雷雨で10℃温度が下がった
林:
昨日(8月1日)は雨で温度が10℃下がりましたね。
増田:
最高ですね。
増田:
たぶん10℃上がっていたら、あそこまでいいねは多くないと思います。
林:
うれしくない
増田:
22℃台まで下がりましたね。
林:
夕涼みがあった時代の気温ですよね。雨が降って、積乱雲の中の冷たい空気が降りてきたということでいいですか?
増田:
ダーンと降りてきた。
注:地上が暑くても上空には氷点下~0℃の冷たい空気があり、雨が降るタイミングでその冷たい空気が降りてきます。(雷雨のときにへそを隠すのには理由があった?~月1天気2022年2月号その2~)
増田:
あれがあったおかげで、いったん高温がリセットされたというか。
林:
今日(8月2日)もそんなにまだ上がってない。
増田:
たぶん昨日の雷雨がなければ、今週やばいことになっていたと思います。
雨が降ると確実に気温が下がる
林:
先月、高温になるかどうか雨次第という話がありましたが、降水量のグラフを見ると降ってないんですよね、7月。前半の6日までですね。
増田:
昨日の雷雨まで1ヶ月近く雨らしい雨が降ってなかったんですよね。
ちなみに「雨らしい雨」というのがテクニックなんです。雨が降ってないとは言ってない。
林:
そうなんですか?!
増田:
0.5mmに達してないですけど雨自体は感知している。0.0mm降水とか言ったりするんですけど。
林:
本当だ。気温のグラフを見るとピョコッピョコッと下がってますよね。それが0.0mm降水。
林:
0.0mmでもガクンと下がるものなんですね。
増田:
ガクンと言っても31℃とか32℃ぐらいですから。
林:
確かに、前の日が異常。38℃とかなんですね。
増田:
日差しが強烈だと上がり続ける。ちょっと雲が出たり、パラッと降るとこういうふうに下がってくれるというところですね。
7月だけで年間の35℃以上の日数に迫る
増田:
7月だけで35℃以上の日が東京13日間あったんですけど、今までの年間の35℃以上の日数記録は16日なんですよ。
林:
おー。
増田:
まあ、今週あと水木金土日ぐらい。
林:
超えちゃいますね。
増田:
可能性はありますね。あと3日ぐらい。
(編集注:8月8日に17日に記録更新しました)
林:
大谷のホームランのペースぐらい。前半で去年抜きました、ぐらいの。
増田:
その16日という記録が出たのが去年なんです。もうなんだかんだ高温が出て来るのが当たり前になってきている。実は我々がまだ若かった時、1980年代の東京って35℃以上の日、平均すると1年で1日あるかどうかぐらいだったんです。
林:
へぇ〜。
増田:
それが年々増えて2010年代になると1年あたり平均すると1年間で8日ぐらい35℃以上の日が出る。とうとう2020年代になると毎年のように記録を塗り替える。これけっこうやばい話ですよね。
林:
やばい話ですね。
北村:
小学校の絵日記とか。あれ20℃台後半っていうイメージが強いんです。30℃行くとすごい。
林:
でも、北村さん群馬じゃないですか。群馬って暑いから。
北村:
群馬より東京のほうが暑いイメージがある。体感ですよ。いた時期とちょっと違うので。
林:
今の群馬は大変なことになってますから。
北村:
かもしれない。帰りたくない。
林:
それは気温だけじゃない事情がありそうですね。
増田:
東京の観測所って2014年以降は植物が多い北の丸公園に移って、高温が多少出にくくなってるはずなのに、これですよ。だからビルに囲まれた大手町のままだったらもっとバンバンバンバン出てたと思いますよ。
8月はどうなる
林:
みんな気になってるのは、いつまで暑いのかってことだと思うのですが。
増田:
このまま晴れ晴れ晴れという感じではなさそう。すごい高温記録が長々と続くようなのはこの先はないんじゃないかなと。
いや、暑いんですよ?8月なので暑い。
これは絶対に譲れない。暑い。これ先に言っておかないといけないですよ。涼しくなるって言ったじゃん?って勘違いされちゃう。
増田:
暑いんです。8月は暑いんですけど、高温記録長い〜みたいめちゃくちゃな状態にはブレーキがかかる。
林:
暑いけど、めちゃくちゃではないと
増田:
これは今日のタイミングで難しいのが、今沖縄にある台風6号の動きが完全に読めてないんですよね。
林:
進路予想変な形になってますよね。
増田:
それこそ本州のほうに進んできたら、雨で気温がリセットされるので高温のピークはちょっとないかな。
台風が意外なルートになったのでインタビュー後に追加で質問しました。
林:
台風が九州の西を通るルートになりましたが、このルートだと高温傾向はどうなるでしょうか?
増田:
台風6号は、沖縄を通過したあと東へ進みました。これは夏の高気圧がいったん弱まったためなんですね。その後また高気圧が強まって台風を九州の西へ押し出しましたが、あれだけ強かった夏の高気圧も少し弱まるタイミングが出てきた。これは高温のピークを過ぎたと見て良いと思います。
林:
6号の先はまだないんですよね
増田:
台風とか熱帯低気圧とかができやすい時期にきているので、発生する可能性はあります。
林:
寒さも暑さも季節の初めにこれ大変だぞと思うとそのあとは意外に拍子抜けすることありますよね。
増田:
あともう一つ気になるのはエルニーニョも捨てきれない。8月後半になって、エルニーニョ的な側面が出てくる可能性はあるんですよね。
そうなったら8月後半はけっこう雨が降ったり、高気圧の張り出しが弱くて不順になっちゃったねという可能性はまだ残っていますね。
林:
エルニーニョが発生してましたもんね。今年。
増田:
暑くなったり、雨が降る時はあちこちで激しく降ったり。また晴れて暑くなったりというのを繰り返して8月が終わっていくという感じがします。一番保険をかけた言い方をしました。
林:
さすがw