VRが流行っている。VRの新しい形として、「VRをしているのは誰でしょう?」という遊びを思いついた。複数人がそれぞれVRゴーグルをつけるが、本当にVRの映像を見ているのはその中のたった1人。それを当てる遊びだ。
1992年三重生まれ、会社員。ゆるくまじめに過ごしています。ものすごく暇なときにへんな曲とへんなゲームを作ります。
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「VRをしているのは誰でしょう?」について
最近、VRのOculus Questを買った。VRとはバーチャルリアリティーの略で、ヘッドマウントディスプレイ (この記事ではVRゴーグルと呼びます) をかぶることで、仮想世界があたかも現実に起きているかのような体験をすることができる。
VRを用いて南の島へ現実逃避する筆者
今回はこのVR機器を複数台使って「VRをしているのは誰でしょう?」をする。複数人がそれぞれVRゴーグルをつけるが、本当にVRの映像を見ているのはその中のたった1人。回答者は誰が本当にVRの映像を見ているのかを当てるという遊びである。
この中で本当にVRの映像を見ているのは1人。他の人は真っ暗な画面を見ています。
結婚式の余興で、カラシ入りのシュークリームを食べている人を当てるゲームがある。今回の遊びはそれに近いものだと思う。しかもVRなのでリアクションの幅が広がるに違いない。
「VRをしているのは誰でしょう?」をやる会を開催した
「VRをしているのは誰でしょう?」 を開催したいので人を募集したところ、3名が呼びかけに応じてくれた。
参加者たち。左から筆者、さくらいさん、三土さん、林さん。
さくらいさんはVRビギナーだそうだが、ビギナーならではのリアクションに期待が高まる。それ以外の3人は自前のVR機材を持っている。特に林さんは最近VRを購入したそうで、「VRめっちゃ面白いですよ」と言っていた。わかる。
みなさんが持ち寄ってくれたVRゴーグルとコントローラ。当日参加できなかったライターの岡本さんが事前に郵送してくださったものも含まれている。
第1問。VRをしているのは誰でしょう?
いよいよ第1問である。VRゴーグルをかぶるのは林さん、さくらいさん、三土さん。ここからはみなさんも一緒にお考え下さい。
3人のうち、1人だけが本当にVRの映像を見ている。他の2人は真っ暗な画面を見ている。
見事なまでに三者三様である。動きが大きい林さん。すり足で進むような動きを見せるさくらいさん。時折VRゴーグルのずれを直す三土さん。
3人それぞれの特徴が同時に表れている瞬間。静止画なのに伝わる、林さんの動きの激しさ。
回答するのは筆者と、たまたま撮影で近くにきていたトルーさんである。
左はトルーさん。別の撮影でたまたま近くにいたので急遽回答者として参加してもらった。
ここで3人の特徴を挙げると
林さん
さくらいさん
三土さん
- 動きが慣れている感じ
- VRゴーグルのずれを直す様子が妙にリアル
ん~。答えはさくらいさんか三土さんだと思う。回答者2人の出した答えは、
トルーさん・筆者 「「三土さん!」」
2人の出した答えは三土さん。VRゴーグルのずれを直すしぐさが回答の決め手だ。
結果発表である。VRをしていなかった人にVRゴーグルを外してもらう。
VRゴーグルを外したのはさくらいさんと三土さん。ということは…
本当にVRをしていたのは林さん。
「え―――!!まじか ―――!!」部屋に驚きの声が上がる。動きがわざとらしくて最初に選択肢から外していた林さんが、本当にVRをしていたなんて…。
それにしてもあの動きはなんだろう。最初はダンスかと思ったが、走る動きもあるので違う気もする。
林さん「Beat Saberをしていました。」
なんと、林さんがしていたのはBeat Saber (ビートセイバー)だった。ライトセイバーのような剣で次々と飛んでくるブロックを切る、大人気リズムゲームだ。
林さんが見ていた光景がこれである。(steam より引用)
Beat Saberは筆者もプレイしたことがあるが、周囲からみるとこんな感じだとは知らなかった。なんとなく陽気な人っぽくみえる。
Beat Saberをしている人は第三者からはなんだか陽気に見えます。
ん~。こんなにも予想が外れるとは。でも面白い。
第2問。VRをしていないのは誰でしょう?
次は少し趣向を変えて、VRをしていない人を当てる。3人の内、本当にVRをしているのは2人である。回答者は、VRをしていない1人を当てる。
左奥がさくらいさん。手前が筆者。右はこの問題から参加の編集部の橋田さん。
さくらいさんのリアクションがすさまじい。「うわぁああああ」といいながら忙しく両手を交互に繰り出している。橋田さんは「ちょっちょっちょっ」と連呼しながらエアロビのような動作をしている。筆者は静かにコントローラを前に出したり引いたりしている。なんというか、この絵はカオスだ。
なんだろうこの絵は。悪夢なのかもしれない。
この問題も、みなさんに考えていただきたい。VRをしていない1人は誰でしょうか。
ヒントを出すと、本当にVRをしている2人はどちらもボクシングのゲームをしています。(回答者はこれを知りません)
迫力満点のボクシングゲーム「Creed: Rise to Glory」。本当に殴られているかのような感覚になり、とてもあせる。(steam より引用)
それぞれの特徴を整理すると
非常に激しい動きのさくらいさん(奥) と穏やかすぎる筆者(手前)。あまりにも両極端だ。
回答者は三土さん。
三土さん「うーん。決めたんですけど、全然確信が持てない…。」
三土さん「さくらいさんだと思います。」
果たして正解は…?
VRをしていなかったのはわたくし、ほりでした。
三土さん「あ―!そうか―。まじか そっちか――。」
三土さん 「最初はほりさんだったんです。でもリアクションが薄すぎるから引っかけかなと思って…。」
筆者のリアクションが薄すぎたことが幸いし、三土さんの裏をかくことができた。筆者は今回Oculus Goをつけていたのだが、Oculus Goはコントローラが一つしかないのでそもそもボクシングができない。そのため、かなり控えめな演技になってしまったのだが、却ってそれが裏をかくことにつながった。
悔しがる三土さんと、ちょっとうれしそうに見切れている筆者。
三土さんはこの会が終わった後もしばらく悔しがっていた。本当に悩みに悩んで回答してくださったようだ。
VRをしている人を当てるのは難しい
第1問はリアクションが大きすぎた林さんが裏をかくことに成功し、第2問はリアクションが小さすぎた筆者が裏をかくことに成功した。リアクションというのは極端だとあやしく思えてくる。疑いだすとキリがなく、すべてがわざとらしく見えてくる。裏の裏の裏ぐらいをかいてしまい、結局間違えてしまう。
ここまで2問連続で回答者が不正解となった。次はもう少し簡単にする。
第3問。この人はVRをしているでしょうか?
第3問は2択問題。1人がVRゴーグルをかぶり、アクションをする。ただし、本当にVR映像を見ているのか見ていないのかは回答者にはわからない。回答者はそれを当てるというものだ。
VRゴーグルをつけるのは編集部の石川さん。石川さんも今回がVR初体験とのこと。
問題。石川さんは本当にVRをしているでしょうか?
VRゴーグルをかぶりながら床を転がりまわる石川さん。いったいどんなゲームをしているんだ…。
「あんな石川くん見たことない」「石川さんってこんな人でしたっけ?」予想を上回る石川さんのアグレッシブな動きに周囲もどよめく。VRは人の意外な一面を引き出すのかもしれない。
回答者はさくらいさん。大変気の毒ですがこれは難問だと思います。
さくらいさん「これやってないですよね」
正解は…?
VRゴーグルをかぶった状態で正解を発表する石川さん
石川さん「…やってます!」
さくらいさん「え、やってるの?わざとらしいからやってないかと思った…」
石川さん「でも、やらなくていい動きはすごいしてます。」
またしても不正解。3問続けて回答者の不正解である。この遊び、難しい。ただし、今回は石川さんの作戦勝ちともいえる。床を転がりまわるVRゲームなどなかったのだ。石川さんが実際にやっていたのはシューティングゲームだ。
石川さんがやっていた、Space Pirateというゲーム。とても迫力がありますが、床を転がりまわっても何も起きません。(steam より引用)
VRはリアクションが大きくなりがち
1問目の林さん、2問目のさくらいさん、3問目の石川さん。VRをしていた人は常にリアクションが大きくなり、回答者は「演技じゃないか?」と疑う場面が多かった。リアクションが大きくなってしまうのはVRの迫力がすごいからだと思う。
でもVRをしている姿を第三者から見ると、ただの陽気な人に見える。VRの迫力はVRゴーグルをかぶった者にしかわからない。見ている世界がまるで違うのだ。これはなんだか滑稽だなぁと思った。
さて、今回紹介した遊びですが、VRを操作する際は十分にスペースを確保し安全を保つ必要があります。適切にルームスケールやガーディアン境界設定を行い、プレイヤー同士の接触によるけがのないよう十分ご注意ください。
最後におまけの一問。三土さんはVRをしているでしょうか?
正解は次のページに。
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