①西武渋谷の椅子
渋谷と言えば「座れる場所がない都市、東京」の象徴として名前が挙がることも多い町。しかし最初にご紹介したい椅子は、まさにその渋谷にあるのです。それがこちら。
井の頭通りを挟んで建っている西武渋谷のA館とB館。そのどちらにも建物の外側に石のベンチが備え付けられています。
この椅子を見るたびに「渋谷のど真ん中に座れる場所あるじゃん!」と思うんですが、不思議とここに座っている人はあまりいないんですよね。
古い写真を探してみたら、1968年の開業当時からこの椅子は備わっていたようです。西武渋谷の開業は渋谷の消費文化が発展していくきっかけの一つだと思います。その発展の先に現在の「座れない町」というイメージもあるのですが、意外にも建物からは「座れる」という思想が読み取れるのが面白いですよね。なにしろ入店しなくても座れるわけですから。
ただ…。以前このベンチのことをTwitterに書いたら、「ここはモスキート音が凄いから座ってられない」というご意見を頂いたのです。
もしかして、そのせいで座っている人をあまり見ないんでしょうか?もしそうなら年齢層が限られてくるのかもしれません。聞こえない以上私には確かめられないので、皆様のご意見をお待ちしております。
![]()
②晴海大橋の椅子
二つ目にご紹介する椅子は、中央区晴海と江東区豊洲を結ぶ晴海大橋の真ん中にあります。今回は晴海側から豊洲方面に橋を渡っていきます。
この椅子の良さはなんと言っても景色。橋の下には晴海運河が流れていますから、正面の視界を遮るものは何もなく空が広い。
景色が開けているということは、風の通り道でもあるということ。炎天下であっても心地良い風が吹き抜けていくので、椅子に座っている間はそれほど暑さを感じません。
それとここは夜も最高なんですよね。
この日は昼も夜も私以外に座ってる人は誰もいませんでした。秋の気配が漂い始めたら本当に最高の場所になると思うんで、流石にその頃には夜景を楽しむカップルとかも出てくるのかな?
でも大丈夫。晴海大橋には椅子スポットが全部で四か所もあるので、混んでて座れないということはないと思います。
最寄りはゆりかもめの新豊洲駅か大江戸線の勝どき駅なんですが、そのどちらからも若干遠いのが唯一の難点。それでもおすすめであることに変わりはありませんけどね。
![]()

