影絵の復権
悪魔や宇宙人になり、鶴の恩返しもできた。影絵というプリミティブな遊びがスマホ(のライト)で復活した。これはひょっとすると、けん玉が年末の風物詩になっているぐらいのカムバック劇かもしれない。
今後は
・シルエットを簡単に固定できるようクリップに変更
・切りやすい紙を固定できる透明の治具の追加
などを考えている。影絵ムーブメントにジョイナス!
影に正体が現れているイラストがある。
身体は人なのに、影が悪魔だったり、振込詐欺の悪人が現れていたりするのだ。
あれを現実にする方法を考えた。
念願の悪魔になれたよ。
始まりは昨年の地味ハロウィンだ。
デイリー関係者だけの地味ハロウィンを開催したとき、影だけ悪魔の人になろうとしたのだ。
しかしこれはかさばる。電車で運ぶ途中、ホームの風に煽られて悪魔の手が折れてしまった。混んだ電車でも邪魔だった。悪魔は風と満員電車に弱い。
影だけ悪魔になりたいがボードは難しい。さてどうしようか。
・強い単一のライトってないかな?
・あ、スマホについてんじゃん!
ということで幸せの青い鳥のように手元のスマホのライトに落ち着いた。
(「はっやしドンキー」とレンズがたくさんあるように見えるシールはいったんスルーしてください。)
思った以上に悪魔が実現できてしまった。デジカメでシャッタースピードを長くする影と顔が両方映った。
悪魔はシャッタースピード調整できるカメラを持ってた方がいい。
家の壁にできる影も悪くないが、こういう展示のようであまりざわっとしない。あくまで「作品名・悪魔」って感じで本物っぽくない。外に出てみようか。
悪魔を背中につけたまま外に出てみた。道沿いに壁があると悪魔が現れる。
ざわざわするほどの悪魔っぽさが出た。
ピースしてるけど本性は悪魔なので、社長がいないときにふざけて社長の椅子に座るし、コピー機で自分の顔のコピーを取る。
この撮影をしていたら通りすがりの人が笑っていて、あっさり悪魔が経堂の街に受け入れられていた。ちなみに壁は取り壊し予定の団地だ。ぴったりの場所があって悪魔嬉しいヨ。
複数のSNSのアカウントを作って複数のキャラを演じている人がいる。僕は板でキャラを変える。
撮ってもらったカメラのプレビューを見て「林じゃん!林じゃん!」と興奮してしまった。このとき日曜日の夜8時。みんなが大河ドラマを見ている頃、僕は自分の名字の影で興奮していた。これがおれの「光る君」だ。
この写真も泣けた。自分で作っておいて泣けた。
1980年代にコロコロコミックに連載されていたまんがだ。影をアシスタントにする探偵まんがで、人気があったかどうか分からないが、悪役のアゴが割れていたことだけ覚えている。
こういう吹き出し的に使える影もおもしろい。影が正体を表すのではなく、僕の感情表現のひとつとして使うのだ。
複雑な感情表現も影絵なら簡単だ。税務署からお尋ねが来たらこれを持って馳せ参じたい。
林と思わせておいて正体はニコラスケイジ!というネットミームを意識したシルエットだったが、なにせニコラスケイジの形が難しかった。
悪魔や宇宙人になり、鶴の恩返しもできた。影絵というプリミティブな遊びがスマホ(のライト)で復活した。これはひょっとすると、けん玉が年末の風物詩になっているぐらいのカムバック劇かもしれない。
今後は
・シルエットを簡単に固定できるようクリップに変更
・切りやすい紙を固定できる透明の治具の追加
などを考えている。影絵ムーブメントにジョイナス!
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これがカゲマン
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