デジタルリマスター 2022年11月6日

マンガのようなバッティングをしたい(デジタルリマスター)

運動神経の鈍かった私は、スポーツ全般に対して門外漢だ。

が、あこがれているスポーツや、やってみたいアクションなら山ほどある。ふつうに例を出せば、それは「バッティング」だ。バットの芯でボールを捕らえ、遠くに放つ。気持ちよさそうではないか。

が、運動オンチな自分がせいぜいできることは、「やってるように見える写真を撮る」という文化系チックなアプローチ。そこで考えたのが、「すごいバッティングをしているように見えるバットとボール」作りです。ほら、マンガによく出てくる、あれ。

2007年2月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:りんごをまったく使わないアップルパイとは?(デジタルリマスター)

> 個人サイト 妄想工作所

その「あれ」

バットがボールを捕らえた瞬間、バットはぐいっと しなって、ボールはぐにゃっとバットに食い込む。おなじみの絵だが、うちにあるマンガをひっくり返してもなかなかこれだ!という絵が見つからない。

ちょっと私のイメージする迫力には欠けるが、この2つの絵でだいたいの理解をお願いします。

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ボールはこんな感じで。
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バットはこんな感じになりますよね。

マンガでなくとも、高速度撮影かなんかで撮れば本当にボールはぐにゃっと曲がっているのだろうが、ここはマンガでのイメージを優先する。マンガって、いいよね。

で、そういった造形となると、やりやすいのはこれだ。硬質ウレタン。

カッターナイフで簡単に削れ、しかも軽い。しかしちょっと、お高いのが難だ。

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2つで2千円した。

ウレタンバット職人になれる

さてこれに、彫刻さながらに下絵を描いて、カッターで削っていく。

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ぐにゃ、ってどんな形なんだ?
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しなったバットなんて見たことないぞ。
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すごく彫り感(そんな言葉あるのか)が気持ちいい。
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荒削りの段階。

本当にバット職人になった気分だ。

これを使う選手の顔を想像してみたり、少しでもその選手の記録に貢献できるよう寝食を忘れたりしながら、6時間ほどかかって彫り上げた。

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こんなのだけどな。
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あとは紙ヤスリで表面を滑らかにし、納品レベルにまで持っていく。

形ができたら、色を塗ってラッカー塗って完成である。さあ、かまえて持ってみよう。

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バットの色、適当の図。
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問題は違うところにあるような

一晩乾かしてできた、名づけて「即戦力養成バット&ボール」だ!受けてみよ!

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ソフトボールじゃありません。
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予告ホームラン at 近所の公園であります。
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小指が立っているが大丈夫でしょうか、乙幡選手。
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ジャストミートだ!
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これは大きい!これは大きいぞ!
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ボールの行方を見つめる乙幡。

ひとりで公園で微調整しながら撮っていたので、どうにもへんてこなバッティングになった。いや、そんなことが理由ではなく、もとからいろいろ「なってない」からだろう。だいいちバットの握り方は正しかったのかどうかさえ、よくわからない。

が、ボールの当たった瞬間の写真を眺めていると、ぼんやりとした達成感が湧き上がってこなくもない。いい記念になった。

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ボール遊びには違いない。すいません。
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