広告企画 2019年1月28日

白いハンバーグに白いオムライス!ホワイト企業の社食を作る

これがホワイト企業の社食だ!

ラクスという会社から社食を考えてほしい、という依頼を受けた。

しかも会社にちなんだ社食がいいという。聞くとラクスはホワイト企業であることをもっとみんなに知ってもらいたいのだとか。

ならば社食も白一色で作るしかないだろう。

作りました。

1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。(動画インタビュー)

前の記事:パリの地下が骨だらけだった

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

ホワイト企業だから社食も白く

ラクスという会社から社食を考えてほしいという依頼を受けた。

聞くとこの会社、ホワイト企業であることが売りなので、それにちなんだ社食がいいのだとか。

ラクスは企業の社内システムをクラウドで提供している会社で、「楽楽精算」という交通費・経費精算のシステムなんかが有名である。それにちなんで「一分でできる楽楽弁当!」なんてどうかなと思っていたのだけれど、「ホワイト企業」を推すのであれば、やはり真っ白の社食を作るしかないだろう。

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というわけで集まってもらったラクスのみなさん。ホワイト企業だからってわけではないと思うけれど、みんな色白である(後ろにいるのはライターの松本さん)。

僕一人では塩おにぎりとかになりそうだったので、料理の得意なライター松本さんに事情を話して協力してもらうことにした。持つべきものは専門家である。いま当たり前のこと言ったぞ。

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いつもありがとうございます。

松本さんはフリーランスのアプリ作家なのでホワイト企業に勤めているわけではないのだけれど、企画趣旨を説明すると「前に会社員経験もあるので言わんとしてることはだいたいわかる」とのことだった。

ほんとかよ、と思ったが、相談してから数日後に「試作してみました」という松本さんから送られてきた写真を見てひっくり返った。

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白い。

これは白い。そしてただ白いだけではなく、おいしそうなのだ。さすがである。

当日は松本さんの指定した食材に加え、編集部から僕と古賀さんとでそれぞれ一品ずつ持ち寄ることにした。

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用意した食材。この時点ではそんなに白い感じはしないです。
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しいていえばシメジが白いか。
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玉子は白いけど殻だし。

ホワイト企業とは

ところでホワイト企業ってなんだろう。

ラクスの広報早川さんによると、ラクスの考える「ホワイト企業」というのは

① 残業が少ない
② 有給や産休・育休がちゃんと使える
③ 社員を育てようとしている
④ 理不尽な事を言われない
⑤ 社員の意見を環境改善に反映している

これらを実践している会社なのだとか。

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ラクス早川さん。
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白い社食を作れというリクエストは③理不尽な事を言われない、にひっかからないのだろうか。

僕は以前働いていた会社で、席で鳥を飼っていいか総務部に聞いたことがある。ダメだと言われた。ならば魚はどうか、と食い下がったが生きものは全般ダメですと言われたのだ。あれは⑤社員の意見を環境改善に反映している、に抵触しているのでブラック企業だったのかもしれない。もしくは単に僕一人がブラック社員だったのか。

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松本さんにアドバイスをもらいながらみんなで作ります。

とにかく、こういう企業理念みたいなものは仕事以外の部分、たとえば今回みたいな企画への参加姿勢にも表れてくると思うのだ。そのあたりにも注目しながら調理を進めていきたい。

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つい自分でやっちゃうのは③社員を育てようとしている、にひっかかるのでブラックですよ、松本さん。

上の写真でささみの筋を切っているラクス対馬さんは人事部門の採用担当とのこと。仕事にやりがいはあるかと聞いたところ

「新卒、中途とわず毎年たくさんの方に入社していただいているので、その一人一人がラクスを支えるメンバーになってくれているんだ、と実感できるところがやりがいですね。」

と面接の模範解答みたいな答えが返ってきた。机の中に社長が隠れて操っているのではないかと思うくらいの完璧な答えである。

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話を聞きながらも次々と用意される白い食材たち。

ちなみに今回の社食のメニューは以下のとおり

ホワイトソース煮込みハンバーグ
白ナポリタン
白オムライスと白まつたけご飯
ホワイトポテトサラダ
白桃とモッツアレラのサラダ
ホワイトデザート

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松本さんの調理ひとつひとつに感心の声があがっていました。

