特集 2019年9月22日

ハロウィンってなんですか?(デジタルリマスター版)

2019.9.22 はじめに

デイリーポータルZの地味ハロウィンは2014年にはじめて今年で6年目です。その4年前、ハロウィンがよくわからずに、海外で経験した人にインタビューした記事を載せていました。

よっぽどハロウィンをやりたかったんだろう。9年前のおれよ。

そんな9年前の記事を今の記事フォーマットで再掲します。ではここから9年前の自分にバトンタッチします!

---ここから2010.10.19---

最近はハロウィンのお菓子を近所のスーパーでも見かけるようになった。

だけどハロウィンがいまいちわからないのだ。

カボチャをくりぬいてランタンを作ったり、子どもがお菓子をもらい歩くイベントであることは知識として知っている。テレビで見た。

だが、経験したことがないのでそれがどれぐらいのイベントなのか実感が湧かない。七夕なのか元旦なのか。

経験者に聞いてみた。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

前の記事:ボードゲーム専門店だなんて、どうしたんですか

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ハロウィンはローカルな祭りらしい

今回はまずホームページ上でのアンケートで聞いてみて、何名かの方に電話でさらに質問させてもらった。いずれも海外(ほとんどがアメリカ)で生活したことがあり、ハロウィンを経験したかたである。

まずハロウィンは祭日ではないので学校と会社は休みにならない。よって元旦という線は消えた。

日本のイベントに例えるならという質問に対しては主に以下のような回答であった。

文化祭 、地蔵盆 、七夕、お盆、地元の夏祭り、遠足
花見、なまはげ、ひな祭り、お月見、ゴールデンウイーク、年末年始

なんだか思ったよりもローカルなイベントが並んでいる。地蔵盆とは当サイトでも以前とりあげたイベントである。「地蔵盆と百万遍ってなんだ?」

実際のコメントも

削る用のかぼちゃを商うかぼちゃ屋が道端にあったりするようすは、年末のしめ縄飾りを売る様子に似ています。

仮装したり、お菓子をもらう&配るのは、地元の夏祭りではっぴを着た子供たちを大人が迎えてお菓子をあげる地元の夏祭り、みたいな感じでしょうか。(Yさん)

夜に子供だけで出歩くというイレギュラー感に興奮した記憶があります。日本でいう地元の夏祭りに近い気がします。

普段は暗くなったら出歩くな言われるところを、ゆかたという衣装を着て子供だけで闊歩できる、というあの高揚感が似てると感じたんですね。(akkeyさん)

夜に出歩くことが楽しい。初詣みたいな感じ(Hさん)

実家の近所の寺では除夜の鐘を突かせてくれたので、子どもの頃は毎年大みそかの夜に突きに行ったのだが、夜の商店街を歩くだけでおしっこ漏らしそうになるぐらい興奮したことを憶えている。

(主旨はずれるがその寺は並んだ人全員にサービスで鐘を突かせてくれるので108回以上余裕でついてた)

いまでも近所の盆踊りで子どもがテンション上がりすぎて焼きそば片手に走り回ったりしているが、あれがハロウィンか。 

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この写真からうける昂揚感がハロウィンか
子どもが家をまわってお菓子をもらいに行く、なまはげの逆です。(Mさん)

という意見もあった。そう言われてみればコスプレしている点も似ている。

子どもは本当にTrick or Treatというのか

ほとんどの答えは「ほんとうにする」だった。

自分にとっては「半年分くらいのお菓子をタダで手に入れられるイベント」でした。(Hさん)
ひとりあたり手提げの大きな紙袋2杯のお菓子を集め2ヶ月かけて食べきりました。内容は飴が多かったと思います。(Tさん)

 しかも大変な量がもらえるのだ。

ハロウィンのお菓子はまくらカバーに入れるのが伝統だけど、入れる用の袋がスーパーで売ってるのでそれを使う人が多い(Hさん)

 専用の袋があるとは。

ただし、子どもだけで夜、外を歩くのは危険なので学校でハロウィンパーティーをしたという話や、年々きびしくなっているという話もあった。

勝手に人んちに入ると犯罪に巻きこまれるので、年々ルールが追加されていました。

一軒家でお菓子をあげていいひとは何時から何時まで電気をつけておくこととか、手作りのものはだめとか。
最近は知り合いの家に両親も一緒に行くということになって出来レースみたいになった。(Nさん)

ルールの通知は学校から来たり、日本で言う区民報みたいなものに載っていたとのことでいよいよもって町内会の祭りである。 

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電気をつけている家は行ってOK

電気をつけておく、カボチャのランタンを出しておくことが子どもが来てよいという意思表示なのだそうだ。

香港在住で初めての年にお菓子を用意しておらず、最初に訪れた子どもに家にあったチョコレートを渡したら配るお菓子がなくなったというFさんは、そのあと

家の電気を全部消し、息をひそめてすべてのピンポンに居留守を使いました。

とのこと。僕がアメリカに行ったらそうなりそうである。くれるお菓子についてもんなリアリティのある答えもあった 

健康志向の家はお菓子がレーズンとかで嬉しくなかった (Hさん)
もらうことは面白いけど、おいしくないのでうれしくないと言ってる子もいた。スニッカーズやキットカットはいいけど、アメリカのお菓子はおいしくないのはすごくおいしくないですからね。

アメリカ人も最後はお母さんが食べたりしてます。 (Nさん)
31日の夜中を過ぎてしまうと、ハロウィン仕様のチョコレートや他のお菓子は全て半額セールとかになってしまうので、それを狙って買いに来る客もたくさん居ます(ヒラヒラガメさん)

