ちゃんとしてた!
もっとおかしい結果になることを期待していたのだが、思ったよりも正確だった。いや、どのツールもかなり正確だ。
伝言ゲームなのでもっとおかしな文章に変えて欲しい。文字起こしツールの伝言ゲームモードの実装が待たれるところである。
文字起こしツールがたくさんリリースされている。
どのツールでも微妙な間違いがあり、意図しない文章になっていたりする。
だったら彼らに伝言ゲームをやってもらおう。
肉声で喋る→アプリで文字起こし→その結果をiPhoneで読み上げ→ 別のアプリで文字起こし → また読みあげ → またまた別のアプリで文字起こし …を繰り返す。
そうして文章がずれていくさまを楽しもう。
アプリたちはどんなおもしろ文章を作ってくれるだろう。
まずは僕がしゃべり、Googleドキュメントの音声認識で文章にしてもらう。
(林がしゃべった文章)
ヤマザキのホワイトデニッシュショコラという菓子パンにはまってます。見たことあったんですけど食べたことなかったんで、たまたま最近食べてみたら結構おいしかったです。
チョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
難点を挙げるとすればちょっと大きいこと。若者にはちょうどいいかもしれないんですけど、僕にはやや大きいかなと思います。
で、セブンに行ったらこれの小さいのの3個入りがあってこれがベストの大きさでした。
だけどやっぱりオリジナルのヤマザキに敬意を払って元のを買うようにしてます。とはいいつつ、セブンのもヤマザキが作ってるんですよね。
なるべく文字起こしが変な結果になるように話し言葉でしゃべっている(意地悪)
Googleドキュメントが認識した文章
(Googleドキュメントの認識)
山崎のホワイトデニッシュショコラと言う菓子パンにハマってます。見たことあったんですけど食べたことなかったんでたまたま最近食べてみたら結構これがおいしかったです。チョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
難点を挙げるとすればちょっと大きいこと。若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけどもえー僕にはややもう大きいかなと思います。
で、セブンに行ったらこれの小さいのの3個入りがあってこれがベストの大きさでした。だけどやっぱりオリジナルの山崎に敬意を払って本のを買うようにしてます。とは言いつつ、7のも山崎が作ってるんですよね。
僕が「若者」を言い直して2回言ってるところをしっかり文字起こしされてしまった。意地悪したつもりが言い間違いをそのまま突きつけられている。
ほかにも「えー」や「もう」などの言葉もそのままだ。
「はまってます」を「ハマってます」とカタカナ混じりでやや昭和な雰囲気にされた。
「元の」を「本の」にしたり、ヤマザキをウイスキーのように「山崎」にしてしまったのは仕方ないか。最後の一文の「セブン」はなぜか「7」にしている。
さて、これをiPhoneに読み上げさせてCLOVA noteに文字起こししてもらおう。
Googleドキュメント→CLOVA note
(CLOVA noteの認識)
山崎のホワイトデニッシュショコラという菓子パンにハマってます。見たことあったんですけど食べたことなかったんで、たまたま最近食べてみたら結構これが美味しかったです。
チョコレートの固さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
難点を挙げるとすれば、ちょっと大きいこと。若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけども、英国にはややもう大きいかなと思います。
で、セブンに行ったらこれの小さいのの3個入りがあって、これがベストの大きさでした。だけどやっぱりオリジナルのヤマザキに敬意を払って本の買うようにしてます。
とは言いつつ、ナノヤマザキが作ってるんですよね。
「えー僕には」を「英国には」にしてしまった。主語が大きくなった。
Googleドキュメントが最後のセブンを「7」にしたものだから、iPhoneが「ななのもヤマザキが」と読みあげてしまい、CLOVAが「ナノヤマザキ」にしてしまった。顕微鏡レベルの店になった。
読点をいい感じに入れてくれているのは親切だ。
次はこれを読み上げさせてNottaが文字起こしする。
(Nottaの認識)
ヤマザキのホワイトデニッシュショコラという菓子パンにはまってます。見たことあったんですけど食べたことなかったんで、たまたま最近食べてみたら結構これが美味しかったです。チョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
