特集 2024年2月13日

吉野家スタミナ超特盛丼を食べても、登山をするからノンカロリー

やってきました、奥多摩駅、奥多摩湖

電車とバスを乗り継いで、やってきました奥多摩駅。

奥多摩駅9時発のバスに乗ります。いつもなら1本前、8時35分に乗ります。吉野家に寄ったので25分遅れになりました。

駅からバスに乗ること20分くらい。はい、シン・仮面ライダーのクモオーグと戦っている場所でお馴染み、小河内ダム(奥多摩湖)です。今日はここからノンカロリー登山をしていきます。(ノンカロリー登山?)

まずは堤体の上を歩いて対岸に渡ります。
ほらこの辺、クモオーグと仮面ライダーが戦っていたでしょう。
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だいたい20kmくらい歩く計画としました

全体行程はこんな感じで計画してみました。一般的な日帰り登山は10kmくらいなので、だいたい2倍くらい歩きます。なにせ2000kcalを消費しなければいけないので。

奥多摩湖→サス沢山→御前山→大ダワ→大岳山→御岳集落→日の出山→つるつる温泉(の近くのバス停)でゴールです。

御前山(標高1405m)、大岳山(1266m)、日の出山(902m)はそれぞれ別々に登られがちなので、三座を繋げる行程はちょっと長いかも知れません(と言っても、界隈の常識からすると長すぎるわけでもない程度です)。

計画立案はヤマレコという登山Webサービスのヤマプラという機能で行い、計画は登山のコンパスというサービスに提出しました。

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では登っていきます

奥多摩湖からサス沢山へ登るルートは最初からなかなかの登りとなっています。標高530mの奥多摩湖から940mのサス沢山まで2kmの歩行距離で標高を上げていきます。約20%の勾配ですね。

最初は落ち葉が積もった階段。階段は歩きやすいけど、それ故にペースが上がってしまって疲れる。努めてゆっくり登る。

尾根が狭い部分もあり、両脇へ落ちたらまぁまぁマズイので注意しながら登りました。

こういう、なんてことない場所で人は死ぬ。

しんどい斜面を撮っても、写真だとイマイチその傾斜とかキツさが伝わらない理不尽がこの世に存在します。登山あるあるです。 

ん?崖?って思いながら登った。(道です)
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ずっと急登がエグい

えっちらおっちら登って、1月下旬だっっつーのに半袖。汗をかきながら展望台まで来ました。

良い眺め!登山の楽しみの一つですね。

 奥多摩湖の向こうに奥多摩の山々が一望できます。ふむ、見えてる山はだいたい全部登ったかな(本当)。

この辺の山がとにかく好きでして、よく登りに来るのです。

さて、どのくらいカロリーを使ったのか、自作のアプリが自動で計算してくれるので見てみましょう。…こんだけ登って485kcalか。まだまだ登山を続けなければいけません。 

体重と荷物の重さを設定すると、距離や登った標高などから消費カロリーを計算します。

奥多摩の中でもこのルートは急斜面が多く、登るのも下るのも難儀します。ああ、どうしてこのコースにしたんだろう(キツイのを忘れてて甘く見てた)。

写真でも伝わりますか、この斜度。

登ってから振り向くと、は?こんなに急だった?というくらいの真っ逆さま具合。デザイアか。 

このルート、登りはともかく下りがけっこう危ないんですよね。

こういう山を登るコツは、焦らずゆっくり登ることで、ゆっくり登っても大丈夫なように余裕がある計画を作ることです。一般的には20kmも歩くような計画を作ってはいけません。 

上を見たら巨大な鳥の巣みたいなものがありました。熊棚ですかね?熊が木に登って実を食べながら枝を尻の下に敷いていくと出来るものだそうです。たぶん。山では熊に遭わないように鈴や笛で音を出しながら歩きます。
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奥多摩は実はけっこう遭難が多いのです

奥多摩の山は標高が低いから甘く見られがちです。が、実はわりと急峻で、見通しが悪いことから道迷いも多く、毎年多くの人が遭難して死んでいます。なので色々な設置物があります。 

道迷い防止用のロープが張られていました。たぶん、間違ってこの先に進んで遭難した人がいます。遭難者が増えると設置物も増えます。東京の山は遭難が多いのです…。
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御前山に着いて、ようやく4分の1

そうこうしてるうちに御前山に着きました。ふー、これで大登りは終わり。あとは細かいアップダウンがありつつの下り基調になります。

御前山。遠くからでも目立つ端正な山容から、僕は勝手に奥多摩の姫と呼んでいる。(ちなみに奥多摩の女王は川苔山、王は雲取山です)

で、どれくらい進んだのかというと、これくらいです。まだまだですね。ビックリしましたね。もう11時半なのに。 

4分の1くらい?

消費カロリーはようやく1200kcalくらいになりました。これで朝に食べた分はノンカロリーになったかな。残りを食べるのは2000kcalを超えてからにしたいので、引き続き歩いていきます。

2時間でようやく1200kcal。

そしてこの日はよく晴れて、冬なので空気も澄みきり雲取山や鷹ノ巣山など、奥多摩を代表する山頂がよく見えました。 

ここから見える山もだいたい登りましたが、何度登っても良いので繰り返し登っていきます。

下って登って最後は岩場

御前山から大ダワまでは概ね下り。標高差で400mくらい下ります。東京の山でいうと、高尾山の山頂から高尾山口の駅に下るのと同じくらいの標高差です。

近年、崩壊気味の登山道整備が進んでおり、こういう階段などが設置されています。

道は比較的なだらかで歩きやすく、よく整備されているので歩きやすい道が続きます。とても気持ちが良いコースです。

歩きやすーい。

と思ったら「この先足下注意」の看板が。

ほう、注意と。

土がガッツリえぐれていました。よそ見してたら踏み抜いて谷底に落ちてしまうでしょう。侮れません。

かなりの高度感で、これ以上は前に行けない。

細かいアップダウンもあったりして、400m以上の下りとちょっとした登りがありつつ大ダワまで来ました。「ダワ」は「タワ」で、この辺の言葉でコル(鞍部)を意味します。ピークとピークの間の低くなっている部分を意味する言葉です。峠と重なっていることも多い。

大ダワにはトイレがあり、林道で下界まで舗装路が繋がっています。

地図で示すとこの辺り。3分の1くらいでしょうか?あるいは5分の3くらい? 

驚くほどまだまだで驚いた。時刻は12時50分。

ここから次の大岳山までは登り基調。標高差260mくらいを登っていきます。こちらも割と歩きやすいのでガンガン行きましょう。

歩くぜ歩くぜ、オレは歩くぜ。

と思ったら、急に岩が出てきました。大岳山は岩っぽい山で、特に山頂周辺はちょっとした岩場を登る必要があります。(なので楽しい) 

高さ2mくらいの岩場。ロープなど使わず岩を掴んで登っていく。

これくらいの岩が出てきたほうが、ただ歩くだけの登山より楽しいと思いますが、滑落のリスクがあるので注意は必要です。ウッカリ岩を落とせば下にいる人に怪我をさせる可能性もあります。こう書いてみると、登山ってリスクだらけですね!

危ないけど、だから楽しい、それが登山。

そして大岳山。いやー、着いた着いた。

山頂では外国の人が寝てました。時刻は14時。すぐに下山したほうがいい時間です。

地図だとこの辺。半分くらいですね。 

え、まだ半分なの。なんで?

消費カロリーはついに2000kcalを超えました。スタミナ超特盛丼がノンカロリーになることが確定したので、残りを食べてやりましょう。

ノンカロリー確定。

⏩ コッヘルで温め食べます

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