作りながらレシピも載せていくのでみなさんも食卓を白くしたい時には作ってみてください。

白いレシピは次のページから。
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君たちは天国に暮らしているのか

ハンバーグを作るため、軽快にささみを叩くのは営業部伊藤さん。学生の頃ドラムを叩いていた経験が生かせてよかった、と。そんなことあるか。今は社内のスポーツサークルに入っているのだとか。

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軽快なリズムでささみをミンチにするホワイト企業営業部伊藤さん。

伊藤さんいわく「社内サークルはひとり3つまで入ることができて、半期ごとに部費が出ます」と。本当か。高い楽器とかを強引に買わされて給料から天引きされるのが社内サークルではないのか。

僕は特に今の職場に不満があるわけでもないのだけれど、こういう話を聞くと単純にいいなとは思う。探せば楽しい職場ってたくさんあるので、「仕事なんだからつらくて当たり前」みたいな発想で、がまんしたり体を壊したりするのは今の時代に合っていないのだろう。

今回の会話の中で僕が一番「ほんとかよ!」と思ったのは伊藤さんのこの話だ。

「目標に対して、自分なりに目的意識を持って立てた計画は尊重してもらえます。やってみな、と。それで目標が達成できなかったとしても責められたりはしませんね。」

よく考えて立てた計画がたとえ結果的に失敗だったとしても、それはそれで貴重な体験、という社風なんだそうな。この会社でならば僕も鳥が飼えたかもしれない。

そんなホワイトな話を聞きながらも、食材が次々と白く染まっていく。

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鶏のささみで作ったハンバーグです。

鶏ささみのハンバーグは、ここからがすごかった。

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火を通すと白くなるのだ。なるほどー。

鶏のささみなので焼くと白くなるのだ。これぞホワイトハンバーグである。さらに焦がさないよう、みじん切りにした白しめじを入れて作ったホワイトソースで煮込む。

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ホワイトソースで煮込んでより白く!
■ホワイトハンバーグ
ささみ 150gは筋を取って包丁で叩く。
玉ねぎ 10gをみじん切りに。レンジでよく火を通す。
パン粉 15g
オリーブオイル 3g
コンソメ 3g

これらを混ぜて丸めて超弱火で表面を焼き、ホワイトソースで煮込む。
※温かいうちに食べる場合は牛脂を混ぜ込むとボリュームが出ます。
■ホワイトソース
ホワイトシチューの素 1袋29g
白ワイン 50mlはフライパンで熱してアルコールを飛ばす。
牛乳 150ml
白しめじ 1/4株 →ワインと牛乳を少々加えてミキサーにかけておく。

以上の材料を、ホワイトシチューの素がダマにならないように混ぜながら弱火で加熱。
その中にハンバーグを入れて弱火で15分ほど煮込む。

■付け合せ
白しめじ 好きなだけ。

塩少々と白ワインで焦がさないようにフライパンで蒸し焼きにする。

 ライター松本さんはフリーランスなので好きなだけ働けるし、好きなだけ休むことだってできる。かわいいネコも飼っているし、その気になれば一日中家からでないことだってあるらしい。それでいてしっかり収入も得ているわけで、言ってしまえばホワイト仕事の成功例だろう。

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でもみんなが休んでるときも働いちゃうのがフリーランスの性である。

さっきの営業部伊藤さんの話だけど、社員の自主性を尊重する、というのはわかった。でもそれって新人さんとかには逆にハードルが高くてプレッシャーにならないのだろうか。

「いきなり放置されるわけではないんです。チームのサポートも手厚いので、不安よりもやってみよう!という気持ちになると思います」と早川さんはいう。

これには松本さんも「おれもホワイト企業で働きたくなった」と人生の舵を切ろうとしていた。

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ラクスはエンジニア募集中らしいのでいいと思いますよ。

ナポリタンも白く

ハンバーグに続いては白ナポリタン。ナポリタンなのに白いとはどういうことなのか。

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これがまさかの「白ナポリタン」。食べるとちゃんとケチャップの味がします。