難点を挙げるとすれば、ちょっと大きいこと。若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけども、米国にはややも大きいかなと思います。
7に行ったら、これの小さいの3個入りがあって、これがベストの大きさでした。だけどやっぱりオリジナルのヤマザキに敬意を払って、ほんの買うようにしてます。
とは言いつつ、ナノヤマザキが作ってるんですよね。
英国が米国になった。大西洋を越えたぞ。「本の買うように」は「ほんの買うように」とわずかながら買うニュアンスを出してきた。敬意を払ってほんの少し買っている画が見える。
山崎を「ヤマザキ」に戻したのがすごい。パンに詳しい。
ではこの文章を読み上げさせてUDトークに聞かせよう。
(UDトークの認識)
ヤマザキのホワイトデニッシュショコラという菓子パンにはまってます。見たことあったんですけど食べたことなかったんで、たまたま最近食べてみたら結構これが美味しかったです。チョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
乱点を挙げるとすれば、ちょっと大きいこと、若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけども、米国にはややも大きいかなと思います。
7に行ったら、これの小さいの3個入りがあって、これがベストの大きさでした。だけどやっぱりオリジナルの山崎に敬意を払って、ほんの買うようにしてますとは言いつつ、菜の山崎が作ってるんですよね。
難点が「乱点」になった。17対13、みたいな試合のことだろうか。
最後の「ナノヤマザキ」が「菜の山崎」になり、山崎製パンの新業態レストランのような名前になった。
次はこれをマイクロソフトのGroup Transcribeに聞かせてみる。
(Group Transcribeの認識)
山崎のホワイトデニッシュショコラという菓子パンにはまってます。見たことあったんですけど、食べたことなかったんで、たまたま最近食べてみたら?結構これが美味しかったです。チョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます。
眼点をあげるとすれば、ちょっと大きいこと。若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけども、英国にはややも大きいかなと思います。
七に行ったらこれの小さいの3個入りがあって、これがベストの大きさでした。だけどやっぱりオリジナルの山崎に敬意を払って本土買うようにしてますとは言いつつなの山崎が作ってるんですよね。
乱点がさらに進んで「眼点」になった。ミドリムシやクラゲにある光を感じる感覚器官だそうだ。へー、と思うが僕が話しているのはパンの話だ。
もう1点特筆すべきは「米国」が「英国」に戻ったこと。再び大西洋を越えた。
「ほんの買う」は「本土買う」となり、こちらもスケールがでかい。
「菜の山崎」は「なの山崎」とリニューアルオープンした。
細かいが、「たまたま最近食べてみたら?」と変なところにクエスチョンマークがついていて、語尾上げてしゃべっているようなニュアンスが出たのが嬉しい。
では最後、これを読み上げさせてKoeMillというツールにかけてみる。音声認識エンジンはWhisperというものを使っている。ChatGPTでおなじみのOpenAI製で評判が良い。
(KoeMillはPC用のソフトなので録音した読み上げ音声ファイルを読み込ませた)
(Koemill(whisper)の認識)
山崎のホワイトでニッシュチョコラというかシパンにはまってます
見たことあったんですけど食べたことなかったんでたまたま最近食べてみたら
結構これが美味しかったですチョコレートの硬さとパンのバランスがちょうどいいかなと思ってます
目点を上げるとすればちょっと大きいこと若者若者にはちょうどいいかもしれないんですけども
英国にはややも大きいかなと思います
7に行ったらこれの小さいの3個入りがあってこれがベストの大きさでした
だけどやっぱりオリジナルの山崎に敬意を払ってホンド買うようにしてますとは言いつつなの山崎が作ってるんですよね
あれ…。
ホワイトデニッシュショコラが「ホワイトでニッシュ チョコラ」、菓子パンが「かシパン」になった。チョコラBBだろうか。
シパンはネットで調べたらペルーの遺跡だった。
眼点は「目点」になり、本土は「ホンド」とカタカナになった。ホンドギツネとかホンドフクロウのホンドだろうか。
もっとおかしい結果になることを期待していたのだが、思ったよりも正確だった。いや、どのツールもかなり正確だ。
伝言ゲームなのでもっとおかしな文章に変えて欲しい。文字起こしツールの伝言ゲームモードの実装が待たれるところである。
読み上げの音声をまとめた動画です
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |