勝鬨橋橋脚内部に突入
かちどき橋の資料館で勝鬨橋の歴史のビデオを見た後、 係員の方に案内され勝鬨橋へと向かう。いよいよ、橋脚内部に入るのだ。
勝鬨橋の橋脚内部へは、橋の途中にある運転室の塔から入る。 この塔は、2つの橋脚に2つずつ、計4棟付いているもので、 それぞれ運転室、宿直室、倉庫、見張り部屋になっているとのこと。
まず私たちは、このうちの運転室に通された。
運転室は結構狭い。操作盤などの機器が場所を取っているためだ。 長年使われることが無かったからか、結構汚れが目立つ。 でも、いいや。なぜなら、それがまたカッコ良いから。
さて、運転室が終わった後はもちろん橋脚内部だ。 一度運転室から出て、橋脚1階の扉から橋脚中へと入る。
中に入ると、はしごがまっすぐ下へと伸びていた。 ここで安全器具にワイヤーを通してもらい、はしごを下る。 やはりはしごで地下に潜るのは心が騒ぐ。否応無しに気分が高まる。
そうして地下に降り立つと、そこはもうワンダーランド。 素敵な光景が私を待ち構えてくれていた。
さらに階段を下りて行くと、広々とした部屋に出た。 ここが橋脚内部のメインスペース。 この部屋の天井が橋の跳ね上がる部分となっている。
その天井を見上げると、跳ね橋の根元に巨大な重りががっちり付いているのが目に入るのだが、 その重りはカウンターウエイトと言い、鉛製で1000トンもの重さがある。 ちなみに跳ね橋自体の重さも1000トン。 普段はこの跳ね橋とカウンターウエイトが釣り合っている状態で停止している。
跳ね橋を開く場合にはモーターを回して歯車を回し、この重りの重心をずらす。 そうすると釣り合いが崩れて重りが下がり、橋は跳ね上げる。そういう仕組みだ。
一通りの説明を受けて橋脚内見学会は終わった。 係員に促されるまま、後ろ髪を引かれる思いではしごを上がり、橋の上に出る。 こうして甘美なるひと時は終わった。
勝鬨橋が再び跳ねるその日まで
かちどき橋の資料館に戻った後、ヘルメットを脱ぎながら私は思った。 この橋はもう開くことは無いのだろうか。 かつてのように、跳ね上がることは無いのだろうか。 あぁ、見てみたい。この勝鬨橋が跳ね上がるところを。
実は、橋脚内部を案内していただいた係員の方に 勝鬨橋を再び開く計画について聞いてみたのだが、 残念ながら、具体的にはあまり進展してはいないようである。
とりあえず、各パーツの部品などは総とっかえの必要があるとのこと。 やはり再び勝鬨橋を動かすのは一筋縄ではいかなそうだ。 でも、やっぱり勝鬨橋が開くのは見てみたい。 今すぐとは行かなくとも、地道に進めていって欲しいと思う。
しかし、いやぁ、勝鬨橋っていいですなぁ。
参考:かちどき 橋の資料館