おみやげ物にいい
今回はペーパークラフトにしたが、3Dスキャンした顔を逆向きにして3Dプリントしたら自分の首振り人形が簡単にできる。
おみやげにぴったり!ビジネスチャンス!と思ったが、まずは不気味の谷からの脱出が最優先である。
以前買った子ども向けの科学雑誌にドラゴンのペーパークラフトがついていた。
錯視でずっとこちらに向いているように見えるものだ。とてもおもしろい。
しばらく仕事のデスクに置いて眺めていた。そして思った。
……これ、自分の顔でできないだろうか。
まずは首を振るドラゴンのペーパークラフトを見てください。
カメラを動かしてもドラゴンの顔がカメラのほうを向いているように見える。
「凹んだ顔」というものを脳はうまく理解できず(そんなの見たことないから)、でっぱっていると見なしてしまう。
そして視点を左右に動かすと「顔がこちらに動いているのだ!」と間違って解釈してしまうらしい。紙製なので動くわけないのだが、脳は相当思い込みが強いやつらしい。
(詳しく知りたい人はリバースパースペクティブやホロウマスク錯視で検索してください)。
これがおもしろくて仕事のあいまに眺めていたが、すると当然自分の顔でやってみたくなる。
自分の顔のペーパークラフトがこっちを向いたらおもしろいだろう。
これは脳の思い込みではなく、性質である。
いちからペーパークラフトを作るのは面倒なので、ありものの顔のペーパークラフトに自分の顔のテクスチャを貼ることにした。
この展開図に自分の写真を貼り付ければ自分のペーパークラフトだ。
撮ってからTシャツの襟に歯磨き粉がついていることに気づいた。上の写真ではトリミングしてある。外に出ない日でもちゃんとしよう。
ペーパークラフトの顎はとんがっていたので顎のあたりの顔がずいぶんあまった。
予想外の顔になった。元のマスクの彫りが深かったため、でテクスチャは私だけど知らない人になった。くるみ割り人形に似ている。
ここまでは自分の顔のマスクを作っておもしろかったという話である。ペーパークラフトができることが分かったので(似てないけど)、いよいよこれを凹凸を逆にして作る。
凹んだ私のペーパークラフトである。凹んだというのは比喩ではなく、顔の凹凸が逆になっているということだ。
これで首振りドラゴンと同じ錯視が起こるだろう。
全体に凹面になっているのに凸面に見えるのは脳の思い込みである。
さっそくスマホを左右に動かして見ると、あっさりと顔が回転するように見えた。嬉しいけど怖い。
不気味の谷にきっちり落ちている。いま谷底です。
だが、たまに脳が「これって凹凸逆になった顔っしょ?」と気づいてしまうことがあり、そのときはこっちを向いているように見えない。
見えなくなったらいちど片目を閉じるとまた顔が動き始める。
また、スマホ越しで見るのは片目と同じなので、スマホ越しに撮るとぐるんぐるん動いているように見える。
直接スマホ越しに見るとこれぐらいの興奮があります。
同じ動画でも顔が動いているように見えるときもあれば、見えなくなるときもある。
動くのはおもしろいが、脳もそうそう騙されてるなよという気持ちもある。
しかし最初の完成直後、キーボードの上に置いたときがいちばんよく動いていたような気がする。いろんな場所で試したところ、背景が暗くてごちゃごちゃしている場所がいいらしい。
不気味なので楽しいBGMをつけました
今回はペーパークラフトにしたが、3Dスキャンした顔を逆向きにして3Dプリントしたら自分の首振り人形が簡単にできる。
おみやげにぴったり!ビジネスチャンス!と思ったが、まずは不気味の谷からの脱出が最優先である。
インクジェットなのに分厚くてペーパークラフトにぴったり
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