西日暮里駅にもあった
谷根千のエリア外なのですが、西日暮里の山手線のホームにも振って飲むゼリーがありました。
たくさん歩いた帰りの電車で見つけて大喜びで買った。散歩を満喫してお土産ももらってその日はアホみたいに寝た。
自販機でたまに見かける振って飲めるゼリー、あれが好きだ。ちゃんと探したらどれくらいあるのかと思い、雰囲気のある散歩のスポット、谷根千で探してみた。
12本、8スポット、5種類の振って飲めるゼリーが見つかった。一筆書きになるようにつないだら全長3kmのとてもいい散歩コースができた。
自動販売機でゼリーが売っていて「おっ」と思うことがある。
興味本位で買ってみたら「今ちょっと変わったものを飲みたい」という欲求がダイレクトに満たされてとてもよかった。
それからというもの、何ヶ月に一度かは「振って飲むゼリーが飲みたい、振って飲むゼリーしか飲みたくない」という気持ちになり、ゼリーを売る自販機を求めて街をさまよった。
大好きでもう毎日のように飲みたいとは全然思わないんだけど、たまに何かのきっかけですごく飲みたくなるのだ。
律儀にこの回数振ってゼリーが崩れないと、飲み口から吸うしかなくなるので大変。気持ち強めに、そして多めに振った方がいい。
こういう「自販機でたまに見るなあ」という飲み物、探したらどれくらい集まるのだろうか。ゴールデンウィークで天気も良かったので、谷根千(※)を歩いて振って飲むゼリーを探すことにした。『谷根千 振って飲むゼリーマップ』である。
※谷根千:東京の谷中、根津、千駄木エリアの通称。散歩のスポットとされています。
谷根千を5時間歩いて、振って飲むゼリーを探した。できたマップがこちらである。
振って飲むゼリー12本、スポットの数は8ヶ所。
いいお散歩マップになった。千駄木駅周辺に多い。見た感じ大きい道路にありがちなのかなと思ったが、根津駅から鶯谷に向かう大きな道路には1本もなかった。不思議だ。
このスポットを巡る散歩コースも考えた。マップの中にある青いラインである。
お寺でも神社でもない。レトロな喫茶店でも雑貨屋でもない。振って飲むゼリーだ。振って飲むゼリーを振ったり飲んだりする散歩。
やっている自分を想像してみると悩みや不安が何もなさそうで良い。その日から何もかもうまくいきそうである。それかうまくいかなくても気がつかないか。
しかもこのコース、長さが3kmほどで散歩にちょうどいい。場所が谷根千なので雰囲気もいい。実際に使えるお散歩マップなのだ。それでは振って飲むゼリーの味とマップを作る様子(散歩の様子)をレポートします。
山手線の日暮里駅で降りて谷根千と呼ばれるエリアになんとなく向かう。
駅には谷根千を満喫するためのマップがあったが、今回はそういうものは使わずにストイックに振って飲むゼリーを探す。剣術を極めると手ぶらになるだろう。そういうことだ。
霊園が近いからかすごく静かで鳥の声が聞こえる。遠くで子供たちがスポーツをやっているであろう声が聞こえた。小学校が近いのかもしれない。空気もきれいなような気がする。
ダイドーは振って飲むゼリーの商品をたくさん出している。ダイドーの自販機があったらゼリーがあると思っていい。
2種類あった。幸先がいい。
ゼリーで、炭酸で、ナタデココが入ってる。「なんか変なもの飲みたい」と思っている時にぴったりの飲み物である。本当にその欲求がきれいに満たされた。
「なんか変なもの飲みたい。それ以外のことはどうでもいい。」っていう気分の時あるだろう。残業してやった作業がやらなくてもいい仕事だったとあとで分かったり、告白してないのに振られたり、なんかそういう時だ。
そうなったら絶対にこれを飲んだ方がいい。
ゼリーで炭酸でナタデココだ。腹にたまる要素ばかりで構成された飲み物である。夜食の代わりにも良さそうだ。とにかく満足感がすごい。「なんか変なもの飲んでやったぞ」という満足感。
グレープもすごく期待通りの味がしておいしかった。どちらも炭酸が強めで爽快だった。
ゼリーを両手に次のゼリーを探して歩く。
谷根千エリアを出なければどこを歩いてもいい。特にルートなどは考えずに歩きたい方へ歩く。
甘くて優しいコーヒーゼリーだった。トロトロした食感のゼリーでおいしい。
あとすごく助かったのが、フタができるタイプだったことである。振って崩すゼリーの飲料は振り方で食感が変わるという特徴があるが、でかいゼリーを飲みたいと思って軽めに振ると、そもそも飲み口から出てこず飲めなくなってしまうというリスクがあった。
飲めないのは怖いので僕は今まで強めに振っていたのだが、フタができれば振り直せる!
フタができる振って飲むゼリーには強気でいっていい。とりあえず振らずに開けたっていい。今回の学びである。
なんの案内も見ずに「つつじ祭りだ」と認識できた。つつじがたくさん咲いていてそれを見るための行列があったので、それはつまり「つつじ祭り」だろうと思ったのだ。
振って飲むゼリーばかり摂取していたので、それと対極にあるものを食べたかったのだろう。肉を噛んでいると無闇に元気が出た。このまま海を見に行ってもいい。
「プリンもあるのか!」と自販機の両肩を持ってガクガク揺すりそうになった。嬉しい。
こちらは他のゼリーと比べるとかなり飲み物に近い食感だった。プリンシェイクだ。シェイクの中にプルっとした食感のプリンがアクセントとしてある、という感じ。果肉の入ったジュースに近いかもしれない。甘くておいしかった。
このまま何分かじっと見て、近くのコンビニでトイレを借りてまた戻ってきて買った。
店番をしていたおばちゃんも売れたことに少し驚いていた。買うのだ。今後積極的にかぶりはしないだろうが、この帽子との出会いに対しては何か行動を起こしたかった。そういう動機の買い物もある。誰かの情熱は必ず誰かを動かすのだ。
家に帰ってから「モンテローザ 帽子」で検索したら、同じものを「モンテローザキャップ」という名前でメルカリに出品している方がいた。名前が分かるとなんだか安心した。
最後、5種目のふって飲むゼリーだ。
写真が屋内なのは、お腹がいっぱいで撮影の日に飲みきれなかったからである。
これが群を抜いてトロトロしたゼリーでおいしかった。振った時に崩れやすい、そして飲みやすい、振って飲むゼリーでしか味わえないトロッとした食感だった。この商品固有の食感である。こういうところがあるから定期的に飲みたくなるんだろうなと思った。
あと、ペットボトルなのでフタを閉めて何回でも振れるので便利。
以上が今回谷根千で見つけた振って飲むゼリー、5種類である。これが少なくとも全部で12本、エリア内に存在している。
もう一度マップを載せておきます。
振って飲むゼリーの味と谷根千の良さ、伝わっただろうか。谷根千をきちんと楽しみたい場合は谷中銀座や谷中霊園に行くといいらしい。振って飲むゼリーはないけど。
谷根千のエリア外なのですが、西日暮里の山手線のホームにも振って飲むゼリーがありました。
たくさん歩いた帰りの電車で見つけて大喜びで買った。散歩を満喫してお土産ももらってその日はアホみたいに寝た。
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