「元気がでない会」とかもやりたい
そういえば元気がでない日も、飲み会とかは元気よくがんばっていた気がする。
でも、不元気も楽しめるならテンションあげずとも複数人でどよーんとすればいいのかもしれない。近場の人のどよーんとした表情、それはそれで楽しそうだなーとか新しい遊びも浮かんだ調査でした。
どうしても元気がでない日がある。
そういう日は「捨て日」と認定し、月に10日ぐらいは体調不良や寝不足を言い訳にいろいろあきらめていた。
が、先日「元気が出ない日も満喫できるかも」という発見をしてしまった。
毎日元気が正義だと思っていた。しかしこの体験から「元気がでない時にしか満喫できるなにか」めちゃくちゃあるのでは? と考えるようになった。
満喫できる方法があるならもっとしりたい!ということで、いろんな人に聞きまくった結果
すぐできるものから、難しいものまでたくさんある。レベル別に、お話を伺いながらご紹介したいと思います。
よざ:天才じゃないですか。短調って暗い曲調のやつですよね
Aさん:そうです。元気な時に聞くとしょんぼりするけど、元気がない時は本当にいいです
よざ:さっそく不元気日がすごい楽しみになってきた
Aさん:「昔の人も元気がない日があったんだな…」と思えるので、歴史の重みも感じれてお得です
よざ:たとえばどういうのですか…?
Hさん:これです
★「Dir en grey 脈」で検索した結果(ぜひ冒頭だけでも聞いてみてください)
よざ:あまりにも殺伐としていて笑ってしまいました
Hさん:そうなんですよ。夜、暗い気持ちでちょっとお酒飲みながらこれを聞くとなにかが覚醒する感じがあります
エンタメ系は他にも「ラッパーが不遇だった時代の曲を聞いて一緒にクソ!って言う」「そういう気持ちの時用に買った暗い漫画がある」という人もいた。
元気じゃない時の方がむしろ良さを感じられるそうだ。
よざ:これは…テンション低くないと雰囲気でないやつ!
Mさん:そうです。あとスーパーとかよりません。絶対コンビニにだけよります
よざ:退廃的な雰囲気が出せますもんね。絶対気分をあげずにダウンな気持ちを楽しむぞという心意気がすごい
よざ:これは不元気満喫調査はじまって以来の大発見かもしれません
Sさん:そうなんですよ。元気なときのおかゆより、元気ない時のおかゆのほうがおいしく感じます
よざ:最近元気なときにハーブティー飲んだら、なんか違うなってなったけどあれもそう!?
Sさん:ハーブティーもそうかもですね。調子悪いときのほうがうまい……
よざ:まさか低テンションの時にブーストされるグルメがあるなんて…
ここからはすこしレベルをあげて、やや勇気や手間がいる満喫方法です。
よざ:わかる!心配されないギリギリの手を抜く楽しさあるきがします
Yさん:背徳感あっていいですよ。暗い曲ともピッタリで非日常感もでるし…いまマスクだからハードルも低いです!おすすめ!
よざ:温泉音楽!!!! まるっと教えてほしい!
Tさん:それを聞きながら「ただ穏やかに生活したいんだ俺は…」って家でつぶやくと雰囲気でます
よざ:これを聞く!って用意しておくと不元気日がまた楽しみになりますね。セリフもまんま真似して言いたい
よざ:日記読み返すと、文体がポエムの日あって恥ずかしい〜ってなるやつですね
Nさん:あれを「低いテンションの時だけ花開く才能」と捉えています。
よざ:体調悪い日は「あ、今日わたし詩人」ってことですよね。
Nさん:そうです。ポエマーになるのを受け入れたら楽しくなりました。
よざ:たしかに元気な時には咲きにくい才能と思えばいいのか…画期的…!
