レフリーシャツでジョギング始めようか
レフリーシャツは汗を吸い、すぐ乾く素材でできている。僕が持っているシャツのなかでいちばんスポーツに向いている。
せっかくなのでこれを着てジョギングを始めようかと思う。この際フラッグも持って走ったほうが面白いかもしれない。在野のレフリーである。
公園や街道沿いでただ走っているレフリーがいたらそれは僕なのでそっとしておいていただきたい。
ワールドカップ開催中である。
輝くグラウンドでプレイする選手はやっぱり華やかだ。かっこいい。そう思って4年前に「ゴールパフォーマンスだけやってみたい」という記事を書いたのだった。
あのとき僕は35歳、いま39歳になった。もう選手という年齢でもないだろう。
監督の練習をしてみようか。
※2010年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
サッカーの監督はスーツを着ていてかっこいい。
着ているのはたいてい紺やグレーのオーソドックスなスーツである。しかしさすが西洋人、スーツが似合う。厳しい顔で試合を見つめ、得点が入ったときには思いきり喜ぶあの静と動。
これからの人生で僕があの立場に立つことはまずないだろう。だが、コンピュータを使えばその気分だけ味わうことができるかもしれない。
スーツにIDカードをぶら下げて河川敷のグラウンドに来た。
無人のグラウンドに代表チームがいると妄想していろんなポーズを撮る。ポジションの指示を出すところ、フリーキックをじっと見つめるところ、ゴールがきまって喜ぶところ。
選手になるのはたやすかったが、監督になるのはやや難しい。やっぱり背後にベンチが必要だったか(雰囲気出すためにテレビ風に加工してあります)。
ちなみにスーツのふたりのが監督・通訳、ジャージがトレーナーである。「である」と断言しているが僕の脳内の設定の話なのでスルーしていただいて構わない。
さて、ゴールシーンであればもっと雰囲気が出るかもしれない。
ちょっと雰囲気が出た。
やっぱり監督はゴールシーンである。スーツの大人が芝生の上でこれだけ派手に喜ぶのはサッカーぐらいだろう。
結婚式の二次会でビンゴがあたってもこんなにはしゃがないし、芝生の上であることの説明が難しい。
そしてゴールの歓喜のあとによくあるのがこの流れだ。
さてこのひとり小芝居をするために買ったレフリーシャツ。それっぽいポロシャツを探したもののなかったためにサッカーショップKAMOで本格的なレフリーシャツを購入した。
9000円なのだ。なんとか元を取りたくて9000円であることの説明に写真を2枚使ってしまった。しかしまだ元を取った気分にはなれない。しかも今後の使い道がかなり狭いシャツである。
こんどパブリックビューイング会場にレフリーシャツを着ていきたいと思う。レフリーのファンだなんて意外だろう。
最期に全キャラ(すべて僕)を登場させた写真を作ってみた。
これはワールドカップではなくばかの集団ではないだろうか。しかも全て自分だ。
しかしそこまで浮かれてしまうのがワールドカップの魅力であると言えよう。4年にいちどの祭典なので無反省でいたい。
レフリーシャツは汗を吸い、すぐ乾く素材でできている。僕が持っているシャツのなかでいちばんスポーツに向いている。
せっかくなのでこれを着てジョギングを始めようかと思う。この際フラッグも持って走ったほうが面白いかもしれない。在野のレフリーである。
公園や街道沿いでただ走っているレフリーがいたらそれは僕なのでそっとしておいていただきたい。
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