広告企画 2022年6月20日

「山と食欲と私」の「まるごとトマトのジャンバラヤ」をベランダで作って食らう

会社員でありながら、休日はもっぱら趣味の山登りをして過ごすことの多い「単独登山女子」日々野鮎美が、毎回絶品のアウトドアメシを堪能する、信濃川日出雄先生作の人気漫画『山と食欲と私』。

この作品に出てくる料理たちが本当〜に美味しそうで、大好きな作品なのですが、僕は本格的な山登りはほぼ未経験。だけど、どうしても作中の料理は味わってみたいんだよな〜。

そうだ、今日はひとまず山は置いておいて、出てきたレシピを再現し、美味しいとこだけ味わっちゃうというのはどうでしょう!?

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:「山と食欲と私」の「豪快オイルサーディン丼」を公園で作って食らう


ジャンバラヤってどんなんだっけ?

前回の「炊きたてご飯のオイルサーディン丼」に続いて作ってみるのは、「沈黙のジャンバラヤ」というエピソードに登場した「まるごとトマトのジャンバラヤ」!

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トマトをまるごと使うインパクトがすごい 出典:信濃川日出雄『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~』 
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ど、どんな味なんだ〜!? 出典:信濃川日出雄『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~

メスティンでお米を炊いたらレタスと缶詰のオイルサーディンをのせるだけだった前回とは打って変わって、作者の信濃川さんも『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~』のなかで「慣れてくると色気が出てくる。友達にちょっと自慢したくなる。それでいい。〜中略〜 朝から少しだけ頑張って下準備をして、大好きなお友達に振る舞うのだ」と書かれているとおり、ちょっと手のこんだ今回のレシピ。

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材料も工程も多く 出典:信濃川日出雄『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~
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なかなかの難易度っぽいですが…… 出典:信濃川日出雄『山と食欲と私 ベスト山ごはん10 ~はじめて読むならこの1冊~

だけど、どうしてもこの、簡素な自分用メシといった趣とは異なる、スペシャル感のあるアウトドアごはんを味わってみたい!

そこで今回は、アウトドア初心者である僕的な保険として、自宅のキッチンで仕込みをギリギリまで終わらせ、最後の仕上げだけをベランダでやって、強引にアウトドア気分を味わおう! という計画でいこうと思います。

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下ごしらえをがんばるのがポイント

それでは作っていきましょう!

と、買い揃えた食材たちが、そもそも多い。

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日常の料理でもこんなにあれこれ使わないレベル
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特にこの「ケイジャンスパイス」

アメリカ南部のニューオリンズなどで発展した「ケイジャン料理」に使われる、ピリっと辛い混合スパイスだそうで、これがケイジャン料理である「ジャンバラヤ」には欠かせない調味料なんだとか。

それではまずトマトから。上部をカットし、中身をくり抜いて器状にします。

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こんな感じ

うまくいくか不安だったけど、スプーンを使ったらなんなくできました。

続いて、みじん切りにした鶏肉、赤黄パプリカ、ピーマン、セロリ、玉ねぎ、にんにくを炒めていきます。

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色鮮やか〜
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塩胡椒をふって

そしたらば、作中ではこの炒めあがった食材をラップにくるんで持参し、現地でトマトの器に詰めるのですが、今日は自宅で作っているので、

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そのままトマトカップに詰めちゃう

この時点でクミンシードを加え忘れたことに気づき、このあとあわてて上からバサバサとふりかけておきましたが、まぁ問題はないでしょう。

これで下ごしらえ第一段階は完了。

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仕上げはベランダで

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ここでベランダに移動

使いたいときだけ取り出せるロールタイプの人工芝がベランダピクニックに便利なのは、ちょっとした豆知識。

カセットコンロに、コッヘル(は持ってないので普通のホーローの鍋)をセットし、

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オリーブオイルで輪切りにしたソーセージを炒める
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続いて洗った米を投入

ちなみに、僕は割と鍋釜類で米を炊くことには慣れているので、米の量や水の量は目分量でいかせてもらいます。米なんて、ゆでて火が通れば食えるから!

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炒めたお米に透明感が出てきたら
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まんなかにくぼみを作ってさっきのトマトを配置
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固形スープのもとを砕き入れ
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水を注いで
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炊いていきます!

その間、もうひとつの肝心な食材を調理していきましょう。

塩コショウ適量と、たっぷりのケイジャンスパイスをまぶした鶏もも肉を

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鉄板で焼いておく
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じっくりと香ばしく

これで下ごしらえ第二段階も完了

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本気で絶品! ジャンバラヤ!

さてさて、なかなか大変そうで、とはいえ思ったよりそうでもなかった気がしないでもない下ごしらえ工程がすべて終わり、あとはジャンバラヤを味わうのみです。

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炊いてたお米はどうなったかな〜……
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完全に成功の予感!

そしてここに、

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ケイジャンスパイス焼鶏を容赦なく盛りつければ
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「まるごとトマトのジャンバラヤ」完成〜!

ここでまず、今まできちんと味わったことのない「ケイジャンスパイス焼鶏」をごはんと一緒にひと口食べてみましょう。

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どんな味かな〜?

すると、スパイシーで香ばしく、食欲をそそりまくるチキンソテーと、パエリア風に炊いた米。もうこの時点で、とんでもない美味しさです!

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続いて「トマトの旨味爆弾」を崩し
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全体をよ〜く混ぜる
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アウトドア気分を盛り上げるため、シェラカップにとって
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もちろんビールも用意して、
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いざ
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いっただっきま〜す!

はふはふ、もぐもぐもぐ……あ、あぁ、これは……

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う、うますぎて昇天しそう……

さまざまな野菜から出た旨味、特にトマトのジューシーさ、そしてスパイシーな鶏肉のパンチ、さらには、鍋で炊いたばかりのつやつやのお米の美味しさ……。

冗談抜きで、僕がこれまでの人生であれこれ作ってきた料理のなかで5本の指に入るくらいの絶品料理です。というかこれ、本当に自分が作ったんだっけ? ケイジャン一筋50年の腕利きシェフが作ったんじゃなくて? ってレベル。本当に!

まるごとトマトのジャンバラヤ レシピ

※作中のまま表記。パリッコはところどころ自己流にアレンジしちゃってます

材料:
無洗米100g、トマト1個、鶏肉140g、ウインナー2本

作り方:
A(鶏肉140g、ピーマン1/2個、たまねぎ1/4個、セロリ2cm、赤・黄パプリカ各1/4個、にんにく1かけ分)、塩・こしょう少々、ケイジャンスパイス適量

B(オリーブ油大さじ1、クミンシード小さじ1、塩・こしょう少々)、水200ml、固形スープの素1個、オリーブ油大さじ1

【自宅で準備すること】

1)鶏肉を一口大に切り、塩・こしょう、ケイジャンスパイスをかけて焼く。

2)トマトの中身をくり抜き、キッチンペーパーで水気をふく。

3)Aの材料をみじん切りにしてBと炒める。下ごしらえが済んだ食材はラップフィルムで包む。

【山での調理】

4)コッヘルにオリーブ油を入れて火にかけ、輪切りにしたウインナーと生米を炒める。

5)トマトカップに(3)を詰めて、炒めた米に窪みを作ってのせる。水と砕いた固形スープの素を入れて、ふたをして弱めの中火で15分炊いたら火を止める。

6)(1)の鶏肉を並べ、ふたをして5分ほど蒸らす。


絶品でした

というわけで、ちょっと工程は多いけど、どう考えてもそれ以上の価値があった「山と食欲と私」の「まるごとトマトのジャンバラヤ」。個人的に、ひとりでも多くの人にぜひ味わってほしい! と思うほどの絶品でした。

さてと、次はどの料理を作ってみようかな〜。

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