも大技は無理としても、犬の散歩くらいはできると楽しいじゃないか。ヨーヨー渡されても手持ち無沙汰にならずに済む。ずっとツイーッとやってればいいのだ。犬も好きだ。
そこで、ゾートロープ。ヨーヨー=回転するもの=ゾートロープ、・・・というわけで今回の記事となる。この原理を応用すれば、とにかく「ヨーヨーで犬の散歩」ができるのではないか。
かと言って本物のヨーヨーだと、改造してゾートロープを設置するにはちょっと小さい。犬の散歩アニメを作るにはそれなりの大きさ・コマ数が必要なのではないだろうか。
そうなると、そこそこでかいヨーヨーを、つたないながらも自作するしかない。ヨーヨーは作ったことないが、張りのある、それでいて軽めの素材、でも軽すぎない素材がいいのでは、うーん…と、毎度の試行錯誤だ。
今回は「コマとコマの間にスリットが来る」方式にした。
ヨーヨーが「軸に糸を巻く」という形である以上、その糸の往復を妨げてはならない。本当は2枚の円盤の間にソーマトロープを挟んで、よりヨーヨーらしい形にしたかったが、いろいろ考えた末、片方の円盤の外側にこう付けるしかなかった。
この形状では、試しに上下させてみるのも不安でしょうがないが、さてどうだろう。
よ、よかった、回ってくれた!予想以上にヨーヨーだし、大きい分、ゆうゆうと回ってくれるのが頼もしい。
という安堵の一方、その倍の勢いで不安要素が襲ってきた。「スリットから、全然覗けんぞ!」
頭をなるべくヨーヨーから離さないようにする、という傍から見ればマヌケなルールをもってしても、スリットから散歩する犬が見えることはなかった。まー当たり前であろー。
テレビのバラエティで、タレントがバンジージャンプするとき付けられる定位置カメラ、あのマヌケなカメラがあればいいのか。
ああ、上下するヨーヨーの、少し上の部分、あそこから見下ろせば、犬は生きているのに!と、今回は別次元の人々にあとを託して終わりたい。
仕方がないので、普通に横置きにして回してみた映像もご覧ください。
ちょっと速すぎたかもしれないが、犬おおはしゃぎである。
そもそも動き回るヨーヨーで、というのが難しい一因だったと思う。他にも何か回るものを思いついたら、やってみたいと思う。
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