白ナポリタンに使ったのは松本さんが24時間かけて抽出した透明ケチャップである。色とか味はそれほど強くないんだけど、それでもなんとなくナポリタンだとわかる。

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一度凍らせて分離させたトマトペーストをろ過して作ります。
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これが抽出された透明ケチャップ。
■透明ケチャップ
トマト半分
ケチャップ大さじ5
水200ml

ミキサーでペーストにする(A)
深皿に入れて凍らせる
凍ったら常温で溶かす→水分が分離する
溶けたAをコーヒーのドリッパーにフィルターをセットして濾す
24時間くらいで大体水分が落ちる
湯煎で煮詰めて半分くらいの量にする

さらっと書いたが、すごい手間のかかりようである。 

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透明なのに味と香りはケチャップという不思議な液体でした。
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時を同じくして白いポテサラも完成。
■ホワイトポテトサラダ
男爵じゃがいも 1個
玉ねぎ5g→みじん切りをレンチン
白菜の白いとこ10gくらいを粗くみじん切り
味付けはマヨネーズで濃い目に
ゆで卵1個の白身だけを混ぜる
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黄身は今回は使わないのでつまみ食い。楽し気。
ホワイトな働き方ができる営業職を募集しています。
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白といえば綿あめ

ほかのどこよりホワイトサイトであると自負するわれらがデイリーポータルZを代表して、編集部からも安藤と古賀が「ホワイト」をテーマに食材を持ち寄っている。

古賀さんといえば元祖ホワイト弁当の考案者でもある。

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白いイチゴと
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「白といえばこれでしょう」という古賀さん。なにそれ。
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「白といえば綿あめでしょうよ!」

ラクスが提供しているサービスはクラウドで動く。クラウド=雲、ということで綿あめで表現するというのだ。大丈夫か、考えすぎではないのか。

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たしかに理屈は合ってる気がするけど、社食ですよ古賀さん。

ちなみに白いイチゴは早起きしてまで遠くのスーパーまで探しに行ったし、古賀さんも直前まで綿あめマシーンを手配していた。

これが上司からの命令だったりするとブラックだが、好きでやっているから仕方がない。ホワイト、ブラックなんていうのはもしかしたら本人の気の持ちようなのかもしれないですね。

なんて思ってる人はきっとホワイト企業に勤めている人なので、安心してそのまま仕事を続けていいと思いますよ。

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隣では会社のお昼に間に合わせようと、ラクス社員と松本さんが手際よくホワイト弁当を作っていた。
■白桃とモッツァレラのサラダ
モッツアレラチーズ1個を手で一口大(3cmくらい)にちぎる。
白桃も同じくらいの大きさに切る。
レモンの皮の表面を薄く削り、削った分は避けておいて白い皮の部分をおろして混ぜる。
白ワインビネガーと塩少々、白胡椒少々で味付け。
オリーブオイルも少々。

 今回の企画はラクス広報の早川さんの友だちで集まってもらったので女性だけになってしまったが、ラクス自体では男女比2:1くらいの割合なのだとか。もちろん男性社員も料理はするし、女性社員だって山登りとかに出かける。

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広報早川さんは山好きなので同じ山好きのライター松本さんと話が合っていました。
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次々と白いメニューが社食弁当に盛り付けられていく。
■白オムライス
ご飯を炒めて透明ケチャップと塩で味付け。
白身だけの卵焼きを乗せる。
■白まつたけご飯
松茸のお吸い物の粉部分だけを大さじ2くらいのお湯で溶く。
ご飯に色が付きすぎない程度の量で混ぜる。

 ところで今回は広告記事である。話を聞けば、そりゃあ「うちはホワイト企業です」と言うだろう。

でも僕が今回の撮影で本当にラクス社員のホワイト企業らしさを見たのがこのシーンである。

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完成した料理を詰めているあいだ
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事業管理部岡本さんは一人テキパキと片付けをしてくれていた。

えらい。岡本さんは旅行系の会社からラクスに転職してきてまだ1年弱らしい。そしてはっきりいって若い。それなのにできることを自分で見つけて、人に聞かずに動いてしまえるのはすごい。

こういう能力って、やる気を持って働ける環境じゃないと身につかないと思うのだ。やる気がないとサボることばかり考えるので。

ということで、ラクスのみなさんのはたらきっぷりに目を細めているうちに、ホワイト社食弁当が完成していた。

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できました!
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ホワイト弁当!
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寄っても白い!
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どう撮っても白い!
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もうほんと白い!

さすがホワイト企業のホワイト社食である。どう撮っても白い。

ふつう食べ物は、少し赤や黄色を強めて撮ると美味しそうに見えたりするものだが、そういう小技が通用しないのがこのホワイト社食弁当である。だってどう撮っても白いから。

ただ、試食したところ味は確かである。お昼にも間に合いそうなので、これをラクスへ持って行って社食としてみんなに食べてもらおう。

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これから会社に戻りまーす!
ホワイト社食にホワイト社員はどう反応するのか。
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会社の空気にのまれそうになる

ラクス本社に到着した。

ワイワイいいながら楽しく料理をしていたままのテンションで来てしまったため、ドアを開けた瞬間、仕事中のみなさんの静かな熱気に押されてドアを閉めそうになった。

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ここがラクス。さすがホワイト企業というだけあって、壁も廊下も白い。
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働きがいのある会社」にも選出されているらしいです。

しかしせっかくみんなで作ってきた社食である。胸を張ってお届けしたい。行きましょう!

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勇気をもってみんなの待つフリースペースへ弁当を届ける広報早川さん。

社内に帰ってきたからか、一緒に弁当を作ってきたメンバーたちも緊張気味である。ここで怖い上司が現れて「おまえらどこ行ってたんだ!全員クビだ!」みたいなブラックな発言をしてくれると記事のオチとしては最高なのだけれど。

作ってきた社食を食べてもらうため、社長はじめ数人に声をかけて集まってもらった。

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ポテサラを作った営業部伊藤さんが緊張気味に社食を運ぶ。

あれがなくなっている

伊藤さん、ちょっと待って、その弁当なにか足りなくないですか。

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あれ?

色彩が、とかではない。確認のためキッチンを出る前に撮った写真をもう一度見てみよう。

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クラウド!クラウドがなくなっているのだ。

古賀さん肝いりのクラウド綿あめがなくなっているではないか。どうやら移動の間に溶けてしまったようだ。

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というわけで急きょラクス社内で綿菓子を作ることに。社内に甘い匂いを漂わせてしまってすみません。

作り直したクラウド綿あめを載せ、それではあらためてみなさん、社食をどうぞ!

ホワイト社食、試食

まったく事情をしらない6名に僕たちが作ってきたホワイト社食弁当を食べてもらった。

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「え!なにこれ、白!」

どうですか?

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「美味しい?ような気がするけど、どうなんだろう」と中村社長(右から2番目)。

今まで見たことがない白一色の弁当に戸惑いを隠せないラクス社員。まあそりゃあそうですよね。

味はどうでしょう。

「どれも不味くはないです。というか美味しいんだけど、なにしろ色がないから何でできているのかわからなくて……。」

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ですよねー。

僕たちは作るところから見ているので白の中にも元の色が見えているのだけれど、初めて見た人にとっては何もかもが白い弁当である。それを嬉しそうに薦められ、しかも食べてみるとなんとなく美味い。混乱して当然である。

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それでも中村社長はじめ、みなさん笑って完食してくれました。

現場で出ていた感想は以下

全体にいい匂いがする(たぶん溶けた綿あめの匂いです)
全体にほんのり甘い(たぶん溶けた綿あめの味です)
温かいともっと美味しそうだなー
これ、いったいどうやって白く…

キッチンで試食してきた僕たちの感想とまったく違ったのが面白かった。凝りすぎて調理法が想像ができない料理は、安心して味わうことができないのだ。なるほど。

それでもみんな「よくわかんないけど美味しかった!」「ありがとう、ごくろうさま」と戸惑いながらもねぎらってくれたのが印象的でした。

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ごちそうさまでした!

動画でもどうぞ。

 


ホワイト社食、美味しかったです

ホワイト企業のために開発したホワイト社食。レシピは公開しておきますので、うちの会社こそホワイト企業!という会社はぜひ社食にとりいれてください。その時は綿あめははんぺんとか大根とか、溶けないものに替えてもらうといいかと思います。

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残った食材はラクスのみなさんが小分けしてくれていました。単に気が利く社員が多いだけなのかもしれない。

 

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