ウミガメらしさ爆発の部位、手羽
スープを煮込む横で手羽を調理しはじめた。ごつごつした皮の部分がそのまま残っていていかにも「ウミガメから切り取ってきました」という見た目なのがおもしろい。
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ライターの拙攻さんがスダチを持ってきてくれたので、しぼり汁と醤油をかけてあっさりとした味付けでいただくことに。
卵を茹でる
「ウミガメのスープを食べる」などというタイトルで記事を書いておきながらなかなか食べはじめなくて恐縮だが、もう少しお付き合い願いたい。
次は卵を茹でる。
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ところで、ウミガメの卵と言われて私が思い出すのは『ウルトラマンタロウ』に出てくるウミガメ怪獣キングトータスの卵を食べてしまった人間が体中に発疹が出て苦しむシーンである。
ウミガメスープと偽って人肉スープを食わせる話といい、ウミガメを食べる話はどうしてこうトラウマを植え付けるようなものが多いのだろう。
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卵はたくさんあったので、試しに一つ割ってみることに。
殻が柔らかいので「割る」というよりも「破る」というのに近かった。破れた殻からは、なんと水がぼたぼたと溢れてきた。「あれ、白身は?」と思っている間に、最後におおきな黄身がぽとりと落ちた。
なんということだろう。ウミガメ卵の白身は、ほとんどただの水みたいなしゃばしゃばの液体だった!
しかもさらに驚いたことに、この白身は加熱しても固まらなかったのである。
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黄身の周りにうっすらと半透明の膜ができたけれど、白身というか白水の部分はやはり液体のままだった。
参加者の中に爬虫類が好きな人がいて、彼は前にミシシッピアカミミガメ(通称ミドリガメ)の卵を食べたことがあるというツワモノなのだが、曰くそのとき食べた卵も同じようにいくら焼いても茹でても白身が固まらなかったらしい。
「キミだけが頼りなのかあ」
とだれかJ-POP風に表現していた。
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そして最後に、卵管と余った手羽で炒め物を作ったら、ようやくアオウミガメのフルコースの完成だ!
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