ショート記事 2024年12月16日

ボロ市のくす玉が割れる瞬間をとうとう見た

ボロ市に行くたび、割れた状態のくす玉がぶら下がっているのを目にする。
午後にのっそり行くからもう割れているのだが、割れる瞬間も一度は見てみたいものである。

よし!今年は見よう!割れる瞬間を!

1971年東京生まれ。イラストレーター。ドクロ服、ドクロ雑貨集めに情熱を燃やしすぎている。ほかにはワニ、ウツボ、ハダカデバネズミなど毛の生えていない動物も好む。著書に「しろねこくん」、「ココロミくん」、「ひとみしり道」、「ばかスイーツ」などがある。(動画インタビュー)

前の記事:幕の内弁当をプリンアラモードみたいに盛り付けたらお子様ランチになった


いつも割れている

ここ数年、年末か年始にボロ市に行くようになった。
要は蚤の市とか骨董市なのだが、中には「あ、これ売るの!?」みたいなものも混ざっていて興奮する。

そして、そのボロ市で毎回目にするのが前述したくす玉だ。割れた状態の。
今年も割れとるな〜〜と思っていつも写真を撮っている。
 

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2022年12月。割れとるな〜。
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2023年1月。今回も真っ二つだ〜。
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2023年12月。いい割れっぷりだな〜。

このように、いつも割れているのだ。

しかし、今年は違う。
12月15日8時40分、私はボロ市の中心地、代官屋敷前にいた。

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割れてない!

いつもあんなに真っ二つのくす玉が、玉なのだ。
くす玉、おまえにも球体の時期があったんだな!とうれしくなってしまう。数分後には割れるんだけど。

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中身がちょっと出ているのもご愛敬。

とうとう割れる

時刻が9時(開始時間)に近くなり、そろそろだろうかとカメラを構えて待つ。花火の音が響き、「ただいまの花火の打ち上げを合図に、ボロ市を開催します」というアナウンスが入る。

いよいよくす玉が!と慌てて動画を回すが、

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シーン。

くす玉のひもを引く人がまだいなかった。

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いつもあんなに割れてるのに、待ってると割れないものな〜んだ?

10分ほど待っていると、くす玉の下に踏み台などが置かれて現場にちょっと緊迫感が出てきた。

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見物客も増えてきた。

「ただいまより、代官屋敷黒門前で、くす玉開きを行います」というアナウンスがあり、くす玉が割れる瞬間がやってきた。
あと、くす玉を割るのって海開きみたいに言うんだな。

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くす玉を割るのは、世田谷ボロ市保存会会長、代官屋敷17代目世田谷信用金庫理事長、東京都教育委員会教育長、世田谷区区長、世田谷警察署署長。

アナウンスの人の合図でくす玉が割れる。アナウンスの人が全てを司ってるな。

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「1、2、3!」ぱかー。
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見慣れた垂れ幕とひらひらしたやつが出てきた。
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一瞬で見慣れた光景になった。

くす玉が割れると強制的に、今年も開催されてよかったな!という気分にさせられてしまうのがおもしろい。

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ボロ市では絶妙なメンコと(ウルトラマンレオっぽい人が街を破壊しているのが特にいい)、
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かっこいいサングラスを買いました。
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50円。

(おしまい)

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