ここまでがレベル2である。
たしかに元気がある時より、元気じゃない私のほうがポエム力(りょく)は確実に高い。
まさか不元気の時に能力が伸びることがあるとは想像していなかったので驚きだった。知ることが出来てすごくお得な気分である。
ここからは個人的にもマネできるかわからないが「これは本当に元気がない時にしか似合わない」という原液のような行動たちをご紹介します。
よざ:単純に冷えが心配だけど、これは元気な時ぜっっったいできない貴重な経験ですね
Rさん:本当にヘコんではいたのですが頭のどこかに「月9の主人公みたい…」という気持ちはありました
よざ:せっかくデカめにヘコんだから主人公感満喫したいですよね。体調悪い日は控えたいけど…
よざ:またあなたですね。ドラマムーブだ
Rさん:これもいいですよ。爆裂元気ない時に、夜帰り道でタクシー拾って、感情を止めずに泣きます
よざ:ヘコんだ感情を吐き出す才能がすごい
Rさん:でもやっぱ「主人公っぽい…」ってどこかで思いつつ楽しむ気持ちもありました
よざ:玄人…
Rさん:これもいいですよ
よざ:まだあるんですか
Rさん:フラれた時ぐらいにしかできませんよこれは
よざ:たしかに…今後本当に無理になったときは外で靴脱いでみようかな…
Rさん:あとボロボロに働いた残業後に、一人でバーにいく、もだいぶいいです
よざ:やっぱりその道の人だったんですね
Rさん:せっかくボロボロだから、満喫してやろうという思いがずっとどこかにあります
よざ:そう思ってるといざヘコんだときも「バーか靴脱ぐチャンス」って思えるのちょっと楽しい
Rさん:「主人公」と思って浸るチャンスですよ
よざ:途中で我にかえって、逆に元気出てきそう
Rさん:それはそれで大成功だと思います
よざ:最後に本物を引いてしまいました
Gさん:だいたいそういう時って運もないので当たらないんですよね
よざ:わかってるのにどうしてやるんですか?
Gさん:元気ないときのほうがヒリつくんですよ…わかります…?
よざ:わかる気もしますけどわかったらおしまいな気もしますね…(みなさんも気をつけてください)
レベル3までくると、プロの体験談になってしまった。みなさん謎の才能がある。
とはいえ、みなさん話を聞くと元気がないどころか「つらい」が蓄積した状態だったそうだ。
大体そういうときはやけくそにもなっているので、行動力がすごくあがり、いつもはしない体験に走るらしい。
ただ振り返るとみんな「あれ楽しかったなー」というテンションで話すので面白い。
話を聞くと元気がでない日にしか楽しめないことが結構あった。
「元気がでない=悪」というのもそういえばいつから刷り込まれたのだろうか。
なんだかずっとテンション高くいようとしていたのが恥ずかしくなった。おとなしく低めい気分の範囲で満喫したらよかったのだ。
みなさんも次の不元気日は「クラシック 短調」の検索からはじめてください。
上記以外にも楽しい話がたくさんあったので、最後にだだっと紹介して終わります。
・夜の渋谷を散歩する
・シュークリームとグレープジュースを暴力的に食べる
・頭を使わなくていいゆるいアニメを見る(元気がないときは物足りないけど、元気がないときは染みる)
・バイオレンスなゲームの実況を見る(自分はプレイする元気がないけど人がすすめてくれるのでいい)
・中島みゆきの「命の別名」を聞く
・SNSで別れたカップルを検索し、自分の性格の悪さと向き合う
・家にあるスタンドマイクでミュージシャンになりきり、大観客の前でLiveしてるようなコール&レスポンスを一人でやる(まずは小さめのライブハウスのイメージからはじめるといい)
そういえば元気がでない日も、飲み会とかは元気よくがんばっていた気がする。
でも、不元気も楽しめるならテンションあげずとも複数人でどよーんとすればいいのかもしれない。近場の人のどよーんとした表情、それはそれで楽しそうだなーとか新しい遊びも浮かんだ調査でした。
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |