肩にかけるとうまく見える(カメラ編)
カメラ編の講師は当サイトライターでもある大山顕さん。ジャンクション、団地と写真集を立て続けに出版し、もはや写真家と言ってもいいのではないか(話の流れ上、そういうことにしたい)。4×5という大判のカメラを使う大山さんに今回の企画意図を説明してみた
「うーん、あるかなあ。肩にかけるとかかな。首にかけるのがほんとは撮りやすかったりするんだけど。肩にかけるときはレンズ内側で」
むかし八二一(ハニハジメ)さんに聞いたときもそういっていた。肩掛け&レンズ内側だ。レンズを内側にするのはレンズを保護するためだそうだ。
「レンズキャップをしない、というのもあるかも。スナップを撮る人はキャップを外す動作がもったいないから」
レンズキャップをしない場合はフィルター(レンズの前にくっつける保護用ガラス)必須である。
「いまのカメラはオートフォーカスだからレンズ触らなくていいんだけど、フォーカスリング触ってるとそれっぽいかも。あと、ファインダーのぞくときに、のぞいてないほうの目もあけておくこと」
試しに大山さんにファインダーのぞいてないほうの目を閉じてもらって構えてもらった。そのとたん、家族旅行で写真を撮るお母さんみたいになった。これはこれで懐かしいが上手に見せたいという趣旨からは外れる。両目をあけよう。
写真を見たときになんと言えばいいか
そして写真についても口先のテクニックをおさえておきたい。分かってる風の表現はないのだろうか。
「いや、ピントとか露出と言うとつっこまれて分かってないのがばれてしまうので、曖昧なことを言うのがいいですよ。『甘い写真だなー』とか『写真が踊ってるよね』とか」
おお、それっぽく聞こえる。懐かしい写真、とかもありだろうか。
「いや、もっと写真から離れた、関係ない形容詞のほうがいいですよ」
早足な写真とか?(横を通り過ぎた人が早足だった)
「あ、それいい。そういう感じで」
え、いいの? 「早足な写真」がなにを差すのか自分でも分からないが、たしかに雰囲気出ている。しかも否定も肯定もしようがない表現である。
「ただし、『ねむい』はコントラストが浅い写真のことを言う言葉としてあるものなので、それは使わないほうがいいです」
意外なところに落とし穴だ。NGワード、ねむい。「ねむい写真」ってうっかり言ってしまいそうだった。危ない危ない。ねむくないねむくない。
うまく見せる方法・カメラまとめ ・レンズを内側にして肩にかける |