家のお菓子をお母さんが食べるというのは外国の話とは思えない親近感がある話である。

面白がって変わった意見をひろってしまったがだいたいお菓子は嬉しかったという意見が多かった。

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近所のスーパー(大田区)にコスチュームが売られていた。

 これ着た子どもがうちに来たらどうしたらいいのか。つまむものといってもイカしかないのだがイカじゃだめだろうか。

仮装は買う

コスチュームはトイザラスなどで買うのが多数派だが、なかには手作りの人もいるという話が多かった。コスプレは魔女・悪魔・ドラキュラ・ミイラが定番。

この時期の玩具店などは山のようにマスクや衣装が販売されます。それで済ます家庭は多いでしょうが、子供が幼い場合などは手作りだったりもします(ポチョムキンさん)
衣装は一式買う派と手作り派と両方です。 パーティのトリを飾る仮装コンテストでわが子を優勝させることが手作り派ママたちの野望です(Hさん)
ハロウィン前はスーパーが微妙なコスチューム売り場と化します(Mさん)

halloween costumeで検索すると専門のショッピングサイトがたくさん出てくる。BUYCOSTUMESというストレートなサイトも。

小さい学年の女の子はみんなお姫様とかティンカーベルとかかわいらしい仮装を好むんですが、高学年になるにつれて女の子でもドラキュラとかミイラとかのえげつない仮装にシフトするようになっていて、ああやっぱ高学年は違うなあ、かっけーなー、いつかは私も…。と幼心に感じておりました。(akkeyさん)
凝ってる人はシザーハンズの手の先を完璧に作っている人もいた(Kさん)
ゲイの人が集まるバーでは男がスチュワーデスとかチアリーダーのコスプレをして楽しそうだった(Nさん)

年に1回、コスプレをしていい日というのは楽しそうである。

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僕も年に1回ぐらいこういうことがしたくなります
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大人はなにをしているのか

ハロウィンは子ども中心のイベントという位置づけのようだ。お菓子をもらってまわるのは小学生まで、中高生になると自分たちでパーティーを開いたりするらしい。

大人もパーティーをするらしいが職場はどうなるのだろう。

私がいた会社では9月初旬からオフィスの飾り付けをしていましたが、仮装はやっていませんでした。(Nさん)
大きな会社であれば社員と家族が集まってパーティをすることもあります。(ポチョムキンさん)
会社によって、仮装して楽しむ職場もあるようですし、まったく盛り上がらないのもあります。(大さん)

どうやら職場ではそんなにはしゃがないようだ。安心した。

面倒な大人はパジャマのコスプレ

しかしスーパーやデパートでは店員が仮装している場合もあるらしい。それについて詳しく聞いてみると 

仮装してうきうきしているかは人によりますね。「かわいいね」っていうと、「ああ、ハロウインだしね…」ぐらいの人も。

仮装は魔女や妖精のほか、パジャマも多いですよ(Nさん)

パジャマ?

簡単だから面倒な人はパジャマにするんじゃないでしょうか。仕事始めは着物で、みたいにハロウィンはコスプレで、みたいに職場で通達があったんじゃないですかね。(Nさん)

 

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パジャマで外に出たことあるけど、病人が病院抜け出してきたようにしか見えないです

仮装していったら職場でひとり

職場での仮装は気づかいも多そうだ。

私の部署(ITエンジニア・プログラミング)はギークばかりでスタートレックファンが多く、ほぼ全員がスタートレックの黄色のエンジニアユニフォームを着用し団結を図っています。(じゅんじゅんさん)

アメリカのギークといえばスタートレックである。そしてかわいそうなのがこのコメント

以前、転職してきたばかりの社員が、ハロウィン当日に魔女の格好で出社しましたが、仮装しているのは社内に他に誰もおらずちょっと恥ずかしそうでした。

きっとその方の以前の職場は仮装する会社だったと思います。転職したら、最初の年は様子をみる、というのが得策のようです。 (大さん)

 アメリカでも空気を読むという行為があるわけですね。

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職場でひとりコスプレ

期間限定のお化け屋敷

ハロウィンの時期にランタンを作るためのカボチャを売る場所(pumpkin patch)がオープンし、そこを訪れたハリウッドスターの写真が新聞や雑誌に載るらしい。

確かに pumpkin patch cereb で検索するとそんな写真がたくさんでてきた。

そのほかにお化け屋敷までできるらしい。

期間限定でお化けの出るという噂のあるお屋敷を解放して、お化け屋敷をやっているとこなんかもあります。 あとホラー映画もたくさん公開されます。(Kさん)

電話で聞いてみると入場料は4~5ドルでなかでは18世紀ぐらいの格好の人が脅かす役として待機しているとのこと。

ホラー映画が祭りの一環だったなんて気づかなかった。


ハロウィンでわかったこと

・地域密着型
・子どもが中心
・お菓子をもらうのは小学生まで
・夜に出歩くのが楽しい
・中高生、大学生、大人はパーティーする
・職場ではあまり仮装しない

夏祭りみたいなものだろうか。子どもがはしゃいで町内会のテントでは大人がチューハイを飲んでいるような。そこにコスプレ要素が加わるのだ。

酒+変わった格好というのはほぼデイリーポータルZなので一気に親近感が湧いた(本稿のイメージ写真も全て過去記事の写真で間に合ったぐらいだ)

ハロウィンに関してはすっかり耳年増状態である。なんでも聞いて欲しい。参加したことないけど。

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もうケーキにこういうのがのってても戸惑わない

再び2019年から
 
ここからまた2019年に戻ってきました。ちょいちょい「親近感を感じる」などと書いていてやりたさが溢れてますね。
 
そんなデイリーポータルZの地味ハロウィンは2019年10月27日です。
 
 
欧米とはまた別の進化を遂げた日本のハロウィンでお会いしましょう。トリック・オア・地味!